m’s braque for MANHOLE
「なんか最近、同じ格好ばっかりしてるなあ。」
と、感じた時はとりあえずパンツのバランスを変えるようにしてます。
そんなタイミングに限って無駄な拘りが入ってしまう為、手持ちの洋服からも、これから仕入れる内容からも見つからない事がほとんど。
そんなわけでm’s braqueにスラックスを作ってもらいました。
ちょうど売り場にこれくらいのテンションのパンツが古着の517やwranglerのランチャー/アクションスラックスくらいしか無かったのでタイミング的にもバッチリ。
セミフレア/ブーツカットと言っても、アメリカ物のバランスとは明らかに違うので穿き比べるとわかり易いかもしれません。
「質の良い生地」を謳って何かを売るのにも飽きてきたので、生地はデッドストックのポリエステルナイロンにしてみました。
特別良い生地かどうかって言われたらそうでも無いのですが、スタプレよりも生地がふわふわしてないからどっかに引っ掛けてツレないし、ナイロンが入っている分ハリがあるので、シーズンレス/手入れに手間がかからない実用的な生地の割には綺麗な見た目になったと思います。
浅い股上、小ぶりなヒップ、ワタリから膝まではやや絞って、膝下から少しだけ開いています。
ウェストもヒップもジャストで履いた方がシルエットが綺麗に出ると思います。
最近は自分を甘やかして腰回りのゆるいパンツしか履いてなかったのでフィッティングの時点で新鮮な気持ちになりました。
最近買った着丈の長いジャケットにもこれなら合わせられるなあ。
どうせならもう一色くらい作っておけば良かったです。
生地は化繊、シルエットもそこまで癖が無いので、出かける時に洋服を考えるのが面倒な時にもぴったりかと。
そういう意味でも僕ら向け。
気持ち的にも見た目的にも少しずつ変化しているけど、特別気負うことも何も無い、どんな背景にも馴染むパンツだと思います。
このパンツに限らず、デザイナーさんに相談して作る別注は比較的思い入れもあるし何かしら作る理由があるから企画するし、納品数も多いからどうしても気合を入れてPRすることが多いのですが、それだと「なんで売れたのか、なんで買ったのか。」僕らもお客さんもわからなくなりそうなので今日から静かに販売を開始します。
ある程度冷静な状態で買った物の方が飽きること無く楽しめるはず。
こういう派手さは無いけどどこかが違う洋服は特に。
河上 尚哉