” NICENESS ” – COLTRANE –

こんにちは。
MANHOLEの河上です。
本日紹介するのはNICENESSのロングベスト。
用いられるのは不思議なコットン生地。
「これ、ウールじゃなくてコットンなんですよ〜」と伝えるとみんなびっくりするくらいの心地よい肌触り。

用いるのは、イタリアの生地メーカーがかつて作った”ビキューナと同等の質感を持つコットンの生地”。
カシミアよりも細い繊維質を持つビキューナ。
乱獲で頭数が減少、その後密猟されて更に減りました。
とにかく希少。
今は管理/保護されて毛を刈っているみたいなので、より市場に流通することは少ないんじゃないでしょうか。
Loro Pianaの保護区みたいなのがあるみたい。
NICENESS / COLTRANEに使われるコットンの生地は、「ビキューナはめちゃくちゃ良い毛なんだけど、無いしあってもめちゃくちゃ高いから、コットンでビキューナに近づけることが出来れば代用できるんじゃないか。」という流れで作られたみたいなのですが、結果的にその工程の多さからビキューナを超える値段になってしまったから長い間倉庫に眠っていた生地だそうです。
本末転倒でおかしなストーリー。


CREDIT /
NICENESS : HANCOCK
ULTERIOR : SWEAT PANTS (CASHMERE裏毛)



CREDIT /
USED : POLO SPORTS SWEAT SHIRT
NICHOLAS DALEY : Two Pleat Trouser



CREDIT /
ULTERIOR : SWEAT PULLOVER(CASHMERE裏毛)
SADE : PT01
先日のワイルドシルクのパイルボア同様、ユニークな生地感。
“ビキューナと同等の質感のコットン”を目指しただけあり、生地だけ見るとラグジュアリーな要素が強い。

デザイン自体はシンプルですが、生地感に引っ張られたパワーのある洋服。
スウェットだったりニットのようなシンプルなアイテムに合わせることをオススメします。
寒くなったら上からコートを合わせると、前合わせからチラッと見える素材感の違いが楽しめるはず。



アームホールも太いので、ジャケット/コートの上から羽織ってみても良いですが、ちょっと女性的かも。
「なんか羽織りたいから羽織った。」という許容範囲が女性よりも男性の方が狭いのでそう感じるんでしょうか。
僕らのようななんか濃い男が着る場合は、スウェットやニットの上から「てきと〜」に着る感じの方が様になると思います。
女の人はどんな風に着ても可愛いんだろうなあ。

” NICENESS “
– COLTRANE – [LONG VEST]
¥73,000+TAX-
イタリアの生地屋さんの努力と情熱が仇となり、奇しくもNICENESSでロングベストとして用いられたコットンビーバー。
そういう面白い背景は置いといても、多分触っただけで好きになると思いますよ。
河上 尚哉