来年の秋冬に向けて
こんにちは。
MANHOLEの河上です。
今年の秋冬用に仕入れていた新品の洋服は9割くらい無くなったので、今はほぼ古着屋さんになっているMANHOLE。
納品時期が遅かった国内ブランドの洋服や、オンタイムで勧めたいコートなどがまだ売り場にあるのが救いです。。。
今週中にはふわふわと暖めていたジャケットが入荷する予定なので、そこからまた洋服が勧めやすくなるかもしれません。
とはいえ、古着があるおかげで無理矢理商品をかき集めなくて良いのがこのお店の良いところだな〜、なんて思っています。
春夏の仕入れもほぼほぼ終わっているので、これから次回秋冬の展示会まで「来年は何を勧めたら楽しいかなあ。」なんて考える期間が始まります。
– F.LLI Giacometti –
それは世界中の伝統的かつクラシカルなシューズに対する敬意、そして高いサンプリング能力と、イタリアの確固たる技術・経験の融合により生まれる実用性/ファッション性/独自性溢れるシューズブランド。
[ Marmolada ]
ジャコメッティ兄弟がドレスシューズを製作するかたわらで作っている登山靴へのオマージュライン”Marmolada”
登山靴生産の一大拠点であったヴェネト地方。
この地方では伝統的にノルベジェーゼ製法で登山靴を作っていましたが、時代の流れにより周りの技術を持つメーカーが廃業していきます。
ジャコメッティは、ノルベジェーゼ製法に求められる高い技術力を後世に残す為にドレスシューズの雰囲気を取り入れたマウンテンブーツを作り始めます。
その「ジャコメッティの登山靴」を作る過程で生まれたカジュアルなブーツを作り出す技術でジャコメッティ兄弟は、マウンテンブーツだけでなく様々なブーツを作ることに。
F.LLI Giacometti(MARMOLADA)の代表作:マウンテンブーツ。
個人的にはこのブランドといえば、というモデル。
そもそもF.LLI Giacomettiが日本の市場で拡がり始めたきっかけも、程よい捨て寸のドレス面したトレッキングブーツが新鮮に映ったからなのではないでしょうか。
MANHOLEにあるのは”MARMOLADA Q”というスクエアトゥのモデル。
前の職場で同木型のサボを仕入れてみた事がありますが、普段の格好にいつもの靴だと「なんか物足りないな〜。」と感じた時に履いてみるとしっくり来る良い面構え。
甲革はデュプイのボックスカーフ:シャトーブリアン。
キメ細やかな手触りとしなやかさのある上品な革。
僕は自分の適当な手入れでも耐えられるようなカジュアルな革が好きなので、こういう綺麗な革は普段だったら手を伸ばさないのですが、本格的なトレッキングシューズの作りと繊細な革の対比が面白いシューズです。
商品名に入るLUCIDATO BENE SOLAとは「良く磨かれたソール」という意味。
甲革の美しい表情に合わせてソールにまで手を加えています。
以前紹介したエレファントレザーのチャッカブーツ同様、僕が仕入れたものでは無く「こんなのもいいんじゃない?」っていう感じで代理店さんが用意してくれた物。
堅牢なビブラムソールに中肉のスクエアトゥ。
機能的な側面と装飾的な側面を併せ持つノルベジェーゼ。
どことなく色気がありながら無骨な男らしさを感じる、このブランドらしい雰囲気。
「紐結ぶのがめんどくさそう。。。」と感じられる方には、この靴紐を楽しく結ぶ方法をお伝えします。
結構癖になりますよ。
カジュアルなシューズなので、特にコーディネートも選ばないはずですが、個人的にはドレスシューズ感覚で履くことをおすすめします。
普段だったら短靴やローファーを合わせるバランスにこの靴を持ってくると劇的に印象が変わるので面白いと思います。
冒頭に書いた通り、「なんかもの足りないなあ。」なんて感じる時に履いてみるとしっくりくるかもしれません。
最近はお客さんに「履くのが楽な靴を売りすぎていたなあ。」なんて反省するタイミングもあったり。
もちろん意識的に「履くのが楽な靴」を勧めていた訳ではなく、自分の気分にお客さんがフィットしてくれただけだと思うのですが、一昨年くらいから紐靴を再提案したい時に「河上さん、紐結ぶのめんどくさいです。。。」と、言う方が多くて説得するのが大変だったなあ。
朝起きて「今日はこの靴履いてこー。」って考えながら洋服を選んで、玄関で靴紐を結ぶ時間は僕にとって楽しい時間なんです。
前も書きましたが、服や靴は似合うものでは無く、似合わせるもの。
こういう履き慣れていない形の物だと特に。
靴の場合は履き込むと馴染んでくるので、尚更そういった楽しみ方が出来るはず。
何故僕が急にトレッキングシューズを推してきたかというと、最近MARMOLADAのトレッキングシューズを久しぶりに買ったから。
以前から持っていた一足は長い間履いていなかった為去年中台に譲ったのですが、彼が履いているのを見るたびに後悔するタイミングが多かったので買ってみました。
やっぱり良い靴ですね〜。
新しい雨靴にします。
最近ボリュームの少ないシューズを履く機会が多かったので、もしかすると洋服の気分も変わって面白いかな〜なんて期待しています。
本当に気に入ったら、来年の秋冬シーズンに店頭に並んでいる・・・かも。
来年の秋冬シーズンまで待てない方は、今日紹介した店頭のスクエアトゥのモデルを良かったら。
河上 尚哉