107-0062
central aoyama #003
4-1-3 minami aoyama minato-ku,tokyo

W : manhole-store.com
M : info@manhole-store.com
T : +81 34283 8892

blog

強い服




カッコいい柄。
カッコいい生地。
カッコいい形。

こんにちは、鶴田です。


” m’s braque for MANHOLE “
– Coverall – [ 陶芸柄 ]
Size : SM / ML
¥118,800-(tax included)



– m’s braque for MANHOLE –
” 1-INTUCK BAGGY PANTS ” [陶芸柄]
Size : 36 / 38 / 40
¥70,400-(tax included) 



今、MANHOLEの話題は陶芸柄のカバーオールとバギーパンツで持ち切り。それもそのはず、納品された商品を見たとき、三人ともが口を揃えて「最高にカッコいいね」と唸ったのだから。河上と中台が書いているように、これらの陶芸柄アイテムには二人が積み重ねてきた洋服の遍歴や経験、趣向が詰まりに詰まっている。やっぱり、個人的な思い入れが注入された洋服は、強い。

ブランドのアーカイブに存在した陶芸柄も、70年以上前から存在するアメリカ製のカバーオールも、MANHOLEのフィルターを通すことで誰も見たことのないアイテムに転生した。それはそうだ。これはリプロダクトでも復刻でもなく、はじめからMANHOLEの頭の中にしか存在しなかった着地点なのだから。

河上に至っては4年前の前職時代から「このプリントを使って違うアイテムを作りたい」と考えていたらしい。昨年の12月から彼らと共に働いている僕は、進行中のこの企画を横で見ていた。ボタンのチョイスや、襟型のバランス、袖の振りなどについて河上に尋ねられたら具体的な意見を述べるようにはしていたけれど。

この洋服は、結局のところ「河上と中台が出会ったことで生まれたアイテム」なのだと思う。



MANHOLEの思い入れが詰まった陶芸柄のアイテムに鶴田も袖を通してみる。いつも通りのブレザースタイルにタイドアップ。ボトムスを陶芸柄バギーパンツに変えてみた。



臈纈染めやバティックプリントなど、この手の総柄生地を使ってボトムスを作るときには、例えばドローコード付きのイージーパンツなど、リラクシンな洋服として世に出る場合が多い。そもそもが都会的な柄ではない(暑い国を連想させる)のだから、当たり前か。しかし、このバギーパンツはれっきとしたテーラードスタイル。



英国製のブレザーに合わせても遜色ないシルエット。直線を多用したソリッドな柄、しかもモノクロなので意外とシャープで都会的に見える。



ネクタイとの柄合わせも、もはやお構いなし。気にしない。

そう、MANHOLEで「柄」と言えば鶴田。この陶芸柄が好物でないわけがない。



セットアップで着るのも大好物。ざっくりした着こなしは二人に任せておいて、鶴田は細いベルトでカバーオールのウエストをマークしてみた。



首元には鮮やかなスカーフを。



ポケットや袖口を見ればモチーフが分かる人には分かるけれど。



全体で見たときに、アメリカの面影はもうない。只、ひたすらに柄である。



陶芸柄セットアップの上から真っ赤なコートを羽織ってみた。柄の面積は減ったけど、赤の分量が半分になった。全体の印象は変わらず力強いまま。



いつからか、時代の中で「強い洋服」は敬遠されるようになった。「マイルドな洋服を自分のバランスで着る」ことがもてはやされるようになった。多様性が叫ばれる現代においてそのマインドはごく当たり前のようにも思えるが、一方でそれは「自分らしく自然体で」というオブラートに包まれた筋肉弛緩剤のようでもある。やがて手軽に作られた洋服を気軽に着るだけの脱力ファッション時代に取り囲まれる。 簡単に手に入るもの、簡単に身に着けられるもの、簡単に手放せるもの。 倦怠感にまみれたその世界の中で、人々には前に進むどころか立ち上がる力すら残されていない。



生みの苦しみ、生きる喜び。

原初のファッションが持っていた力。



このカバーオールとバギーパンツには力がある。僕は何もサイズ感や柄の話をしているわけではない。

河上が中台のカバーオールを欲しがり、中台が河上の総柄パンツを羨(うらや)んだ。前向きな嫉妬が掛け算された結果、生まれ落ちたこのアイテムには特別な力がある。

力がある洋服は、時に強い。
力がある洋服は、時に重たい。
力がある洋服は、時に高い。
力がある洋服は、時に。



時に僕らに力をくれる。



あとは、力があるものに正面から相対する用意があるかどうかだ。
自分自身の力を信じて。






※- m’s braque for MANHOLE [陶芸柄]シリーズは4月29日(金)から発売します。
オンラインストアには同日正午に掲載予定です。

MANHOLE ONLINE STORE

MANHOLE official instagram



鶴田 啓

〒107-0062
東京都港区南青山4-1-3 セントラル青山003号室

M : info@manhole-store.com
T : 03 4283 8892