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時間が足りない



今の時期から現実的に紹介できそうなNICENESSが入荷したので、とりあえず紹介しとくか。



と、思ってとりあえず合わせたCLASSのショーツ。
紹介するの忘れてましたね。僕の想像通り人気無いです。

このショーツは一目見た時から「うわ〜、俺似合わなそう〜。」と感じたので、とりあえず仕入れてみました。
細いし短いし配色はコミカル、ウルトラスエードの質感のせいで余計にコミカルだし、僕の引き出しには無い洋服でした。

が、別に僕が似合わなくても誰かが着ていてかっこいい姿は想像できるし、MANHOLEには古着も並んでいる、加えて色んな人が来るので「自分が絶対に身につけない物」だろうがなんだろうが余裕の気持ちで仕入れることが出来るのがこのお店の良いところだな〜、と思ってます。



さて、そんな「今の時期から現実的に紹介できそうなNICENESSが入荷したのでとりあえず紹介しておくか、と思ってとりあえず合わせた。そして自分では似合わなそうだな、と思ったからとりあえず仕入れたCLASSのショーツ」ですが、意外と似合うことに気付きました。

まあ形自体はオーセンティックなサーフショーツだしな。
昔からある物。似合うもクソも無いんですが、似合わないと思っていた物が似合うと感じる瞬間はとても楽しいです。みんなに味わって欲しい。
似合わないと思っていた物が似合うと感じる瞬間はどんな時に訪れるんでしょうかね。

買うものが無くなったからとりあえず新しい風を感じたくて手を伸ばしてみた時?
必要に迫られて手にした時?
誰かが着ていたのを見て、「良いな。」と思った時?
目の前の自分と頭の中の自分が一致した時?

色々な機会は想像できるけど、少なくともまず自分の物にしてみなければその「似合わないと思っていたものが似合うと感じる瞬間」は一生訪れない。別にそんな機会訪れなくてもいいんだけど、色々と感じられた方が楽しいと思うんだよなあ。



では、そんな「今の時期から現実的に紹介できそうなNICENESSが入荷したのでとりあえず紹介しておくか、と思ってとりあえず合わせた。そして自分では似合わなそうだな、と思ったからとりあえず仕入れたCLASSのショーツが似合うようになった理由」を煙草を吸いながら考えた結果、去年の9月頃に手に入れた古着の606/カットオフデニムショーツにきっかけがあるのでは無いかという答えに辿り着きました。
あとは最近暑いから短パンばかり履いている、そんな自分を見慣れたこと。



思い返せばこの606のショーツも「うわ〜、俺、似合わなそう〜。」と思ったから手にしたもの。中台が持っていたものを奪い取りました。

冷静に考えると、このカットオフのデニムショーツも昔からあるもの。
似合うもクソも無いんですが似合わないと思っていた物が似合うと感じる瞬間はとても楽しいです。みんなに味わって欲しい。



写真の並びを見ながら思いました。
30半ばに差し掛かるおじさんが穿いている写真ではなく、ギャルが穿いている写真の方が見たい。
まあ、ギャルの写真はインスタグラムでいくらでも見れるか。この場ではおじさんでいいな。 

さて、このデニムショーツのおかげで、「眠らせておいてもしょうがないし、もう悠人にあげようかな。」と思っていたaldenのタッセルローファーも改めてよく見える。
着丈が長いもの、タックイン/タックアウト、トップスのサイズ感。
普段手にしないものを手にするだけで、自分の中で飽きてた色々なバランスが変わります。

「飽きないもの」が何故か重宝されるけど。
飽きること、新しいものを手にすること、忘れていたものを掘り返すこと。
そして、時々振り返ることが出来るのが洋服の魅力だと思います。
飽きたっていいし、無駄でもいいです。だって、好きなんだもん。
その余裕こそが、人間的な楽しさではないでしょうか。

洋服だけじゃなく人間の身の回りに溢れる無駄なこと全てが、そうなのかもしれない。



” CLASS “
– CCCS15UNI A –
¥47,300-(tax included)



「かっこいいもの」は世の中にたくさんありますね。お金さえ出せば見つけやすくも、探しやすくも、買いやすくもなりました。お客さんの方が詳しいことだってざらにある。
なので、僕らはしばらく前から物の説明をするのを辞めました。もちろん聞きたい方にはちゃんと答えます。答えられなかったら幻滅してください。でも、最近以前より強く思うのが、大切なのはそこじゃないということ。

僕らがお店でお客さんに伝えたいのは、僕らが何を見てきたか。
そして、僕らがお店でお客さんから聞きたいのは、お客さんが何を見てきたか。
それを物を通して擦り合わせることが出来た時、はじめてMANHOLEで買い物をする意味が生まれるような気がするのです。物単体ではなく、各々の持つイメージの時代。

人間の身の回りに溢れる無駄なこと、全ては無理でも自分が興味があることくらいは楽しめるようになりたい。時間が足りないですね。
それではまた。



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河上 尚哉

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