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EPISODE 8


Mars併設Merry-Go-Roundの新シーズン。
運営している僕たちでもたまにMGRがCLASSの直営店であることを忘れます。
CLASSも並んでいないし、アカウントの投稿を見てもどんなものが置いてあるか全くわからないし、最近は内容の更新もなかったので尚更忘れていましたね。
ようやく、新章開幕です。えーと、CLASS、CLASSっと。



CLASSというブランドの魅力は毎シーズン用意される「どういう洋服であるか」を全く伝える気のないビジュアルにもある。これはCLASSの、というよりもスタイリストとカメラマンの遊びだ。
そして、彼らの遊び道具=洋服はCLASSのデザインチームが作り出している。
それぞれの間に一切の指示はない。
ちなみに急に書くことになったこの文章も「任せる〜」と任せられている。
僕は今悩みながらこれを書いている。不安だ。だけど、不安だからこそいつも通りやろう。
CLASSのデザインチームからの注文はいつもこんな感じなんだろう。
つまり、悩みながら、組み合わせながら、遊びながら、楽しんだ結果の一つがCLASSであるということだ。



我々にとって洋服とは一緒に外に出かけられる遊び道具だ。
こう合わせると楽しい、こう合わせると落ち着く、こう合わせると楽しかったけど飽きた、こう合わせてみるともっと楽しい。
一方でそれが次第に「これはこう合わせるものなんですよね」という意味合いに変わってしまうのも、我々にとって洋服のもどかしいところだ。
「こう使っても楽しい」を誰かが「これはこう使うものだ」と説明している瞬間に、そのもの自体に対する興味を失ってしまった経験が、あなたにもあるのではないだろうか。

我々は誰かと見つけたり、一人で探し出した遊び方を、飽きるまで楽しみたいだけだ。
そして、飽きたら次の遊び方を悩みながら、遊びながら、組み合わせながら、楽しんでいきたい。
いつまでも。カラスが鳴いても帰りたくないけれど。
まあ、誰にでも平等に訪れるいつかの終わりに向かって。



CLASSというブランドの魅力は毎シーズン用意される全く伝える気のないビジュアルにもある。
伝える気がないことで「お好きにどうぞ」ということを伝えている。
彼らはAs You Likeな光景を夢見ている。
そして、CLASSに限らず、全ての洋服があなたにとってそうなることを。
改めて、Merry-Go-RoundはCLASSの直営店である。


と、いうわけでMerry-Go-Roundの新シーズン。
EPISODE-8。今週末から。

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河上 尚哉

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キルトのき



BLESSのデニムのキルトスカート。その名もDenimkilt。
爽やかなライトブルーです。
ミルクティーのようなカウレザーベルトで装着します。

河上さんは「デニムだからなんでも合うんだろうけど、まずはデニムと合わせたいな、と思って仕入れた」と言っています。「どんなデニムに合わせたい、とかあるんですか?」と聞いてみたら「それが無さそうなのがいいよね。自分がその時好きなデニムにどうぞっていう顔付きなのもいい」とのこと。


16世紀のスコットランドに起源を持つ「キルト」から、20世紀末にドイツでスタートしたブランド:BLESSのつくるDenimkiltにはどれだけの隔たりがあるんでしょうか。けっこうありそうですよね。





そして2026年現在、なぜかわたしたちの中には、「こういうスカート」をある種万能で「これがあるだけで良い感じになるアイテム」的に捉えていそうな人が少なくないように思います。
とはいえ、たとえば東京という街をてくてく歩き回っても分かるように、メンズ服としてのスカートというのは一般的だとも流行しているとも、言えません。
だからと言って、えっへん!的態度つまり「これすごいでしょ」もなんだか味気ない。
うーむ、そもそも他の人と被らない価値観それ自体は、表明するかしないかは措くとしてもファッションを楽しむ人にとって大きいものです。



ちょっと角度を変えてみましょう。
「他と違う」とはいうものの、同じようなものはそこかしこに溢れています。でもそのおかげで、似たような趣向をもつひとたちが集まったりして、いわゆるカルチャーが樹立されたりするのだと思います。
キルトの歴史を遡ると必ず出くわすのが、伝統の反転としてのパンク。かといってぼくはそこまで詳しくもないので、「おお、チェックのキルトを穿いたかっこいい人たちがいっぱいいるぞ」と目をキラキラさせるくらいです。日常的に洋服を楽しむ上で歴史なんてかなりどうでもいいと思いますが、キルトスカートを洋服のひとつとして東京のお店で選択できるという状況は、彼らがいなかったら無かったのではないでしょうか。
河上さんは以前「キルトと聞いてパッと頭に思い浮かぶのはニコラス・デイリーは勿論のこと、カール・ラガーフェルド、ジャン=ポール・ゴルチエ、ヴィヴィアン・ウェストウッドにアレキサンダー・マックイーン、コム デ ギャルソン」と書いていました。それぞれのデザイナーのそれぞれのキルトを用いた表現は当たり前のようにそれぞれ違うように思います。さて、BLESSにとってのキルトはどんなものなのでしょうね。




このブランドはおそらく、ゼロから何かを生み出すという行為に重要性を感じていないような気がします。なんて、改まらなくてもほかのプロダクトのことを思い出せば頷けますね。ぶった斬ったり、折ったり、くっつけたり。もとは元々それ自体で成立していたほかの何かだったのに、BLESSの手に一度かかればたちまちそれは「BLESSのもの」になる。不思議ですね。

そう考えると、今回のDenimkiltは何というか一見、BLESSにしてはそういうダイナミックな切断接合が控えめなように見えます。
が、500年くらい前から伸びてきたキルトという大木の枝先をチョキンと切って、BLESSのアトリエで培養しているのだと考えたら、どうでしょうか。僕は「これが、私たちにとってのキルトです」と、胸を張って言い切っている彼らが何故か想像できます。




何はともあれ、 BLESSで育ったキルトスカート。あとはどこかの誰かの洋服と一緒に、巻かれるのを待つだけです。
異なるものと異なるものは隣り合うだけで良く見えるもん!そんな軽やかな気持ちでこそ楽しめそうですね。

“BLESS” -Denimkilt-
Color: Denim Light Blue Size: L ¥160,600(tax included)


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吉田 悠人

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“MANHOLE made in the U.K.”
– Justin – [Mesh pullover hoodie]
Color: BLACK Size:FREE ¥46,200-(tax included)


涼しい!重ねたい!というか、Tシャツ以外の洋服が着たい。
そんな気持ちを嘲笑うかのように意外と暑いのが10月。
いや、ジッとしてれば涼しいんですけどね、一度歩き出すと暑いんですよね。
太陽の「まだまだあなたたちを熱く照らしますよ」みたいな気概を感じる季節です。



そんな季節のために作った、は嘘ですね。そんな季節にもいかがでしょうか。
何かと重ねて着て欲しい、何かと重ねて着やすいだろうな、と思って作ったメッシュパーカー。
ウールやレザー、スウェットやニット、リネンやジュート、なんでもござれの化学繊維。
ジャージのパンツと同じような扱い方。
本当は7月末に納品される予定でしたが納期が後ろに倒れて倒れて9月中頃届いたイギリス製MANHOLEオリジナル企画のメッシュパーカー:JUSTIN。
なんでジャスティンって名前かというと、届いてすぐに「このパーカーって誰が着てそうなイメージ?」と、悠人に聞いてみたところ「うーん、ジャスティン・ビーバーですかね!」という答えが返ってきたからです。確かにな。
じゃあジャスティンでいいかって決めて、一応中台に「ジャスティン・ビーバーが着てそうって悠人が言ってるからジャスティンでいい?」と聞いてみたところ「確かに着てそうだな。いいんじゃない?」と言ってました。ちなみにリファレンスはMarsで仕入れていたアメリカ古着のメッシュパーカー。
フードと袖とフロントがメッシュで背面はストレッチの効いた化学繊維。
で、僕の中の完成イメージは、僕らが気に入ってよく着ているCLASSのメッシュタンクトップ:Indianaのフーディーバージョン。あれは夏だろうが秋だろうが冬だろうが春だろうが何も考えずに着られて何も考えずに洗えて何も考えていない間にすぐに乾く素晴らしい洋服だ。あの手の洋服が手元にもっとたくさん欲しい。無くてもいいけれどあったら楽しい無駄な洋服。



で、そういう便利だけど無駄、無駄だけど便利みたいな洋服を、サクサク作るのもなんだか味気ない。
もう少し無駄な工程を踏みたい。
というわけで、縫製はイギリスのA.C.EASTMONDに依頼。イギリス製化学繊維ジャージーフーディー。
が、都合よくそんな気の利いた化繊素材がイギリスでヒョイと見つかるわけもなく、生地だけ日本で調達してイギリスへ。イギリスで洋服の形になって、日本へおかえりなさい。
今改めて辿るとやっぱり無駄な道のり。
だけど、そもそも無駄なものを作るのならば、少しでも無駄を重ねたい気持ち。

意味のない行為や無駄な時間を冷めた目で「意味がないな、無駄な時間だな」と切り捨てて前に進むのは簡単だけど、一度立ち止まって受け入れてみたり、開き直って積み重ねてみる。
そうすることで、実はその意味のない行為や無駄な時間が楽しいという気持ちを生み出していたことを、僕らも皆さんもきっと思い出すかも。思い出したい。
効率よく何かを成し遂げる気持ちよさも知っているけれど、いずれくるゴールが一つならば、楽しみ方をいくつも知っていることは悪いことじゃない。

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河上 尚哉

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_J.L-A.L_


「中台さー、この最近よく見かけるブランドってなんて読むの?」
「あー、猪塚さんがスタイリングやってたブランドね。たまにデザイナーのジャンっていう人がMANHOLEのアカウントにリアクションくれるよね。ゴールドウィンの仕事もやってるらしいな。読み方は、、、ジェイ、エル、エー、エルでしょ。うーん、なんだろうね。」
「なー、なんだろな」

確か2,3年前の僕と中台のなんてことない会話。
で、2025年の11月頃に直接「次のパリであなたのコレクション見たいんだけど、どうですかね」と連絡して、見に行くことにしました。

“_J.L-A.L_” -ANIMA TROUSER-
Color:BLACK Size:S, M, L ¥93,500-(tax included)


_J.L-A.L_のANIMA TROUSER。
自分の中のお気に入りを、改めて楽しんで着ることが出来そうなパンツだな、と思って仕入れました。
「地味なものと合わせるといい」とか「派手なものと合わせるといい」とかではなく、自分の中のお気に入りを合わせてみてほしい。


例えば、数年前に「地味で良いな」と気に入って作ったはいいものの、その地味さが故に未だMANHOLEの店頭に常備されているオリジナルのイタリア製チェックシャツが実によく見える。

ポリエステルとコットンの糸で織ったジャカードのような生地。
ストレートシルエット。
で、膝裏にあるドローコードを絞ることでシルエットの変化を楽しめる仕様。
同時に、このドローコードはその「自分の中のお気に入りの洋服に」に新しいフックを与えてくれる。つまり、絞っても絞らなくても付いているだけで意味のあるアクセサリーのようなディテール。


26AWシーズンに関しては僕のオーダー内容がアレだったのか、このANIMA TROUSER以外はことごとくドロップ。MANHOLEに並ぶ_J.L-A-L_は今シーズンはこのパンツ数本のみ。送料が高くついたなあ。。。
だけど、結果として「潔くていいな」と思っています。たまたまだけど。

同じブランド同士、というよりも既に持っている洋服と合わせて欲しい。
ブランドの直営店ではなく、自分にとって美味しいところを摘めるセレクトショップ。
だからこそ出来る提案や見え方を、改めて。


今年の6月。2027SSシーズン展示会、灼熱のパリ。
_J.L-A.L_のショールームにはデザイナーのジャンがいた。(前回はいなかった)
「やほー。やっと会えたね〜」なんて会話を交わしている最中に「そういえば、この人って外側からMANHOLEを見てる人なのかも」と思った。

で、「初めてデザイナーさんにこんなことを聞くんだけど、あなたが今回作った洋服でMANHOLEに並べたいのある?」と聞いて、二人でピックアップした内容を仕入れてみることにしました。
来年の2月ごろですかね、僕はそれが入ってくるのを今楽しみにしている。
というわけで、よろしくジェイラル。

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NICHOLAS DALEYのTWO POCKET HENLEYは、ニコラスのつくるカラフルなチェックのカーディガンや大迫力のコートらと比べると、いささか地味な洋服です。よね?
しかし、こんなことを冒頭からキッパリと言えるのも、そんなことはこの服の魅力を少しも損なうものではないからです。



MIDNIGHT NAVY、BLACKの2色。
その名、そしてご覧の通りふたつのポケットを備えたワッフルヘンリーネックです。
素材は100% COTTON。

「派手」「地味」というアホっ気ムンムンの対比を持ち出したわけですが、これらが「良い」「悪い」にそのまま対応しているわけではないことは、誰でもわかっていることですよね。派手だから良いものもあるし、地味だから嫌なものもあるし、それぞれそのまた逆も然りです。加えて、日によるし。
それで単刀直入にいいますと、このヘンリーネックはひとまず「地味だから良い」に分類されると思います。



まあおそらく、このBLOGを読んでいるみなさんはきっとこれまでにいろんな洋服を楽しんできているだろうし、そんな幼稚な分類をされても逆に困りますわい!という仮想の声がぼくの脳内にも轟々なのですが、あえて言わせてください。
こういう服、いいですよね。
ド派手な服に感じる「わぁ〜」がキラキラだとするなら、こういう洋服を着て感じられるのは、思わず腕組みをしてニンマリしてしまうようなしみじみです。



とかいって良い具合に油断していると、かえってグッド。
大胆に切り替えられたワッフルがキラキラと見えてくるはずです。
ニコラスは本当に遊ぶのが上手ですね。着ているこっちも遊びに出かけたくなります。
しかも、三茶で一番のコート(伝わる人は多いはず)のような派手な遊び方もできるし、このヘンリーネックのようにこっそり遊ぶこともできるのですからね。
先ほど、「地味だから良い」と言った時に “ひとまず” という留保をつけておいたのは、このためです。
結局、この肩肘張らない遊びのセンスには、惹きつけられるものがあるんですよね。

ただ、ちょうどまだMANHOLE店内でもこのヘンリーネックは畳み積みで陳列されているし、もしどこかの誰かが気づかずに通り過ぎてしまうのなら、それはなんだかもったいないなあと思ったのです。
安直な対比をお許しくださいませ!
河上さんは「広げるとめちゃくちゃ良いな」って思えるのって嬉しいよね、と言ってました。

良い質感

あとはふつうに、カットソーにポケットが付いているのはマジ嬉しいです



そしてネイビー、ブラックという色はご存じの通り、便利。こういう時には都合よく、「地味なもんこそ良いんだよね〜」と呟くことも許されましょう。なんも考える必要を感じません。とりあえずなんでも良い感じに肩の力が抜けてイケちゃうと思います。



これもまた、NICHOLAS DALEYのパワー。こっそりしていても力強い。
というわけで、昼でも夜でも、スポッと被って遊びに出かけちゃってください。今の季節にコレ1枚、なんてさいこーに気持ちいいでしょうね〜

“NICHOLAS DALEY” -TWO POCKET HENLEY-
Color: BLACK, MIDNIGHT Size : XS, S, M ¥44,000-(tax included)


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