CLASS for MANHOLE – PUNCHING ULTRA SUEDE SERIES –
CLASSのパンチングウルトラスエードシリーズ。
中台は一昨年買えなかったので今年はフルレングスの黒を買ってました。NYに穿いていくそうです。確かに飛行機の中や旅先で穿くこのパンツ、快適だろうなあ。
僕はこのパンツのおかげで「透けてる、透けてない」とかがどうでもよくなりました。細かいことを言うと嫌な透け方、いい透け方はあるのかもしれませんが、少なくとも「透けていること全てが駄目」という息が詰まる風通しの悪い制約は僕らの中にはもう既にありません。あとは嫌な透け方、良い透け方を、鏡の前の自分と5秒くらい相談するだけですね。
体感的に穿いていないよりも穿いていた方が涼しいパンツ。一歩進むごとに無数に開けられた穴から風が通る感覚はきっと病みつきになるでしょう。ショーツに至ってはコットンやウールのショーツ以上に今まで「これは夏には着れないかも」と、諦めていたトップスなども夏に着る機会が増えそうな可能性を感じられると思います。
さて、そんなCLASSのパンチングウルトラスエードシリーズ。
CLASSの2023SSコレクションにラインナップされていたのはグレー無地と手染めブルーのウルトラスエード。この手染めのウルトラスエード。僕はベースが「白」であるということがとても良いと思いました。以前白のウルトラスエードでパンツを作ってもらおうと相談したところ「縫製時や仕上げの際に汚れるから難しいかも」という理由で断念した記憶があります。確かにこの手染めであればそういった現実的な問題も解決できますね。ランダムに走る水色〜紫の青い染め柄が迫力満点でかっこいいけれど、ベースは白のパンツ。白のパンツの合わせやすさはここ数シーズンで実感できたのではないでしょうか。無地グレーは説明不要ですね。
と、別注して色を足すことすらも不要だったのかもしれないけれど、今回パンチングした東レのウルトラスエードLXの良い点は発色が良いところです。インラインの2色だけでも十分だけど、もう少し色数があった方が売り場に並べていて楽しいと一昨年感じたので今年も色を足してもらうことにしました。正直何色でも良かったのですが、去年は「肌に近い色の方が透けが気にならないかもしれない」という理由で緑と黄色。今年は「別に透けててもいいし、はっきりした強い色が欲しい」という理由で黒と赤。
このパンツをきっかけに「パンツに穴が空いていても良い」ということに気付く人が増えてくれたら楽しいと思っています。
一昨年のスウェット型のKarachi/バスケショーツ型のMississippiと異なり、今シーズンのモデルはパンツを裏返したようなデザイン。フルレングス、ショーツともに裾は前後で異なる長さに断ち切られています。パンツポケットの深い袋布を利用して、前からは下着が透けないようになっています。後ろは透けますが、男性のお尻をマジマジと見る方もそこまで多くはないと思いますし、どうしても気になる方はトップスの着丈で隠してください。
ショーツは一昨年のMississippi型よりも丈が短いです。「丈が短い点」がこのショーツの良さです。裏返されたポケットの深い袋布が意外とこのショーツを短く見せませんが、先ほども書いた通り、このショーツの良い点は丈が短いところ。
「透ける」をクリアしたあとは「短い」をクリアしましょう。
透ける、短いで夏の快適さは随分と上がるはずです。両方とも何故か男性の避けるべき要素とされているもののような気もしますが、そんな窮屈で息が詰まるような風通しの悪い制約を一つずつ外していくことで、僕らはもっともっと目の前にある洋服という遊び道具を使って退屈な毎日を、そして迫り来る嫌な夏を楽しく乗り越えられるような気がするのです。
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河上 尚哉
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