布切れ、二種。
3月に入り、気温の変化以上にあったかい気分になりましたね。今日、お店に来てくれたお客さんもアウターが薄手に変わっていたり、着てきた上着を鞄にしまい込んでいたり。
変化を感じるにはいい季節ですね。
こんにちは、鶴田です。
去年は思っていた以上にMANHOLEでネクタイを選ぶお客さんが増えて、僕たちも嬉しかったと思う。 防寒用のマフラーを除けば 、「首に何かしらの布を巻く」という行為は機能性よりも装飾性の意味合いが強い。ネクタイも、元を辿ればルーツはスカーフみたいなものなので。
そして、店内で見つけたスカーフ状のもの。
広げると、結構大判。77㎝×77㎝の正方形。この形、どこかで見たことがある。そういえば僕が15年前くらいに買ったFRANK LEDERのリネンシャツにも同じような正方形の布が付いていた。シャツを着ない時も、付属の四角い布だけをスカーフ代わりに使っていたこともあった。
そう、この四角い布は今シーズンのFRANK LEDERのシャツ類に付属してきた同素材のスカーフ(というか、四角い布)。
織り柄とストライプが交錯するコットン100%の四角い布。さらっと首にひと巻きするだけでボリュームが出るので、扱いも簡単。
三角形に折りたたんで肩から巻いて結べば、また異なるボリュームに。
店内にもうひとつ、スカーフ状のものが。広げづらくて二つ折りになっているけれど、これは菱形の布切れ。質感もふんわりと軽く見える。
こちらはNICENESSからリリースされたれっきとしたスカーフ。オーバーダイで染色した薄~いシルクシフォンが二枚重ねられた生地。細い菱形状のスカーフはフランスのメゾンブランドでも見かける形だけど、こちらはイタリアのシルク産地・コモを拠点とするFRATELLI LUIGIが生産を担っている。
二枚重ねにしてもなお、透けるくらいふんわりとしたシルクシフォン。その繊細な生地にNICENESSらしいワイルドな配色が映える。エッジは丁寧にハンドロールでまつり縫いで処理してある、完成度の高いスカーフ。
いかにもスカーフらしく、ジャケットの胸元にふわりと収めても嫌みのない華奢なボリューム。最初の写真のように(ネクタイでいう)プレーンノットで巻けば、更にサラッとした印象に。
「首に巻物を足すのは、なんだかキザっぽい」なんて、もはや僕らは思っていない。ネクタイの時もそうだったし、レギンスも、スカートもレースシャツもただの食わず嫌いや先入観だった。
巻き方で悩んでしまうのであれば、いくらでも簡単に済ませる方法はある。気が向いたら工夫してみればいい。
首から垂らしたスカーフをニットのVゾーンに突っ込んだだけ。
これだけで十分だと思う。スカーフを巻くために襟なんて必要じゃないし、結び目も必要じゃない。必ずしもニットでなくとも、プリントのスウェットやTシャツに巻くのも可愛いと思う。
素材、色、柄、形状、大きさは色々あるけれど、スカーフなんて元を辿ればただの四角い布。
洋服本体のおまけみたいにひょっこり付いてきた、FRANK LEDERの四角い布も。
手の込んだ素材とテクニックを駆使した純・スカーフなNICENESSのLEONARDも。
立体的な洋服に姿を変える前の最も原始的な生地の形=平面、つまり生地そのものをどのように立体的な視点で楽しめるか。スカーフやネクタイだなんていうと巻き方や結び方にセオリーやルールがありそうな気がするけれど。
全然違うこの二種類の布切れを同じように楽しめる人たちと一緒になって遊ぶためにMANHOLEにはFRANK LEDERの布切れとNICENESSの布切れが同時に並んでいて、便宜上、僕らはそれを「スカーフ」と呼ぶことにしているだけだと思う。
結局は、お好きな感じでどうぞ。
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