10年前と、今の靴。
今季、F.LLI Giacomettiの名品番:FG166を仕入れてみた。
返りの良いブレイク製法。
グルカサンダルのデザイン上、この靴はパーツ数が多く革の取り都合が良い。
その為様々な革を用いることが可能で、仮に希少な革を甲革として選んだ際もそこまで値段が跳ね上がらない。更に原皮が小さい物も甲革として採用が出来る点もこの靴の遊びの可能性を広げている。
各パーツの端は丁寧にカンガルーレザーを挟んで処理している為、伸び留めとしての機能と共にシューズ全体のクオリティを高めている。
軍物としての粗野で実用的なシューズを、イタリアの高級本格靴工場の手により見事にファッションピースとして完成させた名作、それがFG166だ。
近年様々なシューズブランドがそれぞれのシューズブランドならではの強みを活かしてグルカサンダルをリリースするようになった上、それを追いかけるようにガワだけが真似られた廉価版も見かけるようになってきた。
が、メンズシューズの「グルカサンダル」を一つのジャンルとして確固たる物にした立役者はF.LLI GiacomettiのFG166と、それを長い間売り場で履いてきた販売員だ。
ファッションシーンにおけるグルカサンダルはこのFG166こそが本物でありオリジナル。
それ以上もそれ以下もない。
今、MANHOLEには鶴田さんの私物のFG166と僕の私物のFG166が置いてある。
鶴田さんのFG166は10年以上履いたもの。
甲革はデーゲルマンの型押しカーフ。
僕のFG166は5,6年履いたもの。
甲革はデュプイの型押しカーフ。
僕がF.LLI Giacomettiのグルカサンダルを知ったのは、約10年前。
鶴田さんをはじめとする、僕がかっこいいと思う先輩たちはほとんどみんなこの靴を履いていた覚えがある。
真夏はもちろん、春でも秋でも真冬でも。
時に素足に、時に合わせる靴下を変え。
様々な人の、様々なパンツの足元を彩るグルカサンダル。
おそらくその光景は10年経った今でも、変わらないだろう。
今季、F.LLI Giacomettiの名品番:FG166を仕入れてみた。
この靴を知ってから10年経った今。
MANHOLEで提案するならば、こんな感じが良い。
取り扱うお店が変われば、当たり前のように提案の仕方も違う。
僕らはこの、名作シューズの新しい顔をお客さんに見せたい。
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河上 尚哉
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