2024/06



「F.LLI Giacomettiでオペラパンプス作りませんか?」と、先方に相談したのが2021年12月ごろ。
「今、新しい木型作ってるからそれに合うかも〜」と、いうわけで待つこと約2年。

新木型:Fuxiaを使ったエナメルスリッポン:FG618。
甲革はエナメル。パイピングはグログランテープ。
底付けはブレイク製法。



今までMANHOLEに並べてきた大部分の靴と異なり、儚い革に儚い作り。
木型もそうですが、デザイナーズブランドの靴のような印象を覚えます。
今はこの儚さが良く見える。頑丈さだけが男の足元ではない。

“F.LLI Giacometti” -FG618-
Forma : Fuxia / Vit.Venice Nero
¥93,500-(tax included)



Vit.Venice(塗装されたカーフ)という名の通り、エナメルにはエナメルにしかない顔があります。
どんな革とも違う質感を足元にどうぞ。

以前紹介したリボン付きのものと同様に、男性にとってのオペラパンプスは用途の限られたフォーマルシューズ。
ですが、何を履くかではなく、誰がどう履くか。
かつて正反対の場所にあったはずのボロボロのデニムと凛としたダークスーツの距離が既にそこまで遠くない今の東京の街並みであれば、その「どう履くか」をより強く楽しめるのではないでしょうか。


余談ですが、昔買ったF.LLI GIacomettiのエナメル靴。僕の雑な保管方法でも意外と綺麗だなあ。
ハンドソーングッドイヤーでシューズ木型のタッセルスリッポン。
こうやって比較すると、今回のFG618の方が圧倒的にかっこよく見えますね。
いつだってその時のベストを目指すのが、F.LLI Giacomettiです。




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河上 尚哉

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なんかワイルドそう

ありゃ、意外!



というわけで、今日は意外なタンクトップの紹介です。

意外なタンクトップの正体は、CLASS:CCES18UNI A です。
もう正体を明かすのか、ネタバレじゃないか、と非難轟轟間違いなしなのは分かっているのですが、
名前くらいじゃ、大体のことは、なんにも分からないはず‥

いつも通りですが、見てみてください。
騙す必要などありませんが、騙されたと思って、みたいなスタンスで。

あったところが無くなって、
無かったところがありますね
脇からザクっと削り取られて、首がキュッと詰まりました
鎖骨の外側だけ見えるというのは、何だか不思議ですね



普段から慣れ親しんで着ているものの形が変わる、
ということはそう頻繁に起こることではないように思います。

ピタピタのボクサーパンツを好んで履いている人が、なんのきっかけもなしにトランクスを履くことはなく、逆も然りでしょう。
「開放感とはこういうことだ」と言われて初めてトランクスを履いたあの日を、ぼくは忘れません。

パンツの場合、一度流派を変えた人が元の流派にいきなり戻るなんてことはあんまりなさそうですよね。
流派を改めたその週のうちくらいなら、ちょっとまた戻して試してみたら新たな良さに気付くかも‥とか
ボクサー、トランクスと来たしもういっそブリーフも試してみようかな?なんかクラシックな感じするし‥とか

そんな話をしようとしたのではありませんでした、忘れてください。

かわいいリブ
伸びます。体に合わせて伸びます

もちろん白もあります
白というか、色名はECRU。
フランス語で「生成色」という意味らしいです
ということで、生成色です
柔らかな、いい色ですね



やはり、普段とは違って、新鮮なフォルム。
だからと言って、「フェミニン」とか、タンクトップに使うには曖昧すぎる言葉は使わないことにします。
楽なんですけどね、何となくイメージもしやすいですし。

このタンクトップがどういう雰囲気を持っているということよりも、
あえて、いつもと違う形だということを強調してみます。

今日のBLOG写真1枚目のように、「カーハートの中にリブニットを着ているのかな?」と思いきや
ちょっとはだけてみれば、「なんか変わってるな、ソリッド?」

この驚きと混乱はやっぱり、普段と違う形だからということに尽きますね。

あ、普段タンクトップを着る習慣がない人はどうしましょうかね。
普通から順当に初めてもらうのもいいでしょうし、
いきなりこの新鮮なはずのタンクトップが普段のタンクトップになったって、いいですよね。
お好きな方をお選びください!

NEW ZONE

何気ない日常の仕草の中にも、
NEW ZONEが。
みなさんもNEW ZONEを広げてみてください‥今まで関心の外にあったものが‥なんてことは往々にしてあるようですよ‥

お気に入りのTシャツも、新しい顔を見せてくれます




普段慣れ親しんでいるものの形を変える、というと何だか覚悟のいることのように聞こえますよね。

これは、タンクトップです。
下着の流派を変えるほどではないけれど、靴下の色を変えるよりかは気分も変わって楽しいのではないでしょうか。

軽い気持ちで、チャレンジ。楽しみですね。

” CLASS ” – CCES18UNI A –
¥24,200- (tax included)




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吉田 悠人

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ニット、といえば秋冬に着るもの。

そんな先入観はたしかにあるし、実際にサマーニットの類はこれまで日本でも散々、洋服屋による啓蒙活動が繰り広げられてきましたが、それでもイマイチ定着しないアイテムの筆頭です。

夏にニットを着ると暑い。サマーニットは着られる時期が短い。そう言い切ってしまうと身も蓋もないんだけど、でも、河上がよく言うように「夏は何を着たって暑い」くらいに暑い。だったら「アレは暑い」「コレは暑い」と消去法で夏を寂しく過ごすよりも、「何を選べば、無理なく、楽しく過ごすことができるか」と考える方が建設的な気もする。だって、消去法で洋服を選んでも、結局は暑いんだから。

こんにちは、鶴田です。

“ S.E.H KELLY ”
– HAND FRAMED BOAT NECK KNIT –
¥107,800- (tax included)



なんて、冒頭からほとんど結論めいたことを書いてしまいましたが、今日はS.E.H KELLYのニットを紹介します。



半袖っ!ボートネックっ!



半袖っ!ボートネックっ!



サイドスリットっ!



半袖っ!サイドスリットっ!



(上着を羽織るとほとんどクルーネックにしか見えない)ボートネックっ!



なんて、少しでも涼しさを助長してくれるようなディテールを列挙、声高に唱えてみましたが、いや、だから、そんな話じゃないんだってばよ。「夏は何を着たって暑い」んだから。



ヨーロッパと日本ではもはや気候が違うんだから、「本国では湿度が低い」とか「朝晩の寒暖差」とか、そういった「なぐさめ」や「気休め」のような言葉を呟いてみたところで、何の足しにもならないことはもはや明らか。かといって「リゾートシーンで着る」的な架空のラグジュアリー設定提案にももはや無理がある。



と、考えると「夏は何を着たって暑い」というワードには現実的な実感が宿っている。

そしてこのワードは単なるあきらめのセリフではなく「夏は何を着たって暑い、だとしたらあなたはどうしますか?」という問いを含むセリフであると思う。



数年前のコロナ過。街中の飲食店が営業を自粛しているなかで、しぶとく営業を続けている居酒屋があった。池袋の片隅。他の店はどこも閉まっているけれど、どうしても酒が飲みたい。しかたなく足を踏み入れたその居酒屋で周りを見渡すと、他の客は見るからに不味そうなものを食べている。「(この店はきっと)何を食べても不味い」直感的にそう思った。

そして次の瞬間から、僕は壁に張り出してあるメニュー表をじっと見つめながら「何を食べても不味い」この店で、如何にして「(できるだけ)不味くないものを選ぶか」という作業に集中することにした。不衛生極まるこの店で、マグロ刺しはピンク色のういろうに見える。とりかわの焼き鳥は生ゴムに見える。僕がひねり出した答えは「赤ウインナー」だった。食べてみたら案の定、普通だった。ごく普通の(混じりっけなしの)赤ウインナーだった。当たりだった。もちろん、そんな店で生ビールは選ばない。管の掃除が不十分かもしれないから。プレーンチューハイを頼んだ。安全だった。

結局、この店にはその後何度も足を運んだ。コロナ過でも鬼の深夜(AM3:00)でも、普通に店を開けてくれているから。このお店のおかげで、赤ウインナーのおかげで僕は居酒屋難民になることもなく、無事にコロナ過を乗り切ることができた。



つまり、何を言いたいのかというと。

「S.E.H KELLYの半袖ニット」は「赤ウインナー」である。



「何を食べても不味い」「どっちみち変わらない」「何を買っても高い」「どこに行っても混んでいる」「誰と付き合っても長続きしない」そして、「何を着ても暑い」。

あきらめに人生を絡め取られたまま、今後もずっと味気なく生きていくのか。いや、違う。あきらめるにはまだ早い。僕には赤ウインナーがある。



宅飲みでは感じられない味わいがある。Tシャツではまかなえない味わいがある。だからこそ、僕らは「何を食べても不味い」居酒屋で赤ウインナーを選び、「何を着ても暑い」夏に半袖ニットを選ぶ。

おとなしく家に帰って寝ることはいつだってできる。しかし、いつだって僕らはもう少しだけ欲張りだ。欲張りの人生は燃えている。まるで赤ウインナーのような色で。



「いや、このニットを赤ウインナーに例えるのはさすがに無理があるだろ。値段だってウインナーの何百倍でしょ?」って?そりゃそうだ。このニットは赤ウインナーじゃない。ましてや食べ物でもない。そもそもこのニットに比べたら、赤ウインナーの方が何十倍も「熱い」。でも、「何を食べても不味い」居酒屋で食べるウインナーが大して不味くないように、「何を着ても暑い」夏にこのニットを着ても大して暑くないだろう。半袖だから。ボートネックだから。サイドスリットが入っているから。手洗いで丁寧に扱えば、自宅で洗濯することだってできる優しさがこのニットの味には含まれている。暑さですべてを諦める必要なんて、ない。

ポークエキス、着色料(クチナシ、アナトー、カルミン酸)、食塩、砂糖、還元水あめ、リン酸塩、pH調整剤などで味付けされた赤ウインナー。ブリテン諸島にてハンドフレームで編み立てられたコットンニット。「何を食べても不味い」環境だろうと、「何を着ても暑い」状況だろうと、代わりの効かない味がそこにある。

おとなしく家に帰って寝ることはいつだってできる。しかし、いつだって僕らはもう少しだけ欲張りだ。






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鶴田 啓

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PORT TANGER





こんにちは、中台です。
久しぶりのBLOGだからと言ってサボっていたわけではありません。
どうやらこのBLOGを楽しみにしているらしい母からも、「お前最近書いてないね?」なんて言われてます。
書かなくなったのはユウトのせいなんですけどね、、彼の文章面白いじゃないですか。

で、そんな僕がなぜ急に書くことになっているかというと、新しいアイウェアを取り扱うことになったから。
僕はMANHOLEでなぜか帽子・アイウェア担当になっているので、自然と出番が回って来ました。



昔からサングラスが好きなので、現行のブランドでピンとくるモノをぼんやり探していたんですが中々見つからず。
代理店からの紹介で知った”PORT TANGER”(ポートタンジェ)。
90年代を代表する前衛写真家:Mark Borthwickを父に持つ、同じく写真家であるBibi Borthwickが手掛けるブランド。

「そうそう!ちょうどこのバランス!」って感じですんなり取り扱うことに。

ベーシックで質の良い、所謂クラシックなモノや掛けやすくて顔馴染みの良いモノ等、一般的に求められる要素では僕らのワガママで自分勝手な欲求を満たすことは出来ず…
PORT TANGERは顔に馴染みすぎず、「今サングラスを掛けているぞ。」と、意識させられるような、存在感の強さが気に入っている。
かと言って、あまりに突飛なデザインでもなく、現実と非現実の間といったところ。
鯖江でハンドメイドされているフレームはクオリティも高く、ノリだけではない説得力を感じる。

国内外問わずいいブランドが沢山あるけど、このバランス感覚は他に無い。

” PORT TANGER ” – LEILA –
¥49,500- (tax included)


ブランドのラインナップの中で最も細身なフレームのLEILA。
ソリッドでシャープな印象だけど存在感のあるモデル。

” PORT TANGER ” – AYREEN –
¥52,800- (tax included)


白が日に焼けたような、自然な色味が気に入ったAYREEN。
僕はこのモデルを買いました。
実はかなり垂れ目なので、吊り上がったシェイプに憧れが…。
個人的にギャップを楽しんでます。

” PORT TANGER ” – SAUDADE –
¥52,800- (tax included)


LEILA、AYREENの中間くらいのバランスなのがSAUDADE。
様々なキャラクターに合いそうなデザイン。
掛けている姿が想像しやすいモデルでもあります。





サングラスのいいところは、いつもと違う自分になれることでもある。
「いつも通りの自分でいたい。」と思う方も多いかもしれませんが、時には自分の見せ方に変化があったり、イメージとのギャップがあることも楽しいと思う。
見せたい自分のイメージを膨らませて、チャレンジしに来てもらえたら嬉しいです。


※ Launch Date : 6/8 Sat.



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中台 竜郎

〒107-0062
東京都港区南青山4-1-3 セントラル青山003号室

M : info@manhole-store.com
T : 03 4283 8892



m’s braqueのNEW FLAIR PANTS。MANHOLE開店以降、毎シーズン並んでますね。
去年から名前が「NEW FLAIR PANTS」になったような気がするけど、どこが新しくなったのかがわからないくらい馴染んでます。
今シーズンはベージュのリネンポリエステル。山崎くんが気に入っていたので仕入れてみました。
リネン特有の節のある生地。ポリエステル混のおかげか、かさふわのリネンの中にしっとりとした重みと粘りを感じます。

後ろ
ノープリーツ
両玉縁のヒップポケットにサイドはアメリカンポケット。
身長180cm,禅野くんがSize:38を穿いてます。裾幅26.5cmくらい。膝位置で幅24cmくらい
フレアというよりもブーツカット


つるつるのポプリン、つるピカの釦、かさふわしっとりのリネン、つるつやの釦
かさふわしっとりのリネン、つるつるの靴
もちけばのスウェット、かさふわふわのカットソー、つるピカのベルト、かさふわしっとりのリネン、つるしっとりのリブ、ツヤツヤの靴
もちふわのカットソー、つるピカのベルト、かさふわしっとりのリネン、つるつるの靴
” m’s braque ” – NEW FLAIR PANTS –
Col:BEIGE Size:36/38/40 ¥50,600-(tax included)



実際にリネンは涼しげなだけで期待しているほど涼しくない、というか夏は何を着ても暑いです。
昔、FRANK LEDERに教えてもらいました。シーズン始めは「僕、爽やかですよ〜。しゃりしゃりしてて織り目も大きくていかにも風を通しそうでしょ」なんて顔をしているリネンの洋服でも湿度が出てくると、湿度で目が膨らむのか汗でベタっと肌にくっつくせいか風をあまり通さないということを。その代わり、冬にウール等と合わせても楽しいのもリネン。ちなみに冬に合わせられるリネンの洋服はトップスが多いと思います。冬にリネンのパンツを穿くと素直に寒い風が通ります。あの時に一番「あ、リネンは風を通すんだな」と実感しますね〜。

さて、それでも尚「夏にリネンが着たくなる」というのは、春夏に着られる素材の中で比較的表情があるのがリネンだからなのかもしれませんね。がさがさふわふわしているリネン、ぷるぷるしているリネン、つるつるなのにがさがさしているリネン、じゃりじゃりしているリネン、しゃりしゃりしているリネン、ゴワゴワしているリネン。カチカチしているリネン。リネンはリネン特有の顔がある。
し、今回MANHOLEに並んでいるのは無地ベージュです。まずは何も考えずにその日に着たい色や柄や素材を合わせて、お楽しみください。


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河上 尚哉

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