素直に。



こんにちは。禅野です。
今日は河上さんが暇忙しそうなので僕がNAMACHEKOのレザージャケットを紹介します。
河上さんは僕にいつも「季節に寄り添う、とか生活に馴染む、とかそれっぽい言葉を使わずに素直に書けば大丈夫」と、僕が書く前にアドバイスをくれます。
今日も素直に書こ〜っと。えーと、素直に素直に。
既に暑くなった5月ごろMANHOLEにやってきたNAMACHEKOのELIJAH LEATHER JACKET。
欲しいんです。河上さんからは「せめて現実的に紹介できる時期まで我慢しようよ」と止められました。
僕が買えばこのBlogも書かなくて済みますね。
ただ、それだと読んでくださる方を複雑な気持ちにさせてしまいそう。
たまには「お前が買うんか〜い。しかもそれで無くなるんか〜い」みたいな内容があってもいいと思うんですけどね。さて、改めて素直に。


まずレザー。
このレザージャケットは現行のピカピカに整ったレザージャケットなのに最初から褪色したような加工がされているせいか、着ている内に傷がついたとしても心のダメージが少なそうなのもいい。
なんでもそうですが、馴染みきった物はいいけれど馴染む過程は意外と楽しめないものです。
例えば、MANHOLEでの身近な例で行くと、坊主にしたはいいけど伸びていく過程が我慢できずにまた坊主にしてしまうみたいな無限坊主ループに6,7年ハマっている悠人君もその「楽しめない過程」を体験している一人ではないのでしょうか。
ちなみに正確に書くと褪色させた加工ではなく、ベースは色を明るく染め、その後ダークトーンでディップダイし色を濃く染めていったカーフだそうです。時間の経過や着用を経て色が徐々にフェードしていく革。つまり、今の色がベストであり、これからの色もベストな革。
僕の「着ている内に傷がついたとしても心のダメージが少なそう」という感覚は正しく、売り場に並んでいる姿のものを「格好がいい」と思えた人ならば、その「楽しめない過程」が存在しない革なのかもしれません。
で、釦。
悪くないんだけどダサい胡桃釦、悪くないんだけどなんか不本意な高級さを出すホーン釦、その二つを一つにして「これがベストな釦」だ、と感じさせてくれる胡桃釦の形に削り出した水牛のホーン釦。
マイナスなイメージをプラスに変えてくれる人はいつだってすごい。


オーバーサイズのダブルブレスト、ボクシーフィットのカーフレザー製ブレザー:ELIJAH LEATHER JACKET。
褪色したように見える革、胡桃釦調のホーン釦、浅いVゾーンのダブルブレストというディテールの組み合わせによりアウターのようにも見えますが、ジャケットはジャケット。
裏地は中綿やキルティングといった保温的要素のないキュプラです。
風が冷たく感じてきた時期から羽織れる、そして風を止めるだけでは寒さが防げない時期は中に着込むことが出来る。大して暖かくないキルティングや予想以上に暖かい中綿に邪魔されることのないレザージャケット。



で、洋服をコーディネートすることに疲れた時。
自分のことを考えるのが面倒になった時、他のことを考えたい時。
お気に入りのレザーシューズにお気に入りのデニム、お気に入りのカットソーにこのレザージャケットを羽織っておしまい。


Color :BLACK Size: M Made in Italy
河上さんは去年の冬と今年の春、ずっとレザージャケットを着てました。
古いボロボロのルイスレザーのライトニング、自分が買うつもりで作ったrenomaのレザージャケットが無くなってしばらくした後「ま、こっちでもいいのか」と買っていたCLASSの大きいレザーブルゾン、90年代のEMPORIO ARMANIの赤茶色のライダース。
「あの時期、レザーにハマってたんですね」と聞いたら「最近の東京の冬と春は風防げればいいことに気付いた。寒かったら足しやすいし。あと、しばらく自分のことを考えるのが面倒だからとりあえず着られる洋服を着てるんだけど、とりあえず着る洋服としてのレザーは楽しい」と、言っていました。
「既に馴染みまくった古着の革の方が自分には合うかな」という言い訳をしながら主に価格的な理由から中々手を伸ばせなかったレザーという洋服、やっぱり欲しくなっています。
もしみなさんがMANHOLEに訪れた時、このNAMACHEKOのレザージャケットが並んでいなかったとしたら、それはつまり、そういうことです。
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