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NICENESS – BOYD –




こんにちは。
MANHOLEの河上です。


男だったら誰しもがグッとくるワード:経年変化の導入的な存在。
アメリカを代表するアイテムで、ワークウェアとしての歴史も深い。
種類も豊富、コレクション性も高い。
ファッション的な分野として、反骨的な要素も持っている。
どの時代にも、どの国にもアイコニック的な人物や文化がある。
何より頑丈。季節性も無いしどんなアイテムとも合わせやすい。



そう、デニムパンツはカジュアルなボトムスとしては最強なんです。

僕はデニムパンツが便利すぎるのと、先達が鬱陶しいので穿かなくなってから随分経ちました。



” NICENESS “
– BOYD – [WILD SILK TROUSERS]




NICENESSがブランド設立当初からリリースする、稀少なワイルドシルク糸を使用したオリジナルデニム生地。
初期の頃と比較すると、独自の染色方法により色抜けが少なく着やすく改良されています。

70sの517のディテールと606のシルエットを組み合わせオーバーインチで履くようなイメージをしたデザイン。
シルエットと素材感が相まって、軽やかな空気感の残る極上な着心地。


4シーズンに渡り提案してきたWILD SILKデニムの最終型。



【WILD SILKの機能性】

一般的なシルクと比べて大きくちがうところは、糸自体の断面図です。
ワイルドシルクの糸は多孔性繭糸と呼ばれ、断面図を見るとスポンジ状の穴がたくさんあいています。
穴がたくさんあることにより下記のようなワイルドシルクの特性が生まれています。

①乾燥を防ぎ、潤いを保つ。
②吸汗性が良い。
③家蚕より紫外線カット効果が高い。多孔性であるためより多くの紫外線を反射、吸収する。
④柔らかな風合いと弾力性。
⑤消臭性や制菌性が高い。野蚕が持つボイド(孔質)と呼ばれる小さな穴が活性炭のような働きを するため、家蚕より抗菌性が高い。
⑥37度前後の温度を保つ。一般的に、蚕が身を守るための繭は一定温度を保つ特性がある。 そのため、年間を通して暖まりすぎず冷えにくい。









見た目はデニム。

そして、物としての見た目だけでなく、デニムパンツ特有の「なんとでも合わせられる」点はそのまま。
むしろ上品さすらあるのでデニムよりも合わせやすいかも。

仕様はイージーパンツ。

しかもイージーパンツの悪い点として挙げられやすい要素( ベルトループが無い、ヒップがもたつきやすい、フロントジップが無いので用を足しづらい。)なども全てクリアしています。

穿き心地はなんでしょう。。。形容しづらいのですが、とにかく軽くて気持ち良いことは確かです。

デニム同様に季節性も無く通年穿くことが出来ます。





これは中台の私物。
彼はこの夏に買ってかなりの頻度で穿いています。

同じ時期に買った僕のお客さんの同じ物を見比べてもびっくりするぐらいクタっているので、本当にたくさん穿いたのでしょう。
そういえば「穿いていて蒸し暑く無い!タイの仕入れにぴったりだ!」と言って穿いて行ってました。


シルクであることだったり、色落ちなんかも気にせずに穿くたびに洗濯機に放り込んでいたそうです。

穿き込むことにより生まれる彫刻的な皺や、着用と洗いを繰り返すことによる経年変化はあまり期待が出来ません。デニムじゃ無いしシルクだし。

どちらかというと「繊細で扱いづらい」イメージがあるシルクという素材がここまで身近に感じられることの方が大きい。



最近は新品の洋服を買う時に「経年変化がどうこう。」とかはあまり気にしなくなりました。
それを言い訳に洋服を買うことにも、それを謳い文句に洋服を売ることにも飽きたのかも。
結局売って実際に日常的に、さらには長期的に着てくれないと意味がない。

どっちかっていうと中台のこのパンツみたいに本当に気に入って穿いていたんだなあ、と伝わる洋服の方が良い洋服のような気がするし、その着過ぎてボロボロの程度が美しいか美しく無いかを判断するのは未来の全然知らない第三者だったりするんじゃ無いでしょうか。

そういう意味では自分の中での古着の楽しみ方も変わって来たような気がします。



” NICENESS “
– BOYD – [WILD SILK TROUSERS]
¥56,000+TAX-





厳密にいうと”デニムパンツ”では無いんだけど、「なんとでも合わせられる」デニムパンツの良いところはそのまま。

最高の穿き心地と快適さを持ち主に提供するNICENESSのワイルドシルクデニム。




洋服は着ない期間が長いと途端に似合わなくなる。

僕はデニムパンツに対するリハビリとして、このパンツを試しに穿いてみようかと思います。






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河上 尚哉