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フィット(或いはキュロットスカート)



僕の実家がある九州地方には台風が接近中。最近は大きな水害が多いので、心配です。大事に至らず過ぎ去ってくれると良いのですが。

店頭には、各ブランドから納品が続々と届いています。こんにちは、鶴田です。



暑さに負けず荷物を届けてくれるヤマト運輸さんのユニフォームとも、どことなくリンクするグリーンのツイード。四角いフォルムのスカート?ショーツ?



キュロットスカート?


“ CLASS ”
【キュロットスカート】
– CCDA05UNI A- (BROWN CHECK)
¥99,000- (tax included)
– CCDA05UNI B- (GREEN)
¥88,000-(tax included)



フロントジップが付いているおかげで、なんとなく「股上」の存在を感じることができる前身に対して後ろ身はたっぷりと入ったインバーテッドプリーツのせいでほとんどスカートに見える。ウール100%の渋いチェックと、ポリエステル混グリーンのファンシーツイード。



目に見える四角形の(実際には)倍ほどもありそうな生地量を大きくたたんでウエストに収めている作りの為、腰回りはタイトでありながら裾にかけてたっぷりと広がっていくライン。



一応、股はある。普通のショーツ2着分に相当する生地のほとんどは、この股部分に吸い込まれていくようなイメージ。スカートに見えるけど実際にはショーツ。つまり、それがキュロットスカート。



実際に穿いてみると、どう?どうなの、これ?スカートに見えるの?ショーツに見えるの?それとも、やっぱりキュロットスカートに見えるの?



前から見るとスカートに見える。横から見ると股が開いて裾幅激広(測ってみたら、裾幅は50㎝近くもあった) のショーツに見える。すごくメンズ服な感じもするし、とても女性服っぽいようにも思える。

そもそも、キュロットスカート(和製英語)自体が「19世紀ヴィクトリア時代に女性が馬にまたがることができるように考案されたもの」らしいので、女性服の様式美に男性的な機能を盛り込んだという意味では、上記のような印象になるのも当然と言えば当然か。一見アヴァンギャルドなこの洋服がどこか上品な印象に見えるのは、乗馬由来アイテム特有のムードかもしれない。



一応、股はある。



キュロットを穿いた、ぜんのこうし君。



裾幅が広いAラインシルエットを遡っていくと、腰~ヒップ部分はタイトスカートのようなフィッティングであることに気付く。なんとなくドレッシーな印象は、このジャストサイズが生み出しているのだろう。



昨日、中台が紹介していた「マッシブなデニムパンツ」。暴力的なまでにワイドなあのデニムパンツを作り出したデザイナーが、同じシーズンにこのキュロットスカートをリリースしてくるという異常さ。同じ人間の所業とは、まるで思えない。



「70インチのデニムを無理矢理ベルトで絞って穿きました」 と言わんばかりの巨大フィットを、緻密なパターンメイキングを駆使して「70インチのデニムを無理矢理ベルトで絞って穿きました」だけでは到達できない地点へと持ち上げてみせたマッシブフィット。いわば、それはフィットさせないことを究極まで突き詰めて生まれた「破壊フィット」。

対極。

このキュロットスカートの根幹にあるのは、裾幅50㎝をどのように(プリーツで)折りたたんでいけば、ウエスト~ヒップ位置でジャストフィットに持ち込めるのか?という視点で構築された「創造フィット」。



薄汚い路地裏で野生の産声とともに発明されるストリートファッションのダイナミズムと、オーダーサロンの中で密やかな話し声とともに追及されるドレスアイテムのエレガンス。

シルエット難民が飽和し、みんなで談合を繰り返した結果「気張り過ぎないレギュラーフィットに落ち着いてしまって久しい感」のある現在のファッションシーンにおいて、まったく異なる二種類のフィットを同時に提示してくる堀切道之というデザイナーの特異性。それはストリートファッションとドレスクロージングを同時に解することができる、という知識・見識の部分にはほとんどない。ジャンルや思想の異なるふたつの世界を自由に横断するニュートラルな視点、プラスα。それはいったい何か?



僕は思う。

CLASSの根底にあるのは、「破壊」と「創造」を何百回繰り返そうとも(それでも飽き足らず)いまだに実験を繰り返す強靭な好奇心。それは常人であれば吐き気をもよおすほどのレベルで、ファッションに夢中であり続けるという強靭さ。ピュアネス。

つまり、「破壊」と「創造」の上で奇跡的に両立している二種類のボトムスを前にして僕らができることは、トップスやシューズのバランスを駆使して無限の答えをはじき出してみせること。そして、そのために必要とされるプラスαもまた、好奇心。ただひとつである。

昨日、中台がブログの締めに用意した言葉をそのまま転用できるくらい、今日の僕もまた同じ気持ちでいる。

「何か物足りないんだよな〜」と思っているタイミングの方、迷わずこのパンツ(或いはキュロットスカート)を試してみてください。最高ですよ。





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鶴田 啓

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