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A.O.I



圧倒的に青い服がMANHOLEに届きました。
でも、ただ青いだけじゃない。

こんにちは、鶴田です。



コットンの上にウレタンコーティングを施したバリバリに硬い質感、ざらざらの表面感。FRANK LEDERのジャーマンレザーともまた違う、ちょっとクリスピーな硬さ。青くて、硬い。


“ RANDY ”
– Arts Centre –
SIZE : 2 / 3
¥63,800- ( Tax included )



まずはバイカーズスタイルのブルゾン。あちこちに取り付けられた小さなポケットや、ピンポイントであしらわれた配色の切り替え。大きめの襟は、なんとなく近未来的なカット。繊細なパーツ使いもバイカーズスタイルの中で見ると違和感たっぷり。なぜか背面にはハンティングウェアのようなゲームポケットが。



青くて、硬くて、にぎやか。



同じ素材のパンツ。こちらはモーターサイクルパンツみたいな雰囲気だけど、スイスの民族衣装「レーダーホーゼン」のディテールを取り入れているらしい。フロントはセーラーパンツの様に開くし、ベルトループも付いている。前後にポケットはなく、両サイドには絶妙な配色で切り替えられた小さめの玉縁ポケット。



青くて、硬くて、にぎやかで、レトロ。



セットアップでゆうとに着てもらった。タンクトップの上に羽織っただけのラフなスタイルからは「青くて、硬くて、にぎやかで、レトロ」な要素が素直に伝わってくる。スエード靴やツイードのキャップで少しだけ素材感のアクセントを。



ブルージーンズの代わりですけど何か?的コーディネート。ブレザースタイルが新鮮に生まれ変わった。ある意味ではフェイクレザータッチのコーティング素材がGUIDIの本気レザーに華を添える。



そして、ネイビーブレザーの代わりですけど何か?的コーディネート。Vゾーンがあるので、ネクタイだって合わせられる。



バイクに乗る。狩りに出る。釣りをする。山に登る。なんでもいいんだけど、特定の用途のために作られた衣服と、RANDYがファッションのために作る衣服との間には大きな隔たりがあると思う。

バイカーズウェア、スイスの民族衣装、水兵服…。これらのミックスに対して、撥水性などの機能をまったく目的としない真っ青なウレタンコーティングを施す行為の根底には、純度100%のファッション思考がある。 青くて、硬くて、にぎやかで、レトロで…という形容詞がすべてファッションという目的地に終着するRANDYの洋服を見ると、僕はいつもすがすがしい気持ちになる。

「こんなに青い服(硬い服、にぎやかな服)、今までに着たことありません」という方もご心配なく。ジーンズのつもりで、ブレザーのつもりで、フツーの洋服のつもりで何食わぬ顔をしながら「え?青いって?なにが?」と着るだけです。他人の評価とか対価とか脈絡とか着ている理由とか、そういった雑念を意に介さずに着るだけ。僕は、そういう態度こそが純・ファッション的だと思っていたりするのです。

強いて言うならば、この洋服がこんなにも青い色をしている理由はその純度にこそあると思います。




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鶴田 啓

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