107-0062
central aoyama #003
4-1-3 minami aoyama minato-ku,tokyo

W : manhole-store.com
M : info@manhole-store.com
T : +81 34283 8892

blog

変わらないパンツ




NICHOLAS DALEY定番のPLEATED TROUSERS。
シーズンを重ね、コレクションに並ぶ型数も増えては消えてを当たり前のように繰り返しているけど。
このパンツだけはブランド初期の頃からずっと作り続けている気がする。

今でこそ見慣れた、NICHOLAS DALEYが作る股上の深いパンツ。
2015年のデビュー当時、僕の目にとても新鮮に映ったのを、今でもぼんやりなんとなく覚えているような覚えていないような気がする。

嘘、ちゃんと覚えている。ちょーカッコよかった。ドキドキした。





「まず、一番最初に買い物する人間のことを楽しませてくれないかなあ。」
なんて横柄なことを思ってしまうダメバイヤーの僕。
展示会に向かう前に「こういうのが並んでいるんだろうなあ。」と、想像して実際に「こういうの」が並んでいた際、多くの場合買い物をする気がなくなってしまう。仕事、日常、現実。
逆に展示会に向かう前に「こういうのが並んでいるといいなあ。」と、想像して実際に「こういうの」が全く並んでいない際は、なんだか試されてる感じがして楽しい。遊び、非日常、夢。

定番アイテムばかりが並ぶブランドの展示会に通い続けると、喋ることがなくなる。
いや、あるにはある。世間話。
世間話は上等だけど、世間話で満足して買い物してきた内容を、お客さんは果たして楽しんでくれるのだろうか。
確かに「色を変えた/生地を変えた/細かい仕様を変えた」で変わる部分もあるけど、変わらない部分の方が多い。
そして、変わらない部分が多い事が定番の良いところでもある。
もちろんお店に定番的な物は必要だ。
ただ、それを期待するブランドと期待していないブランドが、僕の中で明確に分かれている。
期待するブランドは過去、期待していないブランドは未来。
ちなみにMANHOLEには古着も並んでいるので、そういう意味では僕は現行の洋服に「定番的要素」は今の所あまり期待していない。

さて、NICHOLAS DALEYの場合はどうだろうか。





そう、NICHOLAS DALEYの場合、物自体は毎シーズンあまり変わらない。
(ちなみにFRANK LEDERやm’s braqueも毎シーズンあまり変わらない。)

これも定番、これも定番、これも定番、これも定番。どれも定番。
もちろん、コレクション毎に新しいモデルを作ってはいるけど、むしろ僕の方が彼の「定番以外の洋服」を避けている節があることに気付く。
彼が作る「NICHOLAS DALEYの定番的洋服」は、何故か僕の目にはまだ「NICHOLAS DALEYの定番的洋服」に映らないのだ。
これは何故なのかと、考えた際の答えは、一つ。

僕らの感覚の外側にある、突拍子もない色彩感覚をNICHOLAS DALEYが持っているからだ。
ニコラスが洋服に使う色は、いつだって新鮮で、ただただかっこいい。
そして、それを受け入れた瞬間に「NICHOLAS DALEYの定番的洋服」が、僕の目に「新しい洋服」として、変わる。



” NICHOLAS DALEY “
– PLEATED TROUSERS –
¥85,800 – (tax included)




色/柄/生地が変わるだけの、変わらないパンツ:PLEATED TROUSERS。

洋服の楽しみ方は「ただ装うこと」にあるだけではなく、「自分の変化に気付くこと」にこそあるのだと、僕はこの変わらないパンツを見て改めて、思う。

緩い、細い、小さい、大きい、長い、短い、色が明るい、色が暗い、柄、無地等から始まる様々な要素が、その時その時それぞれで。
ポジティブな要素にも、ネガティブな要素にも、洋服は変化する。

男性服は特に、今や全てが定番だ。
突然変異的な洋服は、あまりない。
だからこそ、飽きることと戦わなければならない瞬間が頻繁に訪れる。
それは決して悪いことじゃない。その時々で諦めることの方が、よっぽど悪い。
物自体は変わらない。
せいぜい色/柄/生地や細かいディテール/サイズの選択肢が増えたり消えたりするだけだ。

それをその時々の自分が受け入れることが出来るかどうか。
物や人や事が変わらないのであれば、自分が変わるしか方法は無いのではないだろうか。





日々変わらない自分の上に乗っかる、日々変化する自分。
それを楽しむために、洋服は変わらずきっとそこにある。





MANHOLE ONLINE STORE

MANHOLE official instagram



河上 尚哉

〒107-0062
東京都港区南青山4-1-3 セントラル青山003号室

M : info@manhole-store.com
T : 03 4283 8892