ギュッとしてギュッとしてガバッと
こんにちは。河上です。
ヒップがキュッとしてワタリがキュッとして膝下が開いているスラックスはSADEのPT09で大分お客さんに楽しんでもらえたので、今度はヒップがギュッとしてワタリがギュッとして膝下が開いている5ポケットパンツを企画してみました。
スラックスと比較してパンツとしての強度が圧倒的に高いヒップ巻き縫いの5ポケットパンツの方が、サイズを攻めることが出来てギュッとしてギュッとしそうだな、と思ったからです。
あと、単純に毎日穿けるパンツを売場に並べたかった。
ただ、そういうギュッとしてギュッとしてガバッとした5ポケットパンツは「古着で集められるんじゃないかな」と感じていたのでしばらく様子を見ていたのですが、中々イメージ通りのギュッとしてギュッとしてガバッとした5ポケットパンツは揃わないし、品番/ウェスト/レングスサイズが同じものでも作られた年代で微妙に違ったり、洗ったり乾燥機にかけられたり伸びたり等で微妙に違ったり。イメージ通りのものを集めるのはやはり難しい作業です。イメージがない方が楽。
とはいえ僕は古着事情がわからないので、中台にモロッコ滞在中のイブサンローランの写真を見せながら、「こういうヒップがギュッとしてワタリがギュッとして膝下が開いている5ポケットパンツって集められないの?」と、聞いたところ「そこまで明確なイメージがあるなら作った方がいいんじゃない?」と言われたので作ってみました。
素材は通年穿ける綿100%の細畝コーデュロイ。
去年の夏に「細畝コーデュロイは本当に真夏に穿けるのか」を身をもって検証したところ、デニムよりかは涼しかったです。
「色、白と黒でいい?」と、中台に確認したら「ロマンがあっていいかもね。」と言われました。
というわけで白と黒のコーデュロイ、ヒップがギュッとしてワタリがギュッとして膝下が開いている5ポケットパンツ、いかがでしょうか。
ベースにしたのは去年の上半期に毎日穿いていた黒の517と去年の下半期に毎日穿いていた白の646。
本当に毎日穿いてたのでボロボロです。
黒の517はヒップがギュッとしてワタリがギュッとして膝下は微妙に開いてるくらい。
膝上までは完璧なんだけど、膝下は少し物足りない。
646は黒の517をサンプルで預けてしまったので、とりあえず穿いていたところ気付いたら毎日穿いていました。膝下からの開き方はこっちが参考。
日本人は欧米人に比べて膝下が短いので、膝位置を5cm上げてます。
ついでに股上が浅い方がよりギュッとしてギュッとしそうだったので、股上も少し削りました。
で、出来上がったのがこれ。
ヒップはギュッとしてワタリはギュッとして膝下は開いてます。
裾はアンフィニッシュなのでお好みの丈にお直し可能です。
膝位置を上げているので、丈直ししても裾幅が物足りなくなる印象は覚えないはずです。
サイズは28/30/32/34の4サイズ。
黒はカジュアルにどうぞ。
スラックスだと勇気が出ない、黒いパンツに茶色い靴といった合わせ方もこのパンツならば出来る気がします。
白はテーラードから柄物までなんでもいけるので、鏡の前の自分と相談しながらお好きにどうぞ。上がどんなにうるさくなっても白いパンツが何故かまとめてくれたりします。
当たり前のように洗えます。
丁寧に、大切に穿くような洋服でもありませんが、そういった気軽な要素はギュッとしてギュッとしてガバッとしたフィッティングが引き締めてくれると思います。
イメージは固まっていたし、わかりやすいサンプルも用意出来たので「さて、誰に作ってもらおうかなあ。」と考えていたところ、cantateの松島さんが頭に浮かびました。
1年ぶりのcantate製MANHOLE企画。
驚くほど綺麗に作られているんだけど、5ポケットパンツのアメリカンな粗野な印象もちゃんと覚える、雰囲気の良い一本が出来上がったのではないでしょうか。
※” cantate ” – MANHOLE edition -[ 5P FLARE CORDUROY ]は2月23日(木)から発売します。
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河上 尚哉
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