CCDA17UNI Aはかく語りき
「年明け」とか「正月」とか「明けましておめでとう」とか、それっていつまで言うものなんですかね?という疑問をじりじりと抱きながらも、なんとなく1月度に初めて会った人に対しては「あけおめ」のセリフを小さい声で発してしまう。そんな人はいませんか?
こんにちは、鶴田です。
社会人同士で挨拶する場合、一般的には仕事初めから一週間程度までは「明けましておめでとう」と言っても変じゃないらしいです。まぁ、相手との関係値にもよると思うので、知りませんが。

布、ぺろり。

三辺にジップが取り付けられた二枚の四角い布をジップで繋ぎ合わせた、ただそれだけのもの。

– CCDA17UNI A –
¥107,800- (tax included)
長方形を真ん中で二つ折りにすると、こんな感じ。
これは布?服?

当然、立体感はほとんど無くて、横から見るとバスタオルやラグを床に放り出している状態と大差ない。

ジップを開くと現れるスリットに頭を通して、肩に乗せると少しだけ洋服然としたアイテムにも見える。しかし、さっきまでの状態を見る限りはただの布。これは布?服?



これは布?服?
床に置いていると布?頭を通して、肩に乗せると服?

しかし「頭を通して肩に乗せる」ことができる形状すらも、ジップの開閉によって変則的に形を変えていく。この布。この服。

三辺のジップを全て閉じれば、袋状になる。この布。この服。
そのそも布はいつから服になったのか?お正月の終わりがぼんやりとしているように、人間がいつから衣服を身に付けるようになったのか。その歴史はいまいち判然としないらしい。

僕らが漫画やアニメで見る原始時代の人々は、布の代わりに毛皮を身に纏っている。普通に考えて綿や麻の繊維を織物にして布状に変えたのは、もっとずっと後の話だろうから、衣服のスタートは毛皮だったと考えるのが自然だろう。しかし、毛皮や皮革などの有機物は10万年を超えた場合、その形が現代に発見されるまで残ることはないという。
だが数年前、モロッコの洞窟で奇跡的に発見された、動物の皮を加工し鞣すために用いられた骨角器があると話題になった。これらは考古学上、衣服の存在を示す最初期の代理的な証拠となるらしい。この道具類は9万~12万年前のものだという。10万年前の段階で、人類は衣服のルーツとして毛皮を纏っていた。しかし、これは動物の肉体を包んでいたものをはぎ取り、別の肉体(すなわち、人間)に乗せ換える行為として、ごくシンプルな発想だ。では、布はいつから服になったのか?
広げた状態では布?肩に乗せた瞬間から服?

肩に乗せた瞬間から何かが服になるのだとしたら、戸愚呂兄弟の兄は服だろうか?いや、あれは布が服になったわけではない。ただ、元・人間が妖怪に転生しただけだ。人間が妖怪に変わる瞬間があるように、布にも服へ変貌を遂げた瞬間があるはずだ。1月1日から僕らが「明けましておめでとう」と言うように、2023年が2024年に変わった瞬間があるはずだ。
布。服。布。服。どの時点から、服は「服」になったのか。CCDA17UNI A。お前は布なのか?服なのか?
CCDA17UNIは答えない。

依然として答えは分からないままだ。
そして、CCDA17UNI Aは静かにじっとうずくまっている。だが、この姿には人間が原初の時代に抱いた衝動が詰まっている気がする。寒さをしのぐため、肉体を守るため。人間は布を体に巻き付けることで何かしらの目的を果たそうとした。それはいつからか「服」と呼ばれ始めた。そうだとしたら、CCDA17UNI A、お前の目的は何だ?彼は静かにじっとうずくまっている。
僕は思う。
床にうずくまった状態のCCDA17UNI Aは、布だ。そしてそれを見つけた人間が何かしらの意思を持って、ジップを開いたり閉じたり、肩に乗せたり、腰に巻いたり、頭や腕を通してみたり、そうした瞬間からCCDA17UNI Aは服になる。CCDA17UNI Aが僕らの心や体とシンクロし、まるで行動を共にするかのように布が揺れ始めた瞬間から、彼は服になる。
彼の目的は、ファッション。布から服に変貌する瞬間を待ちながら、彼はMANHOLEの片隅でじっとうずくまっている。そして、彼を布から服に変えることができるのは、あなただけだ。あなたが何者であるのかによってCCDA17UNIは自在にそのフォルムを変えていく。つまり、ただの布なのだ。今はまだ。2024年、無いものを作るという衝動に全身を貫かれた人がもしもいるのだとしたら、彼を布から服に変えてあげて欲しい、今すぐに。明けましておめでたいのは、もう終わりだ。
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鶴田 啓
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