BLESSのパンツ
こんにちは。
MANHOLEの河上です。
大人しくパソコンカタカタしてます。
どんなに状況が変わっても、このだらだらとしたBlogは書き続けたいなあ。
雑誌の取材などで良く「何を基準に商品を選んでるんですか?」と聞かれるんですが、その質問をされる度に中台と二人で頭を抱えます。
もちろん紹介してもらう上でテンプレート的な質問には明確に答えられた方が取材する側も仕事がしやすいだろうから、本当は用意しておきたいのですが。
そもそもお互いあまり考えてないし、擦り合わせもしないからなあ。。。
ただ僕も、半年前の自分に対して「お前、何を基準に商品を選んでたの?」なんて質問をしたくなる瞬間はあります。
今シーズンは、どちらかというと秋冬寄りであろうウールのミドルゲージニットを数枚仕入れてました。
そろそろ入って来る予定。
大丈夫かなあ、ドキドキしてます。
今日紹介するのはBLESSが定番的にリリースするトラウザー:Ultrawidepleated。
3アウトタックの極太ワイドストレート。
若干テーパードしてますが、ここまで太いとあまりわからないかもしれません。
ウェストの大きなトラウザーを穿きやすくするようにタック分の分量を詰めて穿いてます、みたいなストーリーを感じさせる洋服。ウェスマンにもタックの本数分シームが入ります。
テーパード主流の「ワイドパンツなんて売れないでしょ。」なんて時期に、このパンツを発見した時は嬉しかったなあ。それ以降、ずっと変わらず大好きなパンツです。
毎シーズン、生地を数種類あててリリースするので毎回何本かオーダーするのですが、気付いたら無くなっているので自分では持っていません。欲しい。
中台は数ヶ月前にお客さんから「体型が変わって穿けなくなったからどうぞ。」みたいな感じで譲ってもらっていました。
その手があったか。。。
そういえばNYに買い物しに行った時に穿いて行ってました。
コットンキャンバスのブラック。良いパンツです。
NYも大変そうですね。
落ち着いたらまた行きたいなあ。
今シーズンは2種類の生地でオーダー。
光に当たると色調が変化するターコイズブルーのリネンと、デザートカモだけどドレス感のある糸の細いコットンチノクロス。
ワタリからズドンと落ちるシルエット。
裾幅の分量もかなりあるので、先日紹介したローファーなどボリュームの少ないシューズとの相性が良さそうですね。
股上が深く、股下はそこまで長くありません。
裾はフラシなんですが、割とふざけたパンツなので僕らは特に裾の処理はしないと思います。
デザートカモは「中台似合いそうだな〜。」と思ったから選びました。
あとはデザイナーズものでない限り、おそらく古着では出ないような生地だから。
リネンは自分が欲しかったから選びました。
生地が軽くて気に入ってます。欲しいなあ。
デザートカモのタイプはカジュアルに適当に合わせてください。
これにジャケットなどを合わせても、あまりに簡単に着崩せてしまうから少し面白みがないかも。
ミリタリー要素の強い柄と対照的な線の細い生地の表情が、普段の格好にちょっとした違和感を与えてくれるはずです。
リネンのタイプは見るからに綺麗な印象。
上からジャケットを羽織る前提で、その日に合わせるトップスを選んでみると面白いと思います。
古着を仕入れている時も、展示会でサンプルを見ている時も、売り場で洋服を見ている時にも。
ふと誰かの顔が浮かんで来る瞬間がたくさんあります。
「中台これ似合いそうだなあ。」なんて、今回のデザートカモのBLESSのパンツのように。
そうして顔の浮かぶ特定の方が買ってくださるのは、もちろん嬉しい。
ですが、僕らが予想もしていなかった方が不意に気に入って買ってくださるのも驚きがあって楽しかったりします。
誰かの顔を思い浮かぶ事が出来る物や、まだ会ったことの無いどこかの誰かや、自分達にも楽しさと驚きを感じられるものを探す事。
僕らの仕入れの基準は、もしかするとそこにあるのかもしれません。
河上 尚哉