はだけてもいい。
僕のこの春夏のお気に入り:cantateのコットン/シルクシャツ。
本当は今回紹介するモデルのみで生産を進める予定でしたが、企画を進めている途中で「そういえば、cantateの襟型もかっこいいですよね〜。」と、急遽作ることになったのが2月に発売したモデル。
便宜上、今回発売するものをMANHOLE襟型。
2月に発売したモデルをcantate襟型と呼ばせてもらいます。
さて、どう違うかというと襟の形/台襟の高さ/ネックの寸法など結構色々違います。
襟まわり以外の仕様は変わりません。
左がMANHOLE襟型/右がcantate襟型。
MANHOLE襟型はやや小ぶり、台襟も低い。
加えてネック寸がsize:46で43cm。
普段ネック寸38〜39cmくらいのシャツを着ている僕らにとっては襟下がりがつくようになります。
cantate襟型はネック寸がジャストのものを選べばタイドアップが出来る。(もう無いので正確には、出来た。)
MANHOLE襟型は襟下がりがついて中性的な印象になる。くらいの印象の違いだと思っていただければ十分だと思います。
さて、ネック寸の緩いシャツ。
上まで閉めると僕はなんとなく落ち着かない。はだけると少し落ち着く。
僕が持っているカジュアルシャツは古着だろうがデザイナーズだろうが何故かだいたいネック寸が大きいので、僕がいつもシャツをはだけて着ているのはそのせいです。
今回のcantateのコットンシルクシャツは、MANHOLEのお客さんに自信を持ってシャツをはだけて着てもらう為に作りました。
別に「どこの釦まで閉めて〜。」という決まりごとは無いし「どこの釦を留めた方がいい。」というおすすめも無いので、歩いている最中、朝鏡を見る際などになんとなく落ち着く着方をすれば大丈夫です。
これはsize:46を着ている中台。
シャツのサイズ感としては十分大きいので、無理にサイズを上げる必要はありません。
このシャツのユニークな点は「背中にダーツが入っているのに身幅が大きい/身幅に対して着丈がそこまで長くない」ということです。
ただ単純に大きいシャツとは違った見え方がする理由の一つです。
「ネック寸が緩い/身幅は緩いけどダーツは入っている/着丈が長くない」という、少なくとも僕らの体型には全然合わないシャツ。
このシャツに自分を合わせる為には、相当の苦労が必要になります。
だけど、僕らはそういう自分に合わない物をどう着るのかを考えることが出来ます。
例えば、ネック寸が緩いから/はだけて着るからこそ生まれる空間を、何で埋めるのかを試しながら楽しむことが出来る。
これからの季節は素肌/もしくはタンクトップと合わせて。
涼しくなったら中にタートルネックのニットや思いつく限りの物を合わせて見て欲しい。
これが、僕が真夏にこのシャツを発売したかった理由です。
さて、そんなcantateのコットンシルクシャツ。
「このシャツを企画して、松島さんにお願いしてよかったな。」と感じたのは、シャツ自体がかっこよかったり、この生地の着心地がどうこうだったり等のそういう部分だけではありません。
洗いざらしで着れなくもないんだけど、アイロンをかけた方が気分良く着ることの出来る点。
何故かメンズのカジュアルシャツでは「洗いざらしで着られるシャツ」が重宝されますが、たまにはアイロンかけるのも悪くないですよ〜。
雑でズボラな僕でも、5分プレスするだけで十分綺麗になります。
MANHOLEを開く際「スチームだけだと足りないよな〜。」と思って買っておいたアイロン台とアイロンが役に立つ日が来て僕は嬉しいです。
ただ、お客さんがしわしわのまま着ているのを見ても「あ〜、なんかこれでもいいな。」と思えるのが不思議。
必要以上に安そうにも、必要以上に高そうにも見えないのが。
このシャツの本当の魅力なのかもしれません。
シルクを使っているとはいえ、本企画に用いられるのは洗えるシルク。
僕は思いっきり洗濯機に突っ込み、たまに乾燥機にもかけています。
右が未洗い、左が洗濯乾燥済み。
こう見るとあまり変わりませんが、洗うとシルクの糸がくしゅくしゅしてきます。
乾燥機は必要以上に縮むのでおすすめはしませんが、洗濯乾燥を繰り返したらいずれこのサイズ感に落ち着くということを考えると、別にいいっちゃいいのかもしれません。
なんか久々に丁寧なBlogを書いた気がします。
本来自分の体型には絶対合わないはずのシャツを、本気で作ってもらいました。
あまり着るのに気を遣わない点は、ベースの僕の古着のシャツと変わらない。
ですが、自分の生活スタイルを少しだけ変えてくれる洋服というのはやっぱりいいものですね。
生地がどうこうや着心地がどうこうだったりは、実際に着て生活してご体感ください。
少なくとも、僕らが適当にはだけて着ていようが適当な洋服に適当に合わせていようが。
「そのシャツなんですか〜?」と気にしてもらえるシャツであることは間違いないようです。
明日はよしろうがいるので、彼にオンラインストアに掲載してもらいます。
遠方の方も是非。
河上 尚哉
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