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別々だからいい


今シーズンよりLUTZ HUELLEを取り扱い始めました。
並べたかった理由は色々ありますが、一番の理由はMANHOLEの空気と彼らの空気が合う気がしたからです。

デザイナーはLUTZ HUELLE。
セントラルセントマーチン卒業後、1995年にMaison Martin Margielaに入社、後にマルジェラ本人のアシスタントを務め、ニットやアーティザナルラインのコレクションを任されるようになったらしい。
2000年、パートナーのDavid Balluと共に自身の名を冠したブランドを立ち上げた。

で、彼の作る洋服を知らなくても、彼の姿を見たことがある人はいると思う。
ヴォルフガング・ティルマンスの作品に登場、というか表紙も飾っているのがルッツ。
ルッツ本人やティルマンス本人の様々なインタビューにて書かれているように彼らは同窓生。
そして、その親交は今も尚続いているようだ。

1993年、若き日のLUTZ。
ポンピドゥセンターで2025年9月22日まで開催されているWolfgang Tillmansの展示にて。



“LUTZ HUELLE” – LOW PANTS – ¥111,100-(tax included)
Size: S/ M Color:BLACK


レーヨンのイージーパンツの上にウールのトラウザーズを貼り付けたようなデザイン。
「スラックスなのに楽ちん」とか「イージーパンツなのにスラックスに見える」とかそういう場所をゴールに作っているというよりも、あくまでも「それはそれ」で「これはこれ」として貼り合わせたパンツ。

トラウザーズはトラウザーズだからこそ美しく、イージーパンツはイージーパンツだからこそ色気がある。


LUTZは別々のものを一つにする努力ではなく、一つのものに別々のものを共存させるための努力をしている、気がする。

その一つの形がLOW PANTS。
イージーパンツの色気はイージーパンツとして。トラウザーズの美しさは、トラウザーズとして。


「別々だからいい。でも別々の場所にある必要はない」
そう、それはMANHOLEがオープン当初より目指すムードだ。

「あれがこうだったらいいのに」とか「これがこうだったらいいのに」とか「自分だったらこうするのに」とか「自分がもう一人いればいいのに」とか、そういう考えが頭の中をよぎる瞬間もあるけれど、僕らはやっぱり別々だからいい。別々だからそれぞれ別々の何かを集められる。
「別々の誰かと作った空間」は「もう一人の自分と作った空間」よりもきっと楽しい。

事実、LUTZが作る「別々なのに一つのパンツ」は何を合わせても楽しい。
今思うと5年間の改修期間を迎えるポンピドゥーセンターにて行われている閉館前の最後の展示:「Rien ne nous y préparait – Tout nous y préparait」も。別々なのに、一つだった。



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河上 尚哉

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