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だけじゃない、レノマ。




1982年。
アンディー・ウォーホルはクリストファー・マコスと共に香港/北京を訪れる。

ウォーホルが香港を訪れたのは、同地でナイトクラブを開店した若手実業家からチャールズ皇太子とダイアナ妃(当時)の肖像画を描いてほしいとのリクエストを受けてのことだった。到着後、この実業家がまだ西欧に広く開かれていなかった北京への旅行も手配していることを知り、驚いたという。

当時、西側諸国の中で訪中した人の中で最も著名な一人だったウォーホルだったが、北京の路上ではほとんど認知されなかったようだ。

2017.03.23 CNNの記事より引用





その際に、ウォーホルが着ているのがrenomaのマルチポケットブルゾン。
日本ではこのイメージが強いのか、renomaのマルチポケットブルゾン = アンディ・ウォーホルという説明がセットになっている。
確かに、renomaは出てくる情報が少ない。
資料もあまり出回っていない。
が、renomaのマルチポケットブルゾンを着ていた人間は(当たり前のように)アンディー・ウォーホルだけでは、ない。





実際は、数多くのモデルが作られている。
恐らく年代ごとにシルエットも仕様も違うはずだ。

今回、僕らがrenomaのMulti Pocket BlousonをMANHOLEに並べたかった理由。
それは「だけじゃないrenoma」を、これから築いていく為である。

セルジュ・ゲンズブールが着ていた「だけじゃない、レノマ」。
ジョン・レノンが着ていた「だけじゃない、レノマ」。
アンディー・ウォーホルが着ていた「だけじゃない、レノマ」。
ハンカチやネクタイや革小物ブランド「だけじゃない、レノマ」。
マルチポケットブルゾン「だけじゃない、レノマ」。

これからのレノマ。
それを、MANHOLEのお客さんと楽しみたいのだ。




アンディー・ウォーホルが通った中国への道。
その直前にrenomaのブティック:ホワイトハウスで購入したマルチポケットブルゾン。
もしかすると彼は「え、なんか中国旅行に便利そうじゃ〜ん。」という気持ちだけでこの洋服を手に取ったのかもしれない。

(きっと)舗装されていない道路でも歩きやすい、ブーツ。
(きっと)汚れても気にならない、ジーンズ。
(きっと)着慣れたシャツ。
(きっと)付け慣れてるネクタイ。
(きっと)着慣れているジャケット。
そして、Willis & Geigerでも無く、Hunting Worldでも無く、renomaのマルチポケットブルゾン。
その選択の結果が中国旅行へ出かけた彼の装いだ。

こういった洋服の選び方、当時はアンディー・ウォーホルだからこそ出来ることだった可能性はある。
だけど、今では誰もがどこかへ出かける際に、考えられることではないだろうか。
過去が作り上げたイメージに、いつまでも振り回される必要はない。
仮にアンディー・ウォーホルが2021年に中国へ向かうとすれば、全く違う格好でマスクをしているに違いない。

アンディー・ウォーホルが生きた時代。
僕らが今生きる時代。
その差は、小さいようであまりにも大きい。
手にするツールすら全然違うのは、このBlogを今見ている人であれば理解が出来るだろう。




当時、西側諸国の中で訪中した人の中で最も著名な一人だったウォーホルだったが、北京の路上ではほとんど認知されなかったようだ。
その為、この写真集では「自然なアンディー・ウォーホル」を目にすることが出来る。

アンディー・ウォーホルだって獅子の真似をする。
アンディー・ウォーホルだって小鳥に興味を持つ。
アンディー・ウォーホルだって脇汗をかく。
そして、アンディー・ウォーホルだって着たことのない洋服は、着てみたい。

アンディー・ウォーホルは誰になりかったわけでもなく、アンディー・ウォーホル自身でありたかったんだろう。
その結果、実際に彼は「アンディー・ウォーホル」と、なった。
同じように、僕らは「誰かになりたい」と願うことなく、いずれ「自分自身」になりたいものである。






迷惑なことに、ありがたいことに。
「本物」は意識しようがしなかろうが、常に過去にいる。
だからこそ、今を生きる僕らは過去を振り返りながら、未来を夢見ることが出来るのだ。

その道中の楽しさを自分に教えてくれるのは、アンディー・ウォーホルでも、セルジュ・ゲンズブールでも、ジョン・レノンでも、ましてや僕らでも雑誌でもInstagramでもYoutubeでもなく、自分自身なのではないだろうか。





※” RENOMA ” – MULTI POCKET BLOUSON -は11月20日(土)から販売致します。
発売日当日にご来店下さるお客様から優先的にご案内致します。
オンラインストアへの掲載は週明けの11月22日(月)に在庫が残っている場合行います。
何卒ご了承ください。





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河上 尚哉

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