雨降りで肌寒かった昨日とは打って変わって、本日、ド晴天の外苑前。湿度もどこかへ吹き飛んで、いい風が流れています。
こんにちは、鶴田です。
今日、紹介するのはCLASSのジャケット。素材が一筋縄ではいかないジャケット。
葛(くず)は、マメ科クズ属つる性の多年草。その葛素材で編まれた生地のジャケットを、ヒト科ファッション属つるた性の鶴田が紹介します。
ごわごわに硬い葛素材を使って、ざっくりと編み立てられた生地。生地、と呼んではみたものの、面積的には繊維よりも隙間の方が広い。隙間のスキマを繊維が走っている感じで、奥の景色はほとんど透けて見えている。スキマを取り囲むエッジの部分は不思議なオレンジ色に染められたウルトラスエードで綺麗にトリミングしてある。
窓ガラスをはめていないアルミサッシのように、本体はないのに輪郭だけがあるような感覚。

“ CLASS ”
– CCDS04UNI A –
¥286,000- (tax included)
夏空の下で着てもさぞ涼しいんだろうけれど、「着ているのに着ていないような通気性」という角度ではなんとなく書きたくなかったので、屋外で撮影しながら自分自身の肌感覚を注意深く観察してみた。
ジャケットの上からでも十分羽織ることができるほど、ゆったりとした縦長シルエット。インナーに来たスーツ生地や肌がうっすらと透けて見えるけれど、「ジャケット型なのに中が透けて見える」という角度ではなんとなく書きたくなかったので、屋外で撮影しながら自分自身の視覚を注意深く観察してみた。
フロントボタンすらも付いていない、本当に羽織るだけのジャケット。しかし「ジャケット型なのにボタンレスだからカーディガンのように、ただ羽織ればいい」という角度ではなんとなく書きたくなかったので、屋外で撮影しながら自分自身の着用感を注意深く観察してみた。
で、気づいた。ジャケットの上から羽織っていたら肌感覚なんて当てにならないということ。
それで、僕の隣にいたタンクトップ姿の中台に羽織ってもらうことにした。
実際に肌で触れながらジャケットを羽織っている中台の感想は「透けてます」「風、全部通ります」「涼しいです」というものだった。
ふむ。
実際にタンクトップのプリントは透けて見えるし、強い日差しの下でも風通しがよさそうだ。カーディガン感覚でいかにも軽い着心地。「透ける」「涼しい」「軽い」。自分が着て感じることと中台が着て感じることにそれほど大差はなさそうだ。
室内に戻り更によく見てみると、ジャケットの下に複雑な形状の影ができていた。手編みでランダムに編まれたこの葛生地は、いかにも複雑な角度で光を通して見えた。ブログで書くために無理矢理に言語化しようとすると「透ける」「涼しい」「軽い」というありきたりなワードチョイスになってしまうけれど、実際のところ、このジャケットが作り出す表情はそれほど平坦なものではない。
冒頭で自分のことを「ヒト科ファッション属つるた性」と分類してみたものの、実際には「ヒト科カルチャー属なかだい性」に分類される中台との違いは、たかが三項目だけで区別されるはずもない。
葛(くず)は、マメ科クズ属つる性の多年草。「透ける」「涼しい」「軽い」。そんなざっくりとした分類の隙間を無限に縫うかのように、届けられる光。そして影。あまりにも多い答えが問いかけもないままにジャケットの形をして今、僕の目の前にある。
つまり、答えを出す必要のない洋服。このジャケットの属性がただひとつ「洋服」であるのだとしたら、僕らは素直に袖を通すだけでいいんじゃないだろうか。という、すがすがしさ。
MANHOLE ONLINE STORE
MANHOLE official instagram
鶴田 啓
〒107-0062
東京都港区南青山4-1-3 セントラル青山003号室
M : info@manhole-store.com
T : 03 4283 8892
こんにちは、中台です。
DUBINGから嬉しいお知らせ、新作入荷です。
思い返してみれば、毎年僕らの夏はDUBINGに彩られていると言っても過言ではありません。
きっと、どこの誰よりもMANHOLEチームはDUBINGのファンだと思う。


” DUBING “
– Jah Shaka Guidance Rasta L/S Tee –
¥15,400-(tax included)
久々のJah Shaka GuidanceシリーズからL/S Tee。
90’sフルーツボディの赤ロングスリーブ、ブランクボディのままでも魅力的だけど、そこに迫力ある大判のプリント。
いつになくストレートなラスタカラーが新鮮。
欲しいけど、3枚しかないからガマン、、。
おいおい、最高だな…。
縦長気味のシルエットがROCKERSぽくていい感じ。
どこにいても存在感のあるプリントと真っ赤なボディのバランスにグッときます。



” DUBING “
– 2023 DISCOVER Tee –
¥13,200-(tax included)
こちらもニュータイプ。
一見無地に見えるくらいソリッドな印象だけどそうではない。
背中に検品シールと見間違えるような小さなワンポイント、裏返したらDUBINGのロゴが入っている。
それに、丈も短い。
こちらも90’sの珍フルーツボディ、ONE SIZE FITS ALLのオリジナルレングス。




裏返しに着ても可愛いかも。
小さいバックプリントに意外と存在感があって面白い。
ちなみにDUBINGのロゴはJah Shakaの手描き。
奇しくも新作Tシャツを製作中の4月にJah Shakaが逝去。
色々と素晴らしい功績を残してきた人だけにさみしいニュースだった。
Jah Shakaはいつの時代もルーツを大事に守ってきたからこそ、UKルーツという道を切り拓いた。
DUBINGだってそう。一枚のダブプレートを作るように、ただのデザインではなく特別な思いや意味がある。と、僕は勝手に感じている。
僕らのようにファッションを扱う仕事は流れに流されてルーツを疎かにしてしまうこともあるだろう。だが、根幹を大事にしなければ枝や葉どころか樹にもならない。
そんな当たり前のことに気付かされ、改めてルーツや文化を大事にしようと思った本日でした。
MANHOLE ONLINE STORE
MANHOLE official instagram
中台 竜郎
〒107-0062
東京都港区南青山4-1-3 セントラル青山003号室
M : info@manhole-store.com
T : 03 4283 8892
半袖スウェット、良いですね
半袖スウェットが心地よい時期です。
暑がりの僕は早くも大汗をかいてますが、Tシャツだと受け止めきれない大汗を半袖スウェットは受け止めてくれます。大汗を受け止めたTシャツを着ながら1日を過ごそうとするとまだ風邪をひきますね。何より素肌にあたるフカフカの裏毛、気持ちいいんだよなあ。着すぎて洗いすぎて痩せてしまった裏毛の風合いも良いですね。
と、そんな僕の体質的な問題から生まれる個人的な感想はどうでもいいですが、スウェットは長袖だろうと半袖だろうと着たい時に着ることが出来るのが良いところです。例えば、雨だろうと風だろうと晴れだろうと誰かに会おうと会わなかろうとスウェットを着てデニムさえ穿けば出かけることができますね。まあどんな洋服でもそうなのですが、アメリカの洋服は特にその要素が強い気がします。
さて、長袖スウェットの良いところは長袖なところだけではないけれど、半袖スウェットの良いところは半袖なところ。
シンプルな作りの洋服であるだけにスウェットで半袖だったらなんでもいいわけではありませんが、NICENESSの半袖スウェット:COLEは数ある半袖スウェットの中でも変わった形をしてますね。このCOLEという半袖スウェット、古着屋出身の中台は「縦長なバランスが良い」と言い、古着屋出身の山崎くんは「比較対象がないところが良い」と言っています。僕は薄手なのにフカフカの裏毛、銅の繊維が織り込まれて鈍く光るせいか現行のスウェットにみる「ピカピカ感」を感じないところが良いと感じています。
抗菌殺菌効果に優れた0.05ミリの極細銅線、中糸にはムラ感のある杢糸、裏糸にはループが綺麗で膨らみの出る双糸で設計された特殊裏毛です。吊り編み機を使い自然な重力に従って編まれた丸胴、いや丸銅ボディ。
生地、形、サイズ感。
NICENESSの半袖スウェット:COLEの持つ全体的なバランスは、今、みんなの頭の中にある、みんなの欲しがる半袖スウェットずばりの形では無いように思いますが、だからこそよく見えます。
朝、適当に出かけたい時。
昼、適当に出かけたい時。
夜、適当に出かけたい時。
良いと思います。
スウェットの良いところ、半袖の良いところ、COLEならではの良いところ、夏の始まりの朝と昼と夜を、お楽しみください。

” NICENESS “
– COLE – [ 丸銅スウェットTシャツ ]
Color : HEATHER GRAY / OATMEAL
Size : M/L
¥52,800-(tax included)
MANHOLE ONLINE STORE
MANHOLE official instagram
河上 尚哉
〒107-0062
東京都港区南青山4-1-3 セントラル青山003号室
M : info@manhole-store.com
T : 03 4283 8892

USED / 90’s Dr. Seuss
– Long S/S Tee –

USED / 70’s Wrangler
– Chambray Trucker Jacket –

” GUIDI “
– M86 – [HORSE FULL GRAIN]

” m’s braque “
– 2 Intuck Dress Shorts –

” NICHOLAS DALEY “
– CLASSIC TWO POCKET SHIRT –

USED / VINTAGE
– Damaged Tee –

” m’s braque “
– Linen Pajama Pants –

” CLASS “
– CCDS15UNI A – [ Ultrasuede Vest ]
MANHOLE ONLINE STORE
MANHOLE official instagram
〒107-0062
東京都港区南青山4-1-3 セントラル青山003号室
M : info@manhole-store.com
T : 03 4283 8892
都合の良いようにどうぞ
CLASS2023SSコレクションで凄まじい存在感を放っていた、染めの生地。
この生地はインテリアファブリックとして作られたわけでも、被服用として作られたわけでもない、インドの染色作業所の作業机に敷かれる布。
このようになることを目的として染められたわけではなく、他の布を染める作業の末に結果的にこのようになった布。
この布の魅力的な部分は「何か特定の目的があって作られたものではない」という点にも「偶発的に生まれた」という点にも、もちろん存在するんだろうけれど。
この凄まじい存在感はそれだけでは説明がつかない。
あえてその存在感の理由を言葉にして説明するとしたら、この布はどこかの誰かの作業の積み重ねによって生まれました。
が、こうして文字にして改めて頭の中でぐるぐる考えてみると、世の中に存在する全てのものはどこかの誰かの作業の積み重ねによって生まれていますね。
人が魅力的に感じるもの、人が魅力的に感じないもの、その差は一体どこにあるのでしょうか。
と、「かっこいい」と感じるもの全てが、そのかっこよさを上手く説明出来るわけではありません。この布が最初からかっこいいのか、この形をしているからかっこよく感じるのかも既に定かではありません。
が、とりあえずこの布はCLASSのデザインチームの手によって僕らが「かっこいい」と感じる洋服としてMANHOLEに並びました。
この洋服、今後もどこかの誰かの着るという作業の積み重ねの果てに、いつかの誰かにとって「かっこいい」と感じさせてくれるものになる予感がします。その時にこの洋服がどのような色でどのような形になっているのかは想像もつきませんが、まずはこの布が生まれた経緯と同様にとりあえず着る人の都合の良いように着てもらえるといいと思います。

” CLASS “
– CCDS14UNI A –
¥99,000-(tax included)
MANHOLE ONLINE STORE
MANHOLE official instagram
河上 尚哉
〒107-0062
東京都港区南青山4-1-3 セントラル青山003号室
M : info@manhole-store.com
T : 03 4283 8892