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と目て、つかまえ手


 飯田 匠⤵️です。
F.LLI Giacometti:Eel Skin Seriesの最終章。FG618[SLIP ON] – ANGUILLA NERA – です。
イールスキン⤵️、い〜、ル⛔️!すきn⤵️……しりすぼみなこの音には聞き馴染みがあります。
い〜、ダ⛔️!しょぅ⤵️……
いや、ホントですから。
終助詞さながらに「太⛔️」とか「子⛔️」とか「哉⛔️」とか「貴⛔️」なんかが、「「しょう」の後についていたら普通っぽくて良くないか?!」と思い続けた人生だった!(?「Dr.ヒルルク風の言辞に意味はあるの…?あとどう考えても「た」「こ」「や」「き」は鰻では回収できないでしょう。」)

お腹空きました。だってうなぎは黒いから。(見事な「たこやき」の回収)


鰻重のクオリアとFG618スリッポンはいざ比べてみると驚くほど似ていない。

河上さんが、「よく見るとつま先と踵にシボの少ないツルツルした革を持ってくるといった、ニクイ演出もありますね。」 と、以前の記事に書き記していたようなことにまず気が向きます。

その「ニクイ演出」というのも、河上さんによれば紳士靴には「靴全体をピカピカツルツルに磨き上げるのは自然なこなしではない」という一つの例があるようです。
この靴は最初から一部分のみが光っている。
「まあ、どうでもいい世界観だけど」という言葉に続けて「絶対に傷がつく、汚れがつく部分であるつま先と踵と横下腹部がいつもピカピカしていれば十分手入れが行き届いている、という証明にもなるだろうから確かにな、と納得はできる。革の濡れたような透明感とマットな表情のグラデーションは静かでとても美しいと思う。磨かれていない革靴よりも磨かれた革靴の方が当たり前のようによく見える。けど、自然なこなしを目指したはずのそれを見せつけてしまうのが本末転倒であるようになんでもかんでもこれが正解っていうのはなくて、靴が汚れていようが磨かれていようがそれがその人とその背景にとって自然であって不思議と魅力的に見えた方がいい気がする。だから、部分ではなく全部なんだろうなあ。」と、言っていました。

ほほぅ。
長い一本の表皮、その肌理の起承転結を念はざる。
それが仮象か否かを私達は知る術すら持たないのに…。
とまれシボがあるのは背か、腹か。

そんなことを考えてまた腹が減ってきた男は再び目を凝らすことにします。

シャイン・オン・ユー 光あれ
あえて言うけど、光ってます。


 シボが光を拡散し、本来届くものを届かなくしている。
ではツルツル部は遺憾無くそれを届けているのか。
そうではないと気がついた時、くすみにも似たトーンダウンが現前するのです。
だから「あえて」言わなければならないのだし、こちら側が一手遅れた反応を取らなければならないのです。

トーンダウンが現前するような「もの」でないならこれは何か。
河上さんはそれを「透明感」と形容していました。
言い得て妙とも思えませんでした。
またしてもお恥ずかしながら、他ならぬ私自身、この光沢に気がつくまでに大幅な遅延があったからです。

ランダムなきっかけからこの事態に自覚的になった時、拡散したはずの晴れきらない光が私たちを直射し、次のことをのべるのです。
「この光/わたし/うなぎはどこか違っている。」

この差異のなかで、「透明」という言葉が繰り返されます。

分厚い絵の具のようなベタっとした重い光やガラスやコート剤で生み出された光沢がよく見える瞬間もあるけれど、薄く儚い透明感に魅力を感じる瞬間の方が多い。
で、うなぎの革はその「薄く儚い透明感」を放つ革。

「ヌルッ⤵️」の後には「と⛔️」を付けたい。
それはうなぎをがっしり手掴む助けとなりそうだからです。
そういう質感の透明性がこの靴を覆いつくしている(に気がつくまで)、という話でした。


さて、このスリッポンの魅力は「うなぎ革」という一部分のみにあるわけではない。
ハンドソーングッドイヤー(F.LLI Giacomettiは堅牢さを保ちながらソールの返りを良くするために、甲革と中底とアウトソールを機械でなく手で縫い上げている)ではなくブレイク製法(甲革とアウトソールを直接縫い上げる方法、中底を挟まない為、グッドイヤー製法と比較して返りがよくコバの張り出しが少ない)の軽快なドレスシューズ。
程よい捨て寸のスリッポン木型:FUXIA。
爪先から甲までを低く抑え、トップラインを高くとることで鼻先の長さを強調したスクエアトゥとメリハリのある全体像が、今の裾幅の広いパンツの足元にピッタリとハマる。
軽くしなやかな甲革に軽快なブレイク製法というのは靴としてとても自然、尚且つその甲革が薄くて儚い透明感のある品の良いカーフでなく薄くて儚い透明感のあるエキゾチックレザーのイールスキンというユニークさ。
それぞれ一つ一つが集まって形となったのが、この黒いうなぎ革のスリッポン:FG618[SLIP ON] – ANGUILLA NERA -なのではないだろうか。
そう。この靴は一部ではなく全てが、光っている。

⛔️

“F.LLI Giacometti” [FG618]
– SLIP ON – Forma:FUXIA,ANGUILLA NERA
¥105,600-(tax included)



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