2025/10



NICENESSのフーディ、FARRELL。

希少な旧式編み機「アズマ編み機」を使⽤したヘビーウェイトの裏毛素材を使用したスウェットフーディー。3種類の異なる編み地を組み合わせ、職⼈が⼿作業でエイジング加⼯を施しています。素材の膨らみや柔らかさに加え、ドライな質感も兼ね備えており、ヴィンテージスウェットを思わせる仕上がりに。1970年代のスポーツウェアのディテールを参考に、フードのパターンやポケット形状、袖・裾のリブの仕様まで再構築されています。

NICENESS OFFICIAL HPより引用

すばらしい形のフード、柔らか。

パーツによって異なる編み地。
エイジングのグラデーション。

背面の三角、はめ込みガゼット。

ダブルフェイス、裏地はサーマルのやつ。



MANHOLEでは、NAVYとBLACKの2色展開。

NICENESSのフーディ、という前情報が無い状態で、さらにはいわゆるビンテージのスウェットなどと同じラックに混ざって並んでいる、そんな状況があったなら。あくまで想像ですが、たぶん、20mくらい離れたところから眺めていたら「おお、ビンテージが揃ってるな。なんか不自然に大きいのもあるな」
どれどれ、どんなのがあるのかな、と近づきひとつひとつ物色しているうちに、
「おやおや?」

なぜか。
いちばん簡単なのは「これはビンテージではなくNICENESSだから」で、間違いありません。
当然だけどあまりにもあっけなさすぎるのであえて言い換えてみると、
ふたつの間には時の隔たりがあるということですね。
あるスウェットは、なが〜い時を越えて今そこにあるから「ビンテージのスウェット」になる。
つまりできたてホヤホヤのときは名実ともに「ただのスウェット」だった。
このフーディ:FARRELL は、時を越えていない。NICENESSはいまモノづくりをしているから。
さっきのような単純新旧ロジックに則ると、「ただのスウェット」と呼んでもいいはずだけど……



流石にそこまでバカなふりはできませぬ。
このフーディは、成立した瞬間からただならぬ。それは冒頭に引用した商品説明からも分かるとおり。
ディテールやデザインを構築するためにきっとさまざまなリファレンスで遡り、
それを調整したり壊したり繋ぎ合わせたりして形づくり、
その形の本体となる生地の作り方も選び抜き、
できたてホヤホヤはアッツアッツで早まって一口に放り込んでしまった時には上を向いて口を半開き、口の中でコロコロ転がしながら湯気をハッフハフするしかない………………ちっヤケドしちゃったよ
…………じゃなくて。
3種類の異なる編み地を組み合わせて、職人さんがエイジング加工を施す。
洋服にエイジング、聞き慣れていればスッと入ってくるかも知れませんが、考えてみれば時の流れをギューンと早めて(いるように見せ)る、ということですよね。
つまり、ビンテージのスウェットの世界線で考えるとNICENESSのフーディはビンテージと呼べるかも知れない。
いや、おかしくないか?
FARRELLの(製品としての)完成点は、ただならぬ工程を経た後。
ビンテージの(もともとの)完成点は「ただのスウェット」。時を経てさまざまな価値判断のもと、ビンテージと呼ばれることになる。
どんなにビンテージの要素を抽出しようが、褪色の具合や風合いが似ていようが、
気づけば「NICENESSのフーディ、FARRELLである」という今ここにたどり着いてしまうという……グゥ〜!



「玉子焼(明石焼)」「なにわのたこ焼き」「ソースのたこ焼き」

読み進めていくと、たこやきへの造詣が深まるにつれて無限にハラがへっていくという伝説のシステムを内包するバイブル:『たこやき』を読み始めると、まえがきとしてまず 現存する三種のたこやきについて という章に出会うことになる。

個人的には、現在ダントツでマイナーだと思われる、醤油味の生地で他に何もつけずに素手でポイっと放り込むソリッド「なにわのたこ焼き」が気になります。明石焼は一度だけ食べた記憶がありまして、木の板にペタンと等間隔に載って出てきて、熱々のそれを冷たいおだしにつけて食べる。おいしかった気がする(グゥ〜)。しかし!この明石焼きも当初はおだしにつける習慣がなかったらしい!それがいつの間にか、おだしにつけて味に豊かさを加えると共に少し冷まして食べやすくする、という何とも理にかなった食べ方を引っ提げて存在していたらしい。詳しくはまだ読んでません。でもやっぱりたこやきってスゴイなあ。おなか減ったなあ。
どうせこのちょうどいい気温の季節もすぐ終わるんだから、一丁前に時たま暑さをリバウンドさせてないで、思い切って冬になってもいいんですよ?



「コイツ、なんだかんだでまだ全然『たこやき』読み進めてないな?」

そんな詮索はいいですから、
NICENESSのフーディ、FARRELLと過ごす時を想像してみてはいかがでしょうか?
離れられなくなりそう。
ピカピカのスウェットのような大きさ、気の利いたバランス、ふわふわ柔らかな着心地。
現行のデザイナーズブランドがデザインする生地の迫力、NICENESSのフーディ:FARRELL。





” NICENESS ” – FARRELL [DISTRESSED SWEAT HOODIE]-
Color : NAVY, BLACK Size : M, L
¥96,800- (tax included)



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M : info@manhole-store.com
T : 03 4283 8892

優しい黒


FRANK LEDERのWASHED WOOL 1TUCK TROUSERS。

極めて個人的な感想ですが、このブランドの良いところの一つに「高い洋服である一方で着るのに気負わない」という点が挙げられます。
つまり、多少の傷や汚れやシワや毛玉は心のダメージにならない。
それどころか、そうなることが自然である顔付き。

彼はかつて黒の梳毛ウールで側章付きのタキシードのようなセットアップを作っていたこともありますが、そのセットアップでさえジャケットはしわしわよれよれ、パンツはクリースが抜けてふにゃふにゃくらいな方が格好良かったな。当時の売り場で「なんか偉そうに見える洋服」や「なんか仕事出来そうな洋服」に囲まれていたせいか、尚更輝いて見えた。
「まあ、男なんてこんくらいでもいいんだよ」みたいな感じ。もちろん、時と場合によるけど。


で、今回のWASHED WOOL 1TUCK TROUSERS。
黒いウールのワイドスラックスに見る凛とした感じ、というよりもなんかもうちょっと柔らかな顔つき。その柔らかな顔つきの理由は、名前の通り甘撚りのウールツイルに洗いをかけて起毛させた生地によるもの。で、フェルトウールや縮絨ウールのような目的あるウールと違い「なんか洗っちゃった」みたいなうっかりした柔らかさ。
「シワなくホコリなく穿く」という格好良さを求めて作られた洋服ではなく「まあ、こんくらいでもいいんだよ」という格好良さを求めて作られた洋服。

“FRANK LEDER” – WASHED WOOL 1TUCK TROUSERS –
Color:BLACK Size:XS, S, M ¥96,800-(tax included)


背筋を伸ばして着る洋服の格好良さを感じられるならば、背筋を丸めて着る洋服の格好良さがあってもいいはずだ。つまり、人間が魅力的に見える瞬間は別に胸を張っている時にだけ訪れるわけではないということを認めてくれる。優しい洋服。


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河上 尚哉

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例えば、レザーライダースを中に着ても尚余裕。
大ぶりのダッフルコートすらただのフーディ扱い。
Dormeuil社製の黒のバラシアを「めちゃくちゃ大きいボタンダウンシャツ」にした洋服:CCFA02UNI A。

かつて「オーバーサイズ」だったバランスが普通になった今、この洋服は2025年的オーバーサイズ。
ただ、「オーバーサイズが飽きたからもっと大きくしちゃお!」といった回り道を経て作られたものではなく、CLASSのデザインチームの内側に普通に存在する「こういうめちゃくちゃ大きいのも良いよね」という感覚をまっすぐに形にしたのが今のタイミング。

そう、一見難解に思えるCLASSのモノづくりは実は驚くほど素直だ。
軸にあるのは常に普通。
CLASSは普通を避けているのではない、ただ普通の隣にいる。

“CLASS” -CCFA02UNI A-
Color:BLACK Size:2 ¥145,200-(tax included)



と、いうわけで普通にどうぞ。
どうせ、いつか普通になる。

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