小さいのに大きい
右:50’sのシャツ、50’sのデニム
左:何やら50’sのベトジャンのようなもの?
ヒュルリラ、ヒュルリラと、どこからともなく古着の知識が降りてきました
春分も過ぎ、気分は春ですね〜
あ、これだと舞い散っちゃってますね‥
というわけで、
今日は、CLASSのCCES04UNI B:何やら50’sのベトジャンのようなもの、の紹介です。
この洋服について、「小さくて大きい」という情報を仕入れました。
一体、どういうことなのでしょうか?とんちですか?ポクポクポク
良い加減ふざけるのもやめにして、順を追って見ていきましょう。
はたして何をもって「小さくて大きい」のか?
まず、「のようなもの」ということは、50’sのベトジャン「ではない」ということでもありますよね。
表生地は、ポリウレタン混のウール
裏地はコットンです
これはCLASSの洋服であるから、50’sのベトジャン「ではない」ということくらいは流石のぼくにも分かります。
そんなにばかにされちゃあ、困りますよね!
でも、あくまで「50’sのベトジャン」をベースとして作っているのであれば、
ぼく含め皆さんがイメージするであろうのは、古い洋服特有の「小ささ」。
あれれ、なかなか前に進みませんね‥
‥‥!!
よく見てみてください
肩の生地が、継ぎ足されていませんか?
思い出しました。
この洋服には「和服の技法」を取り入れている、と説明を受けた気がします。
ここで言う和服の技法とは、
服を仕立てる際、足りない部分を補ったり、丈を伸ばしたりするときに使う「継ぎはぎ」のことでしょう。
側面にも‥!!
よく見ると、肩から繋がっていますね
つまり、その「継ぎはぎ」の技法を、肩から脇、側面にかけて使い、
肩幅・身幅を広げた、というわけですね。
確かに、裏を見るとわかりやすい。
「小さいのに大きい」の意味が大方分かってきましたね。
「(50’sベトジャンのままだと)小さかったのに大きい」とも言えるかもしれませんね。
丈も比較的短め、何だかコンパクトそうだな?
意外
ゆとりがあったとは!
詰まった襟、カッタウェイ
こうして実際に全体を見てみると、
「(50’sベトジャンのままだと)小さかったのに大きい」の他に、もっと単純な「小さくて大きい」を感じますね?
そうです。
「(一見)小さいのに(着てみると意外と)大きい」ということです。
そして、小さかったはずの洋服を和装の考え方で大きくしているので、洋服としての形は崩れます。
首は不自然につまるし、裾は不自然にはねる。本来の洋服のパターンで想定していない、不自然で自然な崩れ方。
不思議ですねえ〜
50’s 、50’s、(元)50’s
「小さくて大きい」
何だかまとまったような気がします。
が、実は「(一見)小さいのに(着てみると意外と)大きい」は不思議のまま‥
考えてみれば、「継ぎはぎ」の技法は他の生地をもってきてドッキングする、という一種の荒技。
一方、コンパクトに見えるというのは、その荒さが見えずに美しいまま、ということでしょう。
そんなに文章を読まないタイプの方々も、写真を見て「な〜んか綺麗なジャケットだなぁ」と思ったのではないでしょうか。
それが何でなのかは、ぼくには分かりません、というより言葉にできません。
魔法ですね!
なんだか、小さなことから大きなことに辿り着いた気がします。
このままズンズン進んでいきたいものですね!
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