知っている人、知らない人。
こんにちは。
MANHOLEの河上です。
今日はなんだかやる気が出ない。
特別嫌なことが起きたわけでもないし、機嫌も別に悪くない。
昨日も結構楽しかったし、今日の天気はめちゃくちゃ清々しい。
珍しくオープン直後からお客さんが来てくれたし、この後もどうやら何人か遊びに来てくれるらしい。
でも、なんだかやる気が出ない。
お昼に特盛ガパオライスを食べた直後から異様に眠い。ガパオライス美味しい。
暖房の緩さと眠気で頭はぼーっとするのに、打ちっぱなしのコンクリートのせいで底冷えする。
上半身の暖かさ、下半身の寒さを両方感じて気持ちが悪い。
だからなのか、なんだかやる気が出ない。
Blogもなんだかやる気が出ない。
だから朝に「俺、今日なんかやる気出ないから中台がBlog書いて。」と、伝えたはずなのに何故か書きたい気持ちが湧いてきたので結局僕が書いている。
だって、暇なんだもん。
やる気は出ない、だけど書く気はある。苦しい。
(例えば)どんなに気分の良い洋服を着ていてもやる気が必ずしも上がるわけではないし、(例えば)どんなに美味しいご飯を食べてもやる気が必ずしも上がるわけではないし、(例えば)どんなに質の良い暮らしをしていてもやる気が必ずしも上がるわけではない。
人間はそんなに、単純じゃない。
基本的には毎日のほほんとぼんやり楽しい僕らだけど、たまにはこんな日だってある。
というよりも、どちらかがどちらかそういう状態だったら上手くお互いでスイッチを切り替えてる。1人だけではなく複数人でお店をやっていて救われる瞬間は、こういう時にも訪れる。
僕らは絶対に毎日頑張らなければいけないわけではない。
別にお客さんが見たいのは「頑張っている僕ら」とは限らない。
絶対に毎日何かを考えなければいけないわけではないし、何かを考えるふりをしながら何も考えない日があってもいいし、別に何かを考えるふりすらしなくてもいい。
さて、黒い靴。
考えることも出来るし、考えないことも出来る。
それがF.LLI Giacomettiの黒い靴の良いところだと思っています。
重々しい歴史も時に邪魔なファッションアイコンも(今のところ)このブランドの背景には、ない。
作りは真面目、だけど最初から最後まで遊びの靴なんです。
ただ単純に履いてもかっこいいと思えるし、ただ単純に履くことに飽きた時にもかっこいい。
考えながら履いてもかっこいいと思えるし、考えながら履くことに飽きた時に履いてもかっこいい。
ただ履いている人は何かを考えられるようになればいいし、何かを考えている人はただ履いてみればいい。間の靴。
「あえての黒靴」とか、そういうロジック的なややこしさを絶妙に回避する無頓着ルック代表:中台。
中台は日々なんとなく。自分に素直なんでしょう。
出会ったのは7年前、MANHOLEオープンからはつい最近まで毎日顔を合わせていましたが、彼が考えながら洋服を着ている姿なんて見たことがありません。
彼を慕う人達は彼の素直さに憧れているんだと思います。
「周りのことは知らないけど、俺はこう思う。」と、言い切れる強さ。
対して鶴田さん。
自分でも「洋服のことを考えない僕の生活は犬の生活です。」と、言っていますが、それが故に「ロジックなことも(やろうと思えば)出来る。」ように感じます。
鶴田さんの場合、知っているからこそやる/やらないを選ぶことが出来ます。
「周りがこう言っているのも知っているけど、俺はこう思う。」と、言い切れる強さ。
そう、僕らにとって黒い靴は「知らない人」と「知っている人」に平行する一つの道なのです。
どこかで交わるか、あるいは一生交わらないかはその人次第。別にどっちだっていいと思う。
だから、MANHOLEには常に黒い靴が並んでいます。
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河上 尚哉
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