F.LLI Giacometti:FG257
F.LLI Giacomettiのペニーローファー:FG257。
シューズ木型/ブーツ木型はもちろん、ローファー木型やスリッポン木型を複数保有するF.LLI Giacometti。このFG257に使われているのはローファー木型:Luigino。
僕がいつも適当に履いているボロネーゼのスリッポン:FG417/FG450や、MANHOLE定番の赤いローファー:FG562に使っている木型はスリッポン木型:Rossaです。
スリッポン木型:Rossaはこのシングルモンク:FG498にも使われていたりします。だから、この靴はデザイン上はシングルモンクストラップシューズだけど、作りはスリッポン。足の形に合えばスリッポンのようにストラップを外さずに脱ぎ履きが出来る靴です。とはいえ、上品な場所でストラップを外さずに脱ぎ履きするとギョッとはされますね。
ちなみにこのシングルモンク:FG461に使われている木型はローファー木型:Jonathan。
この靴はスリッポン木型:Rossaを使用したシングルモンク同様、ストラップを外さずに脱ぎ履きが出来る設計です。
FG257とFG562、パッと見は同じローファー。
FG498とFG416パッと見は同じシングルモンク。
ですが、木型が変わると中身も違うし作りも違うし甲革の相性の良さなども変わります。
人によって履き心地も選ぶサイズも違う。更に縫い方が変わると見た目も変わる。
既製靴は面白いですね。
さて、FG257。
「F.LLI Giacomettiってローファーとかグルカサンダルを作ってるイタリアのドレスシューズブランドでしょ?」と、10年以上前の僕が抱いている通り、このローファーはF.LLI Giacomettiを印象付けるモデルでした。ボリュームがあるのにスマート、男らしいのに可愛さもある靴。
今は緩やかですが、以前は確実に存在していた男性服の流行り廃りの波にも負けず、僕が初めてこの靴を目にした10年以上前から今に至るまで売り場に並び続けるモデルです。
かつてVibramを履かせたものもありましたが、ヒール部分に負担がかかるせいか今は見かけませんね。レザーソールのまま、F.LLI Giacomettiのハンドソーングッドイヤーウェルテッドの快適な履き心地をお楽しみください。
僕が持っているのは象革と赤いカーフ。中台が持っているのはネイビーのイグアナ。悠人が持っているのはエプロンにアストラカンがあしらわれたカーフ。みんな変な革しか持っていないなあ。
加えてMANHOLEで仕入れてきたのは馬革のお尻部分の革だったり象革だったりHAAS社のUTAHカーフだったり、スポーティな革がメインでした。と、いうのもスポーティな革はスポーティな革だけに手入れがしやすい。
が、MANHOLEもそろそろ5年目。MANHOLEのお客さんも革靴の扱いに慣れてきた頃だろうから、見るからに上品で透明感のあるカーフも良いかもしれない。
変わった靴を普通に履いていると普通の革が変わったバランスに見えますね。今のMANHOLEはまさしくそんなタイミングなんだと思う。
というわけで、今回甲革に採用したのはDUPUY社製ANILOUカーフ。
イタリア:ヴェネト地方、東アルプスの麓に工房を構える兄:Luiginoと弟:Roberto率いるシューズ職人と、日本のあるシューズインポーターが2000年代初頭に産んだ新しいクラシック、それがF.LLI Giacometti。
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河上 尚哉
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