Marsがextreme cashmereなら、MANHOLEは

ADRIAN CASHMEREです。
MANHOLEご近所さん、宮田くん肝入りのNYのブランド。
「河上さん、ADRIAN CASHMEREいいですよ〜」と紹介を受けた際に「個人的に今、カシミアとは距離を置いている。ウールで十分だろ」と、断ったのですが、実際に見に行ったらご覧の有り様です。
なんだかんだなんだかんだなのがカシミア。だから距離を置いていたのに〜。
2024年にブランド始動。カナダ:モントリオールで生まれ、NYで育ったAdrian SchachterとNYのソーホー出身のMorgan Moinian、二人のチーム。
最初はオンラインストアを中心に活動していましたが、宮田くんのラブコールにより2026年秋冬シーズンより日本のセレクトショップを中心に実物を見ることが出来る機会も増えたようです。
さて、今年の4月、中台がニューヨーク仕入れに行った際にAdrianチームと会う予定、と聞いていた僕は帰ってきた彼に「エイドリアン、どんな人だった?」と聞いたところ「結局マイアミから戻って来れず、鍵だけ渡されて広大なオフィスに入ってきた、すぐ出てきた。で、SethにAdrian Cashmereって知ってる?と聞いたところ、『有名なアーティストの息子だよ』って言ってた。多分俺らには生活が想像できないくらいのセレブリティだな」と、言っていました。

そういえば、今年の初めのこの写真はADRIAN CASHMEREの展示会終わりに撮ったことを思い出しました。パリ一区のどう考えても高級そうな展示会場は、Adrianの中学生の頃からの友人でもありビジネスパートナーでもあるMorganが我々日本人、そして彼らの友人の為に借りたそう。展示会場は彼らの考える「日本」で華やかに飾られてました。そんな話聞いたことないよ。










で、Adrian Schachter。
「有名なアーティストの息子」のみならず、彼自身もアーティストです。
Adrian Cashmereの洋服には、豊かな色を組み合わせたもの、その上に謎のグラフィティが入ったものがあり、釦には同じく謎の彫刻が施されています。
「一体どこからこういうモチーフが出てくるんだろう?」と思っていたのですが、彼のInstagramを見て、なんとなくわかった気がしました。
無数の油彩画と立体作品が並ぶ彼のInstagramを見る限り、カシミアは彼にとって、文字通りキャンバスや媒体の一つであり、絵画や彫刻とは別の役割で形になった彼の自己表現の一つなのだと感じました。
カシミアのニットは下地でありながら、同時にそれ自体が主役でもある。そこに彼の頭の中の色の組み合わせが映し出され、彼の頭の中のモチーフが人間の動きに合わせて揺れ動く。

さて、洋服の枕詞に「アート」とか「作品」とかが付くと大袈裟でとっつきづらそうだな、と感じてしまう一方で、彼の洋服は見た通り、キュートです。
100% cashmereなんだけど、100% cashmereでもあり、100%キュートでもある。
得体の知れなさまで含めて、全部キュートです。
ただ可愛いだけだと、こっちが緊張しちゃいますからね。
「高級糸メーカーの〜、糸のランクの高い〜、希少な原毛の〜、加工に時間をかけた〜」のような、売り文句として語られがちなカシミアの価値観もあるけれど、「わ!このニット可愛い〜。色も綺麗だな。あと、なんか肌触りがいいな。どれどれ品質表示には・・・あ!やっぱりカシミアだったんだ!」みたいな可愛い喜び方を、僕らは忘れてはいけない。
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