現在、BORO、卵
今日は僕とゆうとの珍コンビでお届けします。
歳の差20歳以上…の、親子丼です。
僕が親鳥で、ゆうとが卵。
こんにちは、親鳥の鶴田です。
今日はNICENESSから届いたカーディガンの話。

卵がカーディガンを着たら、こんな感じ。
四角い形や広めの前立てが、どことなく着物みたいな和風を感じさせる。

ぼこぼこに立体的な表面感はオーガニックのリサイクルリネンとオーガニックコットン糸で編み立てて表現されている。糸を二本取りすることで生まれた肉感のあるニットは、まるでツギハギ、パッチワークのように見える不思議な柄。

編み物だけど、織物かのように見える。新品だけど、古そうに見える。
無頓着に着込んでいくうちに糸が切れたり抜けたりしながら、いっそう古く見えてくるだろう。

このニットは日本人が古くから大切にする「もったいない精神」から生まれたBOROの概念をヒントに作られたシリーズらしい。継ぎはぎをして直しながら長く着る、モノを大切にする、という感じだろうか。正直、BOROの精神について僕は詳しいわけじゃない。だけど、まぁまぁ長い間、洋服屋をやっていて思うことはある。
特別に「もったいない精神」を意識しようとしまいと、結果的にボロボロになるまで着てしまう服と着てしまわない服がある、ということ。どんなに慎重にモノ選びをしても、「一生ものになる」という確信を担保に買い物を続けても、心が変わってしまうことを僕は知っている。
それは、別に洋服に限ったことではなく、住宅・家具・車・本…。あらゆる消費に対して、心の変化はつきものだと思う。人間という生き物の特性なのだろう。嘘をついたり、ごまかしたりすることはできても、その本性は変えることができない。

古そうで新しいNICENESSのカーディガンを変形スウェットパンツとパイソンのシューズで楽しそうに着る、卵。いや、ゆうと。

同じカーディガンを着た親鳥。いや、鶴田。

羽織りのように、ざっくりと。
年齢なりの貫禄と、年齢なりではない新鮮さが同時に身体を包み込んでくる。

最初から「BORO」になることを期待しながら生まれてくる服なんて、どこかで嘘っぽいと思う。最初から「長年愛用することを見越した買い物」なんて、偶像だと思う。耐久性が高くても途中で飽きるし、繊細な素材でも直しながら着ることがある。それが人間だ。
「好き」という今の感情の連続が、年月を経て、それでもしぶとく残り続けた時に、それは初めて「ボロいけど、まだ愛してる」に姿を変える。その姿は、狙って作り上げることができないからこそ、尊いような気がする。

そういう意味で、NICENESSのアイテムにはいつだって「現在の好き」に誠実であろうとする態度が中心にあるし、そういう意味で、僕はNICENESSのアイテムが、好きだ。まだ見ぬ未来のために、現在を殺し続けることは誰だってできないから。
未来に期待しすぎないこと。
今を大切にすること。
自分にできることを精一杯やること。
そのために必要な行動の一環として、偉大なる過去を温めなおすこと。

” NICENESS “
– SERGE –
Color : SAND
Size : M/L
¥94,600-(tax included)
鶏が先か、卵が先か。
未来はいつだって不確かだからこそ、今、好きだと思えることに正直に生きたい。
その正直さが未来を作ることだってあるんだ。
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鶴田 啓
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