2023/01

紅白です






こんにちは。河上です。

早いもので春夏用にオーダーしたものが入ってきました。
どう考えても寒いものはしまってますが、今着ることが出来そうなものはお店に出しています。
欲しい方は欲しい時期にどうぞ。



さて、そんな中、F.LLI Giacomettiからも入荷がありました。
靴はいつ届いても複雑な気持ちにならず、すぐにお店に並べられるから良いですね。
どなたか、僕と一緒に靴屋さん始めませんか。始めませんよね。

オーダー当時、代理店の方に「今回オーダーする分ってどのくらいの時期に入ってくるんですか?」と聞いたところ、「12月中頃から1月中頃だな!」と教えてもらったので、新年っぽく紅白でオーダーしておきました。靴は色々なものを並べてきたせいか、「次は何をお店に並べようかな」と悩み始めるとよくわからなくなってしまうので、最近は勢いだけでオーダーするようにしています。

白いホーススエードのスリッポンと、以前も並べた赤いローファー。
みなさんも勢いでどうぞ。勢いで買える良い靴だと思います。








” F.LLI Giacometti “
– FG417 – [ CAVALLO CAMOSCIO BIANCO ]
¥90,200-(tax included)

– FG562 – [ VIT. PUY ROSSO ]
¥113,300-(tax included)








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河上 尚哉

〒107-0062
東京都港区南青山4-1-3 セントラル青山003号室

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まぼろし



幻の素材?

衣服や革小物に限らず、料理や家具の分野でも割と頻繁に耳に飛び込んでくるキラーワード。それほど遠くない未来、例えばコードヴァンなんかも同じような謳い文句で語られるのだろうな。

こんにちは、鶴田です。


” CLASS “
– CCCA02UNI B-
¥145,200-(tax included)



1973年、約200年ぶりに引き上げられたイングランドの沈没船・メッタカタリーナ号の船内からは大量のロシアンカーフが見つかったらしい。幻とされていた、その珍奇な革の発見。引き上げられた200年前の革は、状態の良いものだけを塩抜きして再加工、ごく限られた好事家たちの靴やベルト、鞄などに形を変えて旅立っていったのだろう。ちょっと調べるだけで、ロシアンカーフに関するエピソードはいくらでも出てくる。詳しく知りたい方は調べてみてください。

と。そんな浪漫あふれる逸話や、この革の出処や製法は一旦さておいて(実際に、僕も河上もこの素材について堀切さんに何一つ尋ねなかった)。

問題は、CLASSが希少なロシアンカーフを使って作ったのが「肩当て」だってこと。



いつもの感じの格好に、ロシアンカーフの肩当てをオン。



ラムスキンのグローブ、スエードの英国靴、ロシアンカーフの肩当て。もう、これだけで楽しい。僕がたまに行く立ち食い寿司屋で頼む「まぐろ三貫(赤身、中トロ、大トロ)」を思い出してしまう、ブラウンレザーの競演。

他の革小物と色を合わせても合わせなくても「質感が絶対的に違う」というだけで、別次元のコーディネートになる。しかも、肩当てだし。



中台は「クラブでモテそうかなと思って買った」ボアブルゾンの上にロシアンカーフ。これまた、楽しそう。絶対に訊かれるって。「え?それ、肩当て?革?やばー」とか。

肩当てなのに、スナップボタンで脱着可能な「肩」。えっと、肩当てから肩を外したら「当て」になるんでしたっけ?いや、「脱臼」になるのかな。

ともかく、「肩」を外すと「肩幅」が無くなるので、厚手の上着の上からでも「当て」を重ねて付けることができるようになる。

あ、わかった、これ「胸当て」だ。



背面もカッコいいね。



きのう河上が紹介していた別注4色のフェイクレザーと合わせて、肩当て五種。

ロシアンカーフだからといって、
重厚なツイードに
合わせなきゃならないわけじゃない。

ウルトラスエードとグレーフランネル

ヴィンテージデニムとビニールみたいに冷めたグレー

フリースベストの上に肩当て、
袖だけが見当たらない

希少天然素材のキャメルヘアーと人工素材



こうでなきゃいけない、という決まりは当たり前のように存在しない。そりゃそうだ。どんなマニュアル本にも載っていない「肩当ての上手な着こなし方」。



肩すらも取り外せる肩当て、とか。
自由な拘束感、とか。
ロシアンカーフは希少だけど肩当ての方がよっぽど少ない、とか。

ちぐはぐなバランス。ナンセンス。

趣味で聴く音楽に機能性がほとんど無いように、この肩当てにも機能性はほとんど無い。

しかし、役に立たないものにしかできないことがある。



沈没船から引き揚げられたロシアンカーフの話を聞いて、200年という月日が奏でるロマンチックな音色に想いを馳せるような動物は人間しかいない。

そして、いまこのブログを読んで「ロシアンカーフは知らないけれど、肩当て、ちょっと楽しそうかも」と思っているあなたも、もれなく「大いなる無駄」に惹かれ始めているのだろう。防寒性も防御力も社会的なステイタスも、なにひとつ上げてくれないこの不思議な衣服の魅力に。





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こんにちは。河上です。
CLASSの肩当て:CCCA02UNIがMANHOLE別注カラーで再入荷。
別注といっても、CLASSのデザインチーム任せの投げっぱなし企画。

元々A,Bの2種類だったCCCA02UNIの生地展開。
それに勝手に「C:CLASSのデザインチームアソート」という欄を足して送ったオーダーシート。
それを目にした中台から「こんなオーダー通るの?」と聞かれました。
「ね、こんなオーダー通るのかね〜」と返しましたが、この肩当てに対して真面目に打ち合わせするのもなにかが違う気がするので軽い気持ちでお願いすることにしました。

あっても良いけど無くても良い。
それくらいの気持ちの方が、この物自体を楽しめる気がしていたし、今でもそう思ってます。




結果的に完成したのが今回のCCCA02UNI C。
キャメル、ライムグリーン、バーガンディ、グレーの4色展開。
相変わらずいる人はいるし、いらない人はいらないもの。気持ちが良い。

洋服は「あれ、なんかこれいいかも」という軽い気持ちで取り入れることが出来る、人によっては難しいことも後から考えられる最高の遊び道具です。
自分の感覚、自分の持っているもの、自分の生活スタイルに入ってくる心地良いノイズを是非お楽しみください。あとは着けたり着けなかったりすればいい。
例えば、この肩当てをずっと身につけ続けても不自然です。
が、その軽い気持ちから始まった何かを、思い出したり思い出さなかったりすることが出来るのは、とても自然な楽しみ方だと思いませんか。


” CLASS “
– CCCA02UNI C-
¥42,900-(tax included)





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新年コート



七草粥は食べませんでした。

正月に限らず、季節ごとの特別感が薄れてしまっているような気もしますが。こんにちは、新年一発目のブログを書きます。鶴田です。




西ヨークシャで織られた野趣あふれるヘリンボーンツイード、重厚なブラス素材のバックル、リアルホーンボタンの控えめな光沢、肩甲骨まですっぽりと覆うボリュームのバックヨーク、たっぷりとマチを取った蓋つきのベローズポケット…。


” S.E.H KELLY “
– TWEED TRENCH COAT –
COLOR : BEIGE
¥239,800-(tax included)



S.E.H KELLYから届いたいつものトレンチコート。エポレット以外はいわゆるトレンチコートに必須のディテールすべてをばっちり搭載している。マイナーチェンジを繰り返しながらも、全体のデザインはほぼいつも通り。このブランドのブレない姿勢を感じさせる、ある意味では完成美の領域に到達しているコート。

この秋冬は北イングランドの自然を感じさせるヘリンボーンツイードが、実にS.E.H KELLYらしい表情に思えたので、数色ある中からこのベージュを買い付けた。

それにしても、トレンチコートってなんとなく正月っぽい。元を辿れば塹壕の中で着るミリタリー服なので、フォーマル要素があるわけではないはずなのに、なぜだろう。



中台はいつも通りの感じで、さらっと羽織って着るだけ。それでも、男っぽいバックシャンな背中~ウエスト周り。腰ポケット横から手を突っ込めるハンドウォーマー。大げさではないけれど確かに漂うミリタリーの重厚感。中台でLサイズ着用。



鶴田はSサイズ着用だけど、ジャケットの上からでもフロントボタンを留めて十分着られる。



ベルトでウエストを絞って、ボタンも一番上まで(チンストラップも)留めて。なんてことをやるうちに、この「前をキチンと閉める」感が正月っぽさの正体なんじゃないかと思うようになってきた。

バルカラーコートやダッフルコートのように「ボタンやトグルを一列だけ閉じればそれで終わり」というほどシンプルではない重厚さがある。まるで、女性が成人式に振袖をフルセットで着るときのような仰々しさ。新郎が披露宴でモーニングを着るときのような大げささ。

つまり、衣服が現代性を獲得していく中で同時に省いていく「手間」みたいなものを、いまだに全部備えているのが、このトレンチコートのような気がする。



ボタンを閉じて。ベルトを締めて。その上からベストを重ねて。インナーに着たパーカのフードまでかぶって。

そこまでして防寒性を高めるという工程の多さ、手間のかかり方。



ダウンジャケットのフロントジップを上げるだけで暖かくなれることが悪いだなんて全然思わないけれど、ひとつずつの工程を積み重ねていくことでしか風を(寒さを)防ぐことができないという古典的な人間の動きが、このトレンチコートをより魅力的なものに見せていることは間違いないと思う。

勿論、サッと羽織りたいときは中台みたい羽織るだけでいい。しかし、その奥に「ボタンを全部止めてきちんと着ることもできる」という迫力が感じられるから良いという場合もある。



ワンプレートで済ませることもできる時代に、重箱に入ったおせち料理を食べるような清々しさがこのコートにはある。年末にこのトレンチコートを買ってくれた20代のお客さんは、今頃コートのベルトをぎゅっと絞って冬の街を歩いていることだろう。

その行為に特別な意味なんてないかもしれない。しかし、自分で自分の襟を正すことができる洋服というものは「自分自身がこの時代にどういった態度で臨むのか」という初心表明のような気もして、だからこそ僕はこのコートを「なんだか正月っぽいな」と感じてしまうのだろう。

年明け早々に「新年のご挨拶」と律儀に店を訪ねてきてくれるお客さんたちのあたたかさを目の当たりにして、僕ら自身も襟を正して2023年に臨みたいと思っている。皆様、あけましておめでとうございます。



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こんにちは。
MANHOLEの河上です。

昨日の悠人、かっこよかったですね。
何かを考えているようで何も考えていない、何も考えていないようで何かを考えているチャーミングな人がテーマです。

彼は何をどう着せても形になってしまうのでたまによくわからなくなるのですが、僕らもジャケットの遊び方、以前よりも掴んできているような気がします。




さて、MANHOLEをオープンしてから今まで。
様々なジャケットを取り扱ってきたし、様々なジャケットを買ってきたし、気付けば自分たちでお店企画のジャケットまで作るようになりました。
その中で、テーラードアイテムをはじめとする男性重衣料の良いところは、規律や目的がある(あった)ところだと感じるようになりました。

自由と規律の距離の間。
今、自分の中のルールがどんなものであるかを振り返ることが出来るのも、男性服の楽しさの一つではないでしょうか。
シャツやネクタイ、チーフやソックス、シューズやグローブといった様々な目的を持って生まれた装飾品は、自分の中の自由と規律の距離を伸ばすために、存在するのかもしれません。




一方でSADEのJK10。

このジャケットにははじめから目的も規律もありません。
僕と鶴田さんと影山さんで、何も無いジャケットを作りました。

僕が宙に描いたヒュイッヒュイッとした襟型。
鶴田さんの「その襟型なら4つポケット、フロントスクエアでノーベントじゃない?」という思いつきの言葉。
影山さん考案の謎の2つ釦。
全部アドリブ、全員何かを考えながら、何も考えないまま完成まで辿り着きました。

だからこそ、第十のジャケット。もしくは2022年生まれ、第一のジャケット。
戦う相手は何かに映る自分自身です。
誰かが格好よく着ている内に、いつの間にか規律や目的が生まれていたら、それはそれで素敵なことだと思いませんか。



” SADE ” [MANHOLE EDITION]
– JK10 –
Size : 0/1/2
Color:Grey
¥148,500-(tax included)








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