堂々と、ジャケット
ULTERIORに作ってもらったRayon ripstop Atelier Jacket。
「アトリエジャケット」なんて呼び方をしているけれど、要は「カバーオール」。つまり作業着の一種だ。
とは言え、一般的にイメージするカバーオールとは決定的に違う雰囲気の「アトリエジャケット」は、文字通り「アトリエで着る作業着」。デニムやブラウンダック素材のアメリカンなワークウェアではなく、例えばフランス高級メゾンブランドの工房で働く職人たちが着ている姿をイメージしてもらうと良い。
こんにちは、鶴田です。
![](https://manhole-store.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC1335-1-1024x681.jpg)
” ULTERIOR for MANHOLE “
– Rayon ripstop Atelier Jacket –
Color : MOSS GREEN
Size : 3/4/5
¥61,600-(tax included)
それは、例えばスーツ姿で出勤した医者が院内で上着だけを白衣に取り換えるような感覚。自宅から着てきたシャツやパンツはそのままに、素っ気ない作りのジャケットを羽織ると、それがスイッチオンの合図だろうか。
若き日のイヴ・サンローランが白衣姿で働く姿を写真や映画で見たことのある方もいるだろう。トワルにピン打ちをするなど、オートクチュールの繊細で感覚的な作業を集中して行うため、アトリエジャケットには利便性を考慮したパッチポケット(ワークウェアらしく、角落ち)が付いていたり、手元の動きを邪魔しないように袖丈は短めだったりする。一時期、日本ではDiorやCHANEL、HERMESなどといったフランスのド級メゾンブランドが自社のクラフトマンシップを宣伝するためにあちこちで体験型のエキシビジョンを開催していたが、会場では本国からやってきた調香師やスカーフ職人らが白衣を羽織って自らの職人技を披露するパフォーマンスを繰り広げていた。
合理的且つ様々な形が存在するこの作業着だが、アメリカのカバーオールと違ってVゾーンが形成されるラペルドジャケットのタイプが多いのは、作業中とはいえシャツ+タイが見える状態=ヨーロッパらしいエレガンスを意識した結果なのかもしれない。
![](https://manhole-store.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC1459-1024x681.jpg)
とりあえず自宅から着てきたジャケットを脱ぎ、自前のシャツタイの上からULTERIORのアトリエジャケットを着てみた。
![](https://manhole-store.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC1475-1024x681.jpg)
![](https://manhole-store.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC1493-1024x681.jpg)
![](https://manhole-store.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC1469-1024x681.jpg)
![](https://manhole-store.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC1478-1024x681.jpg)
河上私物のアトリエジャケットを元にした形だが、袖の長さや全体のバランス、ディテールはファッションアイテムとして成立するように再考されている。オリジナルはざらっとした麻100%だが、ULTERIORバージョンの方はペロペロのレーヨンリップストップ 。モスグリーンの色目と、織り込まれた小さな格子柄がミリタリーを連想させるが、レーヨン素材なのでマッチョイメージは皆無。 いい意味でテキトーな感じが、これからの季節にシャツっぽく羽織るにはちょうどいい。 一方で(パッドは入っていないが)肩付けがジャケットスリーブなので、ペロペロ素材の割にショルダーラインをきちんと意識させる上品さが残る。
![](https://manhole-store.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC1485-1024x680.jpg)
僕はメゾンブランドを裏方で支える職人たちに敬意を表して「アトリエジャケット」な着方をイメージして遊んでみたけれど、それはあくまでも個人的な話。なんだかんだ言ってみたところで、結局は作業服をモチーフにした只の洋服。シャツとカバーオールの中間みたいな使い勝手そのままに、本質は気軽な一着。そこにヨーロピアンな上品さが加わったアイテムだと思ってもらえればいいと思う。結局は「その日に着ているものの上からサラッと羽織る」という点がアトリエジャケットの最大の特徴でもあるのだから。いつも以上に自由にコーディネートしてほしい。
![](https://manhole-store.com/wp-content/uploads/2022/06/4753800568811333384.b69ee88bf9c04ce1a621670ce2d0a35d.22052421-682x1024.jpg)
![](https://manhole-store.com/wp-content/uploads/2022/06/4753801960469192680.4b39514421ea4b2291a7417a1cbdc4a7.22052421-682x1024.jpg)
![](https://manhole-store.com/wp-content/uploads/2022/06/4753802236559333395.0c2f8c31df8f4f98aa17544e08decbf4.22052421のコピー-682x1024.jpg)
ミリタリーやワークウェアをルーツとするユニフォームライクな洋服は、そのアノニマスで素っ気ないデザイン故に、着る本人の個性をグッと際立たせる。あとは、堂々と着るだけ。
これまでに色んな洋服を着てきたからこそ、堂々と。今こそ、こんな洋服を求めていたような気がする。
” ULTERIOR for MANHOLE “– Rayon ripstop Atelier Jacket –は6月10日(金)から発売致します。
オンラインストアへは同日正午より掲載致します。
MANHOLE official instagram
鶴田 啓
〒107-0062
東京都港区南青山4-1-3 セントラル青山003号室
M : info@manhole-store.com
T : 03 4283 8892