スウェットパンツが好き
スウェットパンツが好きだ。
正確に言うと、スウェットパンツに合わせてジャケットを羽織るのが好きだ。
もちろん、スウェットパンツも羽織るジャケットもなんでも良いわけじゃない。
スウェットパンツにも色々ある。
厚手のスウェット、薄手のスウェット、(以下スウェットパンツ/リブパンツ型の)厚手のナイロンのもの、薄手のナイロンのもの、暖かみのあるウールのもの、なめらかなウールのもの、などなど本当に色々ある。
裾の仕様も生地を折り返してゴムを入れただけのものから、フライスを用いて肌によりフィットするようにしたもの、ドローコードを入れたもの、ジップがついているものなど色々ある。
作られた目的は様々だけど、今の時代では大体がスポーツ/リラックスウェア。
部屋着の上からたまたま近くにあったジャケットをそのまま羽織ってきた、くらいの感じは今までの自分にとって、とても現実的で共感の出来るストーリーだ。
季節に応じて、天候に応じて、気分に応じて、生地も仕様も形自体も合わせるジャケット自体も変化させられる点は何より飽きが来ない。
ジャケットを羽織りたくない時はニット、シャツ、スウェット、カットソー、割となんとでも合わせる。
部屋着の上からたまたま近くにあった洋服をそのまま着て来た、くらいの感じも今までの自分にとって、とても現実的で共感の出来るストーリーだ。
季節が変わって、天候が変わって、気分が変わって、スウェットパンツを外に着て出かけない事も当たり前にあるけど。
スウェットパンツが好きだ。
正確に言うと、スウェットパンツに合わせてジャケットを羽織るのも好きだ。
MANHOLEをオープンしてから現行/古着問わず数多くのスウェットパンツを売ってきたし買ってきました。
MANHOLEをオープンする前から、僕も中台も鶴田さんも現行/古着問わず数多くのスウェットパンツを売ってきたし、買ってきました。
古着のスウェット生地のスウェットパンツは粗野で野暮な素っ気なさがあります。
僕らは「その粗野で野暮な素っ気なさを、個人のキャラクターやコーディネートでどうにかする」という作業が好きです。だから、僕らは古着のスウェットパンツが好きです。
形が変だったり、股間がもっこりしたり、絶対に汚れてはいけないところに汚れがついていたり着るたびに洗うたびに生地が痩せていったり、紐が無かったりあったはずの紐が無かったり紐が紐として機能し無かったり生地が固すぎたり厚すぎたり当たり前のようにポケットが無かったり、色々不満はありますがそれはそれで良いものです。
現行のデザイナーズブランドの様々な生地を使用したスウェット/リブパンツはスウェット/リブパンツという形の粗野で野暮な素っ気なさの中に、新しい発見を感じさせるものや贅沢さが見え隠れする魅力があります。形や仕様が完璧に整っているものも多いです。これは「ファッションを目的としていないものを、ファッションを目的として生まれ変わらせる」という、デザイナーの閃きを素直に楽しめるものです。その上に「個人のキャラクターやコーディネートで粗野で野暮な素っ気なさをどうにかする」という洋服を着る上での楽しさが乗っかります。
僕らは現行だろうが古着だろうがスウェットパンツが、数多くの洋服が、そして「洋服を着ること」が好きです。
そんな僕らの目には今回NICENESSが作ったモックツイステッドヤーントラウザーズ:OLIVERが最高にかっこいいスウェットパンツに映っています。
NICENESSのオリバー。
型は1970年代のスウェットパンツがベース。
ビンテージライクなガッシリとした生地を意識しながらも、ニット特有の柔らかな着心地を実現した新感覚スウェットニットパンツ。
製造工程で削り落とされる“落綿”を使用することで、自然なムラがビンテージ感を出してくれています。
糸は粗びきに紡績されたTOPの杢糸を2 色撚糸し、オリジナルの糸を製作。
2色の杢糸によりナチュラルな陰影が生まれ、古いようで新しい雰囲気と着心地を楽しめるアイテムに。ワンポイントの「Nマーク」は職人が手刺繍を施した立体的なマークです。
このパンツは(おそらく僕らと同じように)現行だろうが古着だろうが関係なくスウェットパンツが、数多くの洋服が、そして「洋服を作ること」が好きなデザイナーが、一度閃いてしまったアイデアを工場と試行錯誤を重ねながら無邪気に楽しく形にしたようなものだと感じています。
一見地味。奇抜さや派手さは無いけど、しっかり奇抜だし派手。
そして、確かにそこに感動がある。
みんなにも、このパンツの良さを味わってほしい。
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河上 尚哉
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