ACRONYM®︎ ” J1L-GT ” #2
ACRONYM®︎が2020SSコレクションとして発表したシェルの一つ:J1L-GT。
ブランドならではのディテールが全部載せられたようなアイテム。
このコート一つ持っていれば、今までリリースされたACRONYM®︎の大半は使いこなせると思います。
去年紹介したJ79TS-GTのBlogを見ていただければ、変更点の補足くらいですむはず。
と、書こうとしたら去年は全く機能に触れた紹介をしてませんでした。
頑張ります。
このコートで一番特徴的なのは、それぞれ役割の異なる3重のフロントジップ。
止水テープで保護されたHEM EXPANTION ZIPは、ベンチレーションとしての機能だけで無く、メインのフロントジップの補佐的な役割を持ちます。
胸元から襟にかけて独立して存在するジップは、首元を保護するためのパーツ。
そして、 去年のJ79TS-GTと大きく異なるのは、メインのフロントジップに搭載される[ EscapeZipæ ]というディテール。
簡易着脱を可能とする[ ESCAPEZIP æ ]は、元々は消防士が高熱を持った消防着を一瞬で体から剥ぎ取るために考えられた機能。
フロントZIPを上まで閉めて、ZIPのコードを引っ張るだけでコートの着脱が可能。
フードをかぶった際でも視認性を確保できるようにパターンが組まれた、Storm hood。
今回のJ1L-GTは、フードの着脱が可能。
おなじみの[ JACKETSLING æ ]も搭載。
コートを脱いだ際に手荷物にならないよう、肩にかけることが出来る仕様です。
ちなみに肩掛けにした際にもコート自体のポケットがしっかりと機能する位置に来るように設計されています。
首元のベルクロを用いて着脱が可能な[ FORCELOCK æ ]。
左裾に付属する、止水ジップを開閉することにより身幅の調節が可能なディテール。
右裾にも止水ジップが付属。
これはコートを脱ぐことなく、背負っているショルダーバッグをコート内部に収納することが可能なディテール。
今シーズンより脇下にまでジップを伸ばし、より操作性とベンチレーションの役割を高めています。
フロントのボックスポケット。
両胸/両脇に付属するジップポケットが4つ。
両手首に付属する[ Gravity Pocket æ ]。
そして、左腕部のフード内部にジップポケットが1つ。
悪天候の際、全てのポケットに対してジップの隙間から水が入り込まないように考慮されています。
どんなに機能性に優れていようが、どんなにデザインが作り込まれていようが、どんなにパターンを作り込もうが結局これもただの服です。
無理にACRONYM®︎の世界観に引き込まれる必要も無く。
自分にとって便利なように。
自分が格好良いと思うように取り入れて欲しい。
それが、この洋服に興味を持ってくださった方に対する僕達からの唯一の提案です。
ACRONYMとは頭文字を表す言葉。
取り入れるのは常に最先端の新素材。
使用者を考え、極限まで突き詰められた機能レベル。
ただの”高機能ウェア”で終わらず、素材と機能を活かした非常に高いファッション性。
その常に進化を求め”頭文字”であろうとする哲学から生み出されるプロダクトは、
究極のトラベルウェアであり、デイリーウェアである。
河上 尚哉