袖、短い!
男性服は女性服と比較するとそもそもの選択肢が少ない。
「まーた同じようなものを買って〜!」という言葉は、男性だったら誰しも言われたことがあると思うし、口では「いや、ちょっと違うから。」と言う裏で自分でも「俺、また同じような物を買おうとしている(買ってしまった)。。。」と、洋服を探している/接客されている/会計している最中/買い物をした帰り道に感じた経験があるはずだ。
これはしょうがないことだと思う。
そもそもの選択肢が少ない、「〜は着ない。」という自分の中のこだわりがある方も多い、無意識に集めてしまう人もたくさんいるし、買っている本人はそれが楽しいから尚更仕方がない。
御多分に洩れず、僕も「同じようなものを買い続けてしまう」内の一人だ。
同じようなものを買うのは楽しい。
この前も中台から「お前、またジャケット買ったの。。。」と、呆れられた。
そう言われない為にこのジャケットをあげたんだけど、どうやらそういうことじゃないみたいです。。。
キャップスリーブが特徴的なCLASSの半袖シャツ:isla de pinos。
生地はチャコールグレーのコットンジョーゼット。
袖に生地の耳を使用し、端処理しないことで「この生地で、キャップスリーブ」という、男性服では見かけないバランスから生まれる違和感をより強めている、気がする。
身幅は緩く、着丈は長い。なのに袖は短いというメリハリの効いたデザイン。
このシャツ、キャップスリーブなだけあり、袖が短い。
お客さんに勧めると「ちょっと恥ずかしいです。」と言われてしまうけど、僕は気に入ってる。
確かに袖は当たり前のように短い。けど、同じようなものを買い続けたが故に。
現状に満足はしつつも実は既に飽きている自分の中のバランスを変えてくれるのは、きっとこういう洋服であるはずだ。
見慣れたバランスで飽和状態の今。
僕は見慣れないバランスの洋服がとても良く見える。
「見慣れないバランスの洋服」だからと言って、無理に気合を入れる必要はない。
「見慣れないバランスの洋服」の大半が、実は時代に忘れ去られただけのオーセンティックな物であることもざらにあるはずだ。
別にこのシャツじゃなくてもいいんだけど、MANHOLEのお客さんには「自分が意識的に/無意識に避けている物」を楽しんでもらえるようにしていきたい。
その為に、このお店には「同じようなものを買い続ける僕」と「すぐに飽きる中台」がいるんだと思う。
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河上 尚哉
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