ツルツル、バラバラ
というわけで、m’s braqueのシルクシリーズ。
定番のシャツジャケット、新型のロングジレ、定番の2タックのドレスショーツ。
ショーツはよくよく考えると毎年並んでいるので改めて紹介する必要がないことに気付きました。一昨年はシルクリネンのグレンプレイド、去年はシルクリネンの陶芸柄。今年は無地のベージュです。一昨年/去年と違うところは生地がツルツルしているところ、あとはのっぺりとしたベージュ。地味に別注のロングジレにこの生地をあてようと思った理由は、ツルツルでのっぺりとしたベージュがとてもよく見えたから。
色だけはチノショーツだけど、生地はツルツルサラサラピカピカ。
どう見てもチノショーツではないので力強いデニムやマドラスチェックなどと合わせてもアメリカの香りが漂わないのが面白いですね。今のMANHOLEはアメリカ古着が多いから、このショーツがとてもよく見えるのもそのせいかもしれないな、と今なんとなく思いました。
深いVゾーン、釦位置や裾のカッティングなどは先日鶴田さんが形容したように「ベストっぽいジャケット、ジャケットっぽいベスト」なロングジレ。
単純に袖が無いので涼しい。ノースリーブに合わせたって良いと思います。
一枚で着ると色々と透けてしまう古着のメッシュのタンクトップやNICHOLAS DALEYの網のベスト、一枚だけで歩き回る自信がまだまだ出ない男性服の形をしていないピタピタのタンクトップ、ワンショルダー。ノースリーブの洋服の長所でもあり短所でもある部分を上手くカバーしてくれるのではないのでしょうか。どう見ても粗野ではないシルクのツルツルサラサラとした生地もそれを手助けしてくれそうですね。タンクトップの上から何かを羽織れば良いことに気付いた一昨年、それに慣れてきた去年、そしてそれに飽きてきた今年。ノースリーブの上にノースリーブを重ねるには良いタイミングなのかもしれません。
ジャケットのようなベスト、ベストのようなジャケットなだけあって、SADEのベストやNICENESSのベストとは全く別ジャンルの洋服。m’s braque特有のエレガンス。
シルクなので季節が関係ないところも良いです。寒くなったらスカーフやネクタイ代わりにツルツル要素を自分に足してくれそうですね。今と半年後、全く違う格好を連想出来るのもこのベストの面白いところ。
たっぷりした身幅が邪魔な時は背中のシンチバックをぎゅっと絞ってください。
そして、シャツジャケット。
いや、シャツのようなカバーオールのようなジャケット、カバーオールのようなジャケットのようなシャツ、ジャケットのようなシャツのようなカバーオール。めんどくさいのでシャツジャケット。
山崎くんが「普通の洋服を普通のバランスで合わせても、ちゃんとかっこよくなりそうなバランスのシャツジャケットですね」と言いながら悠人に着せていました。
確かにその通りですね。のっぺりとしたベージュの上、生地がツルツルサラサラしているせいか、このシャツジャケット自体が一見普通の洋服に見えるのですが、大きく落ちた肩から伸びるスッキリ細い袖、高いボタン位置から裾に向かうカッタウェイ、短い着丈など、独特なバランス。どこにでもありそうだけどどこにもない、m’s braqueらしいデザインがされた洋服だと思います。
シャツジャケット、ロングジレ、ショーツの3ピース。
一緒に着る必要はないけれど、一緒に着ることでそれぞれのバランスに目がいくセットアップです。全身を統一したいはずなのに、バラバラ。でも生地が一緒のせいで何故かまとまる。
まるでMANHOLEチームのようなセットアップですね。
自分でも適当なことを書いて締めようとしているのがわかるので、今日はもう帰ります。
それではまた。
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河上 尚哉
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