見えない、ジャケット
「私は盲目だったが、今は見える」
(ヨハネ福音書より)
こんにちは、鶴田です。

CLASSから届いたジャケット CCCS03UNI A。素材はArtificial Leather、いわゆるウルトラスエード。
僕にはこのジャケットが見えない。いや、見える。厳密に言えば「見えないのに、見える」。

見えそうで見えない袖、襟、ジャケット。

とりあえず、着てみた。
右目にものもらい、眼帯。見えづらい。しかし「見えないのに、見える」とは、そう言う意味ではない。

果たして、これは襟(ラペル)なのか?袖の生地は何故、半分くり抜いてあるのか?それ以前に、これは袖なのか?そもそも袖とは何だ?袖の隙間ごしに覗く景色をじっとを見ていると「かつて、そこに何かがあったのか?それとも最初から無かったのか?」という迷いが生じ、すべてのディテールがいまいち判然としないようなトリップ感覚に、自分の網膜や大脳がじわじわ浸食されていくのが分かる。

特殊ディテールそれぞれを肉眼で追っていたのでは到底見えてこない、ジャケット。

今日着てきたジャケットに着替え直してみた。英国のビスポーク、ツイードのスポーツコート。このジャケットは確かに、しかし、誰にでも見えるはずだ。

ふたたび、 CCCS03UNI A 。おそらく、このジャケットが見えるかどうかは人による。「袖には太過ぎるスリット?が入っている、ラペルは前身頃にめり込んでいる、背中には謎の四角い穴が開いている、腰ポケットは後ろ側に付いている」と認識する人には、たぶん見えない。「そこに只、洋服がある」と認識する人には、見える。袖の生地が半分無い、と思う人にはたぶん見えない。インナーが半分見える、と思う人には見える。

見えないのに、見えるジャケット CCCS03UNI A 。

” CLASS “
– CCCS03UNI A –
¥150,700-(tax included)
すべての迷いを断ち切ったときに初めて「見える」ジャケット。それは、今まで見ていたつもりでも、実際には見えていなかった景色。 既成概念を疑え。
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鶴田 啓
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