直さなくてもいい



さて、BLESSのJEANSFRONT。
S/Lの2サイズ展開。
SとLの寸法差はレングスの長さくらい。
MANHOLEに納品された物はSで股下83cm、Lで股下87cm。
お客さんの中には驚くべき足の長さを持つ若者もいるけど、僕らを含めた大半の人にとって、このパンツのレングスはきっと長いはずだ。
もちろん、直すことは出来る。
僕らも納品された当初は「ちょっと想定よりもレングスが長いから、直し前提で案内するか。」と、考えていたけど、実際に穿いてその考えは変わった。
前はデニム/後ろは梳毛ウールという、イレギュラーなディテールにより。
長い間邪魔だった裾まわりのクッションが、長い間しなかったロールアップ/ターンナップが、新しい顔を見せてくれるはずだ。


このパンツは長いから良い。いや、長くても良い。
その日履きたい靴、トップスのバランス、靴下の色。
それらに合わせて変化させるのが、今は面白いのかもしれない。






その人の体型に合わせて丈くらいは最低限直した方がいいパンツは多い。
だからと言ってなんでもかんでも直せばいいとは限らない。
「なんの為に僕らはたくさんの服を、靴を、装飾品を持っているんだろうか。」
なんて、冷静に振り返る瞬間がたまにある。
そういう時間は「好きだから、まあいっか。」という理由で多くの場合なし崩し的に無かったことになるんだけど、最近は「自分の内側にない新しい感覚/新しいバランスを受け入れる為に、たくさんの服を、靴を、装飾品を持っている。」と考えるようになった。
物を自分に合わせるのは簡単だ。手段と方法さえあればいつだって出来る。
反対に、自分を物に合わせてみる。その物自体をそのまま、受け入れてみる。
そうすることで「ただ新しい物を買う。」という行為は「ただ新しい物を買う」以上の時間を、自分に与えてくれるのかもしれない。

” BLESS “
– JEANSFRONT – ¥85,800-(tax included)
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河上 尚哉
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