トリオ・ソロ
FRANK LEDERからストライプ柄のアイテムが届いた。柄と言えば、勿論、僕。
こんにちは、柄田です。
いや、鶴田です。
以前に紹介した、同じストライプ生地を使ったコートは、あっという間に店頭から姿を消してしまった。昨年の夏にこの生地のシリーズを展示会と見たときは、河上とふたりで「コート+パンツ、とかコート+ベストでセットアップ風に着てもバカバカしくて可愛いよね~。いっそスリーピースでも」なんて話していたんだけど。コートがすべて旅立ってしまった今となっては、もはやどうでもいい話。
タイミングが少しズレて、今回入荷してきたのはアウターとしても使えるボックスシルエットのベストと、ドローコード付きのワイドなイージーパンツ。
ザラっとした手触り、渋い配色のストライプ。フランクらしいムードのあるファブリック。
河上はこのベストをタンクトップのつもりで買い付けたらしいので、ジャケットのインナーにざっくりと着ている。「クラシックなベストのインナーには襟付きのシャツを着る」という概念を一旦外してしまえば、スッキリとした首元がとても軽やかな印象に変わる。
スウェットパーカを着るときも思うけど、ポケット付きのインナーに男性が手を突っ込む仕草って、なんだかチャーミングだなぁ。
ジャケットのVゾーンとベストのVゾーンが重なって、ブラウン~ベージュの渋いカラーリングも切れ味が鋭いコーディネートになった気がする。
鶴田の場合、このベストはパンツとセットの「ツナギ」だと思って買ってきたので、セットアップで着てみた。
インナーにレザーシャツをレイヤードして、より一層アウター感覚で。
ザラっとしたコットンに異素材を組み合わせる行為は、インナーの袖がばっちり見えるベストというアイテムの特権か。
パンツはドラマチックに太い。ヒップ~ワタリにかけて丸く太く、膝下~裾に向けて大きくテーパードしている。股下はやや短め。穿き位置にもよるけど、ほとんどの場合はクロップド丈。
たっぷりのギャザーで膨らんだヒップも、右側だけに付いた大き目のパッチポケットも「男っぽいけど可愛い、どこか憎めない」というFRANK LEDERが思い描くチャーミングな男性像にぴったり。でも、それに従うか従わないかはその人次第。
この位置のポケットは、やっぱり手を突っ込んでみたくなる。
ベストがアウターだと、まだ肌寒い?ペラペラのコートを羽織って大判の巻物でボリュームを付けてあげれば、十分すぎる三月仕様。パンツそのものに太さがあるし柄のインパクトもあるのでボリュームアウターにも負けない存在感。
丸っこいシルエットだけど丸っこいボリューム靴を合わせない、という裏切りもこのパンツならば楽しめそう。
これら二つのアイテムは、セットアップで着ても単品で着ても、どちらでもいいと思う。河上には単品のタンクトップに見えたし、僕には袖無しのツナギに見えた。コートを買ったお客さんの中に、もしこのベストとパンツがスリーピースの片割れに見える人がいるのならば、全部揃えてもらうのも勿論いい。
「ビジネススーツの上着だけ」ってのは一人だと何もできない中途半端な存在だけど、このベストとパンツにはそれぞれに自立した良さがある。だからこそ、一緒に着ても楽しいし単品で着ても楽しい。MANHOLEの3人がいつか「ソロ活動でも十分に魅力的なメンバー同士、結果的に集まったスリーピースバンド」みたいになれたらいいな。
え、もうなってるって?
いや、まだ全然ダメだって?
どーなんすかね。
知らないけど。
そんな調子のトリオです。
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鶴田 啓
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