2022/08

計算してる?



田んぼの間を走る畦道?じゃないよね。

夏休みを頂いて、田園風景がそこかしこに残る田舎(実家・熊本)に帰省していた僕にそう見えてしまうだけなのだろうか。



とても洋服とは思えない素材構成の、でも一応?れっきとした?正真正銘の?「洋服」がCLASSから届きました。

鶴田です。


” CLASS “
– CCCA04UNI A –
COLOR : YELLOW
SIZE : 2 / 3
¥121,000- (tax included)



ウルトラスエードの発色の良さを抜群に生かしたヴィヴィッドイエローのボディに、ミニマルアートのような黒とナチュラルの切り替え。しかし、その素材は「葛(くず)」と「科(しな)」。植物繊維を編み込んだ、なんとも工芸品のようなテクスチャー。ござなどの敷物に使うことはあっても、洋服に使うにはゴワゴワの肌触りが不向き過ぎると思う。



ナチュラルの方が科(しな)、黒の方が葛(くず)素材。どちらもラオスにて手紡ぎ/手織りしたもので、黒は日本国内で染めたものらしい。ざっくりとした織りからは向こうがうっすらと透けて見える。



前身と後ろ身でドラマチックに異なる着丈。この段差も洋服のパターンらしからぬ、グラフィカルな見え方。


シャープな印象のカッティングとは裏腹に、アームホールは意外と広いので色んなものの上から重ねて楽しめそう。



トレンチコートの上からベストをレイヤードした中台。



ジャケットの上からベストを重ねた鶴田。

ベストのフロントを閉じると丸首の印象が強烈に残るので、ジャケットのVゾーンなどは全て覆い隠してしまう。まるで中世の甲冑を着ているかのような、一方では1960年代にイメージされた宇宙服を着ているかのような、両極端のイメージが浮かび上がる。

ウルトラスエード&葛という素材使いもそうだけど、通常の発想では結びつかない異なるもの同士が同じ面の上で遊び、戯れている感じ。



アウターとしては勿論、ウルトラスエードも葛も素材自体はかさばらない薄手のものなので、インナーにも重ねられる。



ジャケットのインナーにこのベストをレイヤードしていた、先週末のゆうと。もはやベストじゃないみたい。そういう柄のTシャツを着ているかのようにすら見える。



フラットに縫い合わされた未来的なシーム。しかし有機的な曲線を描く切り替え。

いかにも人工的なイエローのカラーリング。
いかにも伝統工芸的な植物繊維。
いかにも都会的でフラットなウルトラスエード。
いかにも南国的なラオスの織物。

たしかに、ひとつひとつの要素を微分していけば、それぞれは相反するものに思える。



しかし、僕らが実際に洋服と相対するとき、もっと言うならばファッションと相まみえるとき。「それ」はいつも塊(かたまり)で僕らを貫いてくる。

ならば、パートパートに分けて考えることを止めよう。

一丸となった「それ」をまずは真っすぐな心で受け止め、そして感じること。

このベストは、店頭に陳列してある状態をまじまじと観察して分析・理解できるような類のものではない。

「えっ、これですか…?」と外見で躊躇したお客さんが、実際に袖を通した瞬間。不思議と半笑いで納得する姿を僕らは見てきた。そういった特別な力を持つ数少ない洋服の内の一つだと思う。

たしかにこのベストはインナーに着込んだり、コートの上から羽織ったり、差し色として扱ったり、素材感の対比に使ったり、色んな着方ができると思う。しかし、たぶん堀切さんはそのようなケースを逐一想定しながらこのベストを作り上げたわけではない。おそらく、塊(かたまり)として作っているはずだ。

だからこそ、お客さんは瞬間的に半笑いで納得するのだと思う。
手触りや色彩や着心地を超えたスピードで反射的にやってくる。

それが、ぼくがこのベストをカッコいいと思う理由であり、その速度こそがファッションだと思う。







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鶴田 啓

〒107-0062
東京都港区南青山4-1-3 セントラル青山003号室

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FRANK LEDER入荷。
やっと1ラックが秋冬物。今年はやっぱりゆっくりですね。
「ちゃんと一着ずつ紹介しようかな」と思ったんですが、眠くて頭がまわらないので悠人と適当に着回してみました。詳しいことは時期が来た時や鶴田さんに紹介してもらおうと思います。


” FRANK LEDER “
– GERMAN PRISON BLANKET JACKET –
Size : S/M/L
¥96,800-(tax included)



古いドイツのプリズンブランケットを使用した、アシンメトリーデザインの立ち襟ウールジャケット。
プリズンブランケットってだけで何故かパワーワードに感じますね。
白いフランネルに飛び込んでくるネップ、かっこいいです。生地の耳を使用したポケットもかわいいし、胸元の片玉縁のポケットもかわいい。変なナットボタンもかわいい。好きです。
自分たちで洋服を企画するようになって改めて感じるのは、自分好みの変な生地や付属を集めるには相当な努力が必要で、更にそれを洋服にするのは勢いが必要なんだな、ということです。
経験と実践と運の積み重ね、FRANK LEDERは相変わらずちゃんとデザイナーズブランドです。


” FRANK LEDER “
– GERMAN PRISON BLANKET TROUSERS –
Size : S/M
¥63,800-(tax included)



組下のパンツもあります。
FRANK LEDERのパンツはドローコード付きのイージーパンツやタック入りのワイドテーパードなど太いイメージが定着してますが、毎シーズン細いモデルも出してます。
ワタリ細めの癖ありシルエット、気分がハマれば結構気持ち良いパンツです。

数シーズン継続して白いパンツを仕入れていたせいか、最近はお客さんに白いパンツを勧めると「河上さん、白いパンツはもう持ってます。。。」と言われることが多かったので、今季は細身の白いパンツを勧めようと思ってます。めげません。お付き合いください。


” FRANK LEDER “
– NAVY STRIPED VEST –
Size : S/M
¥63,800-(tax included)



変わった仕様のバックストラップ、マルチストライプベスト。
これも生地がかっこいい。前身頃のマルチストライプの生地もそうですが、後身頃のベージュの縮絨ウールもかっこいい、裏地は過去のシーズンで使っていたコットンリネン。


” cantate “
– Crew neck sweater –
Size : 44/46/48
¥121,000-(tax included)




秋冬シーズンらしい生地感の洋服が揃ってきたので、7月頭に納品されて以降出さずにしまっていたcantateのウールカシミアのローゲージニットも並べておきました。
今季のcantateはこのモデルだけ仕入れました。
去年別注で作ったモデルよりもゲージ数が低く、ざっくりしています。
値段は去年のものよりも高いですが、昨今の物価高騰がどうこうという理由でなく単純にゲージ数を下げて度詰めした結果、糸量が増えているせいです。

「こんなの絶対に良いけど、まだ暑くて触りたくもない」とか「去年のモデル持ってるからなあ」等、色々な今買わない理由を頭に思い浮かべながら先日着ましたが、気付いたら買ってました。
去年買ってくれたお客さんにはストックから出して先に見せていたのですが、そのお客さん達も気付いたら買ってました。買わない理由を吹き飛ばすパワーがあるようです。
形がシンプルなだけに作りや原料の良さがそのまま面に表れたニットだと思います。




明日は靴が入ってくる予定。
やっと目の前の光景が寒い時期に向けて動きだした感じがします。

それではまた。


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河上 尚哉

〒107-0062
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こんにちは、中台です。


昨日唐突に河上が冬物のジャケットを紹介していたので、何となく空気を読んで古着の秋冬物を追加しておきました。夏物もチョロっと。
変なヴィンテージから真面目なデザイナーズ、なんてことない普通のレギュラーまで適当に並べています。









やっぱり秋冬物の方が見てて楽しいかも。





鶴田さんがチョイスしたネクタイも補充したので、かっこいいジャケットも出しておきました。





僕は古着に対して特別な想いや意味を見出すことはないけど、自分の中でごく自然な行為なので続けています。
楽しい時もあれば、物足りない時も当然あります。
チャレンジしたり、受け入れたり、諦めたり、、。

仕入れに関していえば、自分の持つイメージを100%形にすることはできないもどかしさもあるけれど、自分のイメージに拘り過ぎず、時にはぐにゃぐにゃと曲げてみるのも楽しい。

想像もしていなかったような形になる時は、大体内容が良い。たぶん。
ナルトだったら絶対に曲げないけど、僕は簡単に曲げることができます。

今後も出来るだけ柔軟な感覚で、適当に取り扱っていこうと思ってます。

それでは、また。








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中台 竜郎

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綺麗な色の生地があったから作ってもらった、ROLIAT:4ポケットのフィールドジャケット。

ちょっと前までは黄色や赤などは不人気カラーだった気がするのですが、最近はそれを感じさせないですね。
中台も前書いてたけど、色を気にせず「良いな」と思ったものを素直に売り場に並べることが出来るので嬉しいです。



生地はROLIATお馴染みのウールビーバー、ダブルフェイスの毛抜き合わせ。
表が黄色で裏がグレンプレイド、表がグレンプレイドで裏が黄色の2色。



相変わらず軽い着心地。色や柄は渋いのに、生地や形はかわいいですね。
ROLIATを見るたびに中台が「ギャル受けしそうだな〜。」とコメントを残すのも納得です。
実際にギャル受けするのかどうかはわかりませんが、毎年女の子が「可愛い〜」と言いながら買っていってくれますね。
モテたい人もそうで無い人も、実際に着てみて良さを感じられたらどうぞ。

僕は「色や柄は渋いのに、生地や形はかわいいな。」と思ったから、こんなことも出来る気がしてます。


渋くなってしまう僕の好きな洋服も。


これだったら可愛いって言ってもらえそうですね。知らないけど。


” ROLIAT “
– Handmade Military Field Jacket –
Color : Yellow / Check
Size : 48/50
¥103,400-(tax included)




僕はROLIATの毛抜き合わせシリーズ、洋服の形をした大判ストールみたいなものだと思ってます。
あまり考えず「なんか合いそうだな〜」と、思う格好に合わせてみてください。




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河上 尚哉

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どんなに既視感がある格好や、既にジャンル分けされているような格好でも、これを身につければ全てを既視感の外、ジャンルの外に投げ飛ばしてしまうようなパワーがあるCLASSの肩当て:CCCA02UNI。

この肩当てに既視感が生まれるとしたらこれから先の未来。
あえてジャンル分けするのであれば、自分というジャンル。
ワクワクしませんか。

既に見たことがあるものを新しいものに見せてくれるのがCLASS。
僕らがこのブランドにまず期待するのは、CLASSを売ることで僕らが手にする利益でもCLASSを置いているお店という外聞でもCLASSの洋服としての格好良さでもなく、その「既に見たことがあるものを新しいものに見せてくれる」という部分にある。
この肩当ては、「既に見たことがあるものを新しいものに見せてくれるという部分」を具体的に形にしたものだと思う。

みんなにその楽しさを味わってほしい。




646に2nd。
だけどこんなアメカジおじさんは、いない。


ギャル受けしそうなROLIATのコート。
台無しなインパーテッドプリーツ。


着丈の長い6BWのベロアのブレザーにポイントの長いレギュラーカラー。
ペイズリーのプリンテッドタイに5ポケットパンツ。
勘違いドレススタイルの上に更に重なる謎の肩当て。
こんなトラッドおじさんは、いない。


見るからに高そうなクルーネックニットに、良く見ると高そうなドレストラウザーズ。
その上に重なる謎の肩当て。
こんな上質な休日おじさんは、いない。


中台って感じの格好。
中台っていうジャンル。



よく見ると拘束着みたいですね。
どこかで拘束されている、どこかで抑圧されているからこそ、自由の価値がある。
今の世の中、自由過ぎて自由を感じづらいと思うので、自分から抑圧されていってはいかがでしょうか。


” CLASS “
– CCCA02UNI A –
Color : PINK/NAVY,BEIGE/BORDEAUX
Size : F
¥42,900-(tax included)



生地はウルトラスエードとデニムをボンディングしてます。

5,6年前、同じ生地のベストを目の前に「世界で初めてウルトラスエードとデニムをボンディングしました。」と、楽しそうに説明してくれたなあ。なんて思い出しました。
あの時も理解出来なかったけど、数年経った今でも相変わらず理解出来ないのがCLASSのデザインチーム。
理解出来ないものに興味を持ってしまった場合が、一番自由です。




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河上 尚哉

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