選択肢の一つとしてどうぞ

で、Dupuy社製ボックスカーフ、黒。
革の何をもって良しとするかは人、時、場所それぞれではありますが、顔料をほとんどのせないアニリン仕上げ、密度の詰まったきめ細やかな銀面が生む透明感のある美しい革。
だと、思えるようになりました。革靴を買い始めた十数年前の僕のボックスカーフに対する印象は「なんの面白みもない革」でした。なんかツルっとしてて弱そうだし、同じツルピカならコードバンの方が「なんか面白そうな革」な気がしてたなー。
さて、そんな「美しい革」を甲革に使っているので「あ、雨だ!いえーい!この靴履こう!」みたいな靴ではありません。
そして、靴なので室内で履こうが屋外で履こうが傷はつきます。故に大切に扱う甲斐のある革です。
ここでいう「大切に扱う」というのは大切にしまったり飾ったりするということではなく、思いがけず濡れたとしても仮に傷ついたとしても手入れをしながら適度に履くということです。
雨の日に履き続けた靴が与えてくれるのが道具としての泥だらけの逞しさだとすれば、この靴が与えてくれるのは手で磨かれた道具としての美しさ。
「他人の文化は他人の文化」と都合良く扱い続けた末に辿り着く先がどんな場所なのか。
今の僕には全く想像もつきませんが、例えば「デニムに白T、白い靴下」のような、いつの時代もとりあえず外に出かけられそうな組み合わせの際に選ぶ靴の一足がこういう靴でもいいな。


Forma: Fuxia, Blake, Anilou nero Size: 39-42
¥115,500-(tax included)
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河上 尚哉
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