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おっきいな



巷はWBCと(例年よりも早い)花見の話題で持ち切り。若者が世界を相手に躍動する姿を見ると、こちらまで嬉しくなってきます。新しい花が咲く、という光景は実に春らしい。山崎君の加入以来、MANHOLEにも若いお客さんが増えました。以前から通ってくださる方々を含め、やっぱり色んな種類のお客さんが入り乱れている方が洋服屋は面白い。

こんにちは、鶴田です。



MANHOLEでセレクトしているブランドの中では、CLASSの堀切さんと並んでベテランの域(20年選手)に達しているドイツ人デザイナー・FRANK LEDER。

彼が春夏に作るリネン素材のアイテムは昔から、今も変わらずやっぱりイイ。今回入荷してきたのは、コットン80%×リネン20%のコート。コートとは言うものの、生地のウェイトは非常に軽く、ほとんどシャツの着心地。

“ FRANK LEDER”
– STRIPE COTTON/LINEN COAT –
¥151,800-(tax included)



特徴のある襟やポケット。ミリタリー由来かな?という形に乗せられたヴィンテージストライプの調子も相変わらず、イイ。フランクのコートは袋縫いにされた襟が個人的に昔から好きなんだけど、それにしても襟、おっきいな。このコート。



ポケットのフラップも、おっきいな。横19㎝×縦12.5㎝の大きな大きな、フタ。



シングルの膝上丈コートなのに、フロントボタンは二つ。第一ボタンと第二ボタンの間隔は44㎝とやたらと広い。間が抜けている。その分だけ、第一ボタンをはずしてラペルを倒せば、異常に広いVゾーンが出来上がる。こうやって見ると襟がますます、おっきいな。



ロングシャツを着るかのように、コートの上からベストを羽織ってみた。



狭いVゾーンにおっきい襟。



短いベストからはみ出す、おっきいポケットフラップ。



ロングシャツを着る感覚で、ジャケットのインナーに着てもコンパクトに収まる軽い仕立て。



ジャケットのVゾーンに滑り込ませれば、コートの襟、そんなにおっきくない。



部分部分を個別に見ていけば、襟がおっきいとか、フラップがおっきいとか、そういう印象は確かにある。しかし、視点を変えるとコートにしては短い丈はシャツだと思えば長くなる。結局は全体の中のディテールに過ぎない。

フランクは自身のブランドを立ち上げた当初、ロンドンのファッション誌でスタイリストとしても活躍していた。つまり洋服がすべてではない、という視点。彼のモノづくりには確かに「クラフト」の要素があるけれど、僕らがFRANK LEDERの洋服を好きである理由は、あくまでも彼が「洋服は○○な感じの中にある一部に過ぎない」と思っているだろうから。



おっきい、ちいさい。長い、短い。すべては相対的なこと。短いショーツに合わせると、このコートの着丈が伸びたような感じさえするのはそういうことだ。



MANHOLEの店頭で見ると、RANDYやNICHOLAS DALEYら若手ブランドと比較してベテランデザイナーのクリエイションに見えるFRANK LEDERも、アメリカ古着と比べれば明らかにデザインされた洋服だ。

2009年のWBCにイチローが必要だったように、今年のWBCにダルビッシュが必要だったように、MANHOLEの中でFRANK LEDERの洋服は「他の誰にも似ていない」という点で、圧倒的に必要な要素だと思う。

野球にドラマがあるように、洋服屋にもドラマがある。老若男女問わず入り乱れて、あれやこれやと(着たことがあるものも着たことがないもの)色んな洋服を試しながら、談議に花を咲かせること。春ですね。




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鶴田 啓

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