2026/04



NICENESSのアーキュレイテッドシャツ:ELMES。
アーキュレイテッドってどういう意味だ?と調べてみたところ「関節のある・連結された」という意味だそう。で、どこが?


インディゴ染めのコンパクト糸とリネン糸を高密度に打ち込んだシャンブレー素材で製作。
1920年代〜30年代のシャンブレーワークシャツをリファレンスとし、1999年にアメリカの老舗デニムブランドが提案した革新的な立体裁断や非対称ステッチ、ねじれたシルエットなどの実験的アプローチを大胆に取り入れて再構築。
クラフト・アート・ワークウェア・モード、アーティキュレイテッドシャツ。

-NICENESS 公式HPから引用


確かに、アーキュレイテッドしているみたい。ツイストとも言える。


さて、使われている糸や斜行しているボディ、加工などもそうですが、「色がいいな」と思って仕入れました。古着と比べるのもナンセンスですが、経年劣化で着て洗ったらすぐに破れてまたお直し、という面倒が無いのも現行の加工物の良い点ですね。最近はその補修のサイクルにちょうど直面してげんなりしているので尚更こういうものがよく見えます。どっちか、でなくどっちの良さも知っている。
つまり、クラフト・アート・ワークウェア・モード、アーティキュレイテッドシャツ。

“NICENESS” -ELMES-[Articulated Shirt]
Color:ICE BLUE Size:M,L ¥69,300-(tax included)




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いいんだよ


NAMACHEKOの第二便到着。遅い、遅いですね〜。桜はもう散りましたね。
「遅いけど、まあいいか」と思うしかないというか、海外ブランドがこっちの都合なんて考えているわけもないし仮に考えてたとしても遅いものは遅いので予め「遅いけど、まあいいか」という前提で仕入れをすることで負の感情を回避。
で、その「負の感情の回避の仕方」というのは人によって違うと思うけど、僕の場合は「洋服として欲しいものは欲しいけど、いらねえものはいらねえ」という当たり前の方法を取り入れています。
こうすることで全部「まあ、遅い可能性を考慮した上でも欲しいと思った俺が悪いか」と、自分のせいに出来る、すなわち相手のことを嫌いになる可能性を削る。納期に関しては期待しない。
早く届いたらめちゃくちゃラッキー。健康的でいい。

“NAMACHEKO” -ASTILO JERSEY ANORAK-
Color: CARBON Size:XS,S,M made in Italy


これは割とオンタイムで届いた気がする。ラッキー。
ハーフジッププルオーバーというダディな雰囲気が気になって着てみたら、何故かダディな雰囲気にならなかったという奇跡のバランスに惹かれて「中台、俺これめっちゃ好きだわ。たくさんオーダーしてもいいと思う?」と聞いたところ「河上、いつ届くかわかんないし、みんながこれ着てたらみんなこの洋服が着づらくなるから程々でいいんだよ」というわけで程々にオーダー。
これはこの洋服だけに言えることじゃないけれど「今日もこれでいいや、というかこれがいいや」みたいに毎日着て毎日乾燥機に突っ込むことでどんどん好きになれそうな顔付き。
ワンシーズンに一枚そういうのに当たると嬉しい。このハーフジッププルオーバーが僕だけじゃなくて誰かにとってそうだと嬉しい。
首元と肘当ては既にムラっぽく色移りした加工を施した別布が添えてあるので、仮に汚れても「どうでもいいか」と思えそうな親切設計、というわけではないけれど、最初からピカピカではないというのも今はとてもよく見える。

“NAMACHEKO” -MIDIA JACKET-
Color:ANTRACITE Size:XS,S made in Italy


既に完売したNANAMI JACKET同様、僕の心にグサリと刺さったMIDIA JACKET。
共に短丈のフライトジャケットがモチーフ。
MA-1やL2-Bが少し着づらくなった僕にとってそれに代わるもののように思えました。
フード付きなのも嬉しい。フードの形が良いのも嬉しい。
ヨーロッパな紺がはちゃめちゃに褪色したブルーグレー。
クロップド丈でコンパクトに見えるけど、太いアームホールかつラグラン袖。
使われているウォッシュドコットンは洗われてクタクタ、キュプラの総裏。
春だけではなく秋や冬でも活躍が期待できる現実的な日本仕様。
「中台、俺これめっちゃ好きだわ。春残っても秋にこれがお店に並んでたら安心するなあ。たくさんオーダーしてもいいと思う?」と聞いたところ「河上、いつ届くかわかんないし、みんながこれ着てたらみんなこの洋服が着づらくなるから程々でいいんだよ」というわけで程々にオーダー。

“NAMACHEKO” -TRIREME COAT-
Color:BLACK Size:XS,S made in Italy


NAMACHEKO流ロングカーコート:TRIREME COAT。
ロングポイント、コクーンシルエット、特徴的な前後のヨーク。太番手の強撚コットンを織ったようなジャリっとした黒い表地に対して、ハリのあるシャツ地のようなパリッとした白い裏地。裏につけられたテーラード要素というよりもワーク的要素を感じる機能的なポケット。
男らしさの中のエレガンス、というか強さと儚さ、硬さと柔らかさ、現実の中の美しさを感じる実にNAMACHEKOらしいバランス。
「中台、俺これめっちゃ好きだわ。残っても秋にこれがお店に並んでたら安心するなあ。たくさんオーダーしてもいいと思う?いや、たくさんオーダーする!」と伝えたところ「河上、いつ届くかわかんないし、みんながこれ着てたらみんなこの洋服が着づらくなるからさ、程々でいいんだよ」
というわけで程々にオーダー。
ちなみに、勢いに任せがちな僕らの程々が本当に程々なのかは知らない。


2025年の6月、灼熱のパリファッションウィーク。
NAMACHEKOのアポイントは帰国前日。そしてその日の予定はそれ一件のみ。
何もなかった古着屋を後にし、レンタサイクル:LIMEを走らせながら「前向きな内容だといいね」という気持ちで彼らのアトリエに向かった僕らの気持ちを到着前よりずっとずっと熱くさせてくれたNAMACHEKOのコレクションは今回で完納。
日本はこれから確実に暑くなるけれど、まあそんなことは毎年そうだし、別にいいんだよ。

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SCのCK


コットンニットって、いいですよね。
MANHOLEといえば、コットンニットがよく並んでいる印象でした。
河上さんは以前「手に取る前まではいつ着たらいいかわかんねえ洋服なんだけど、いざ気に入ったものを見つけて着てみると、いつ着てもいい洋服なんだなってことに気付いた。それから好きになった。ウールのニットは調子に乗って「えいっ!」って洗濯機に突っ込むと急に縮んだり急に痩せたりするけど、コットンだとそういうのも少ないし。このお店はテーラードジャケット多いし。ジャケットのインナーはカットソーよりもニットの方が落ち着くことの方が多いんだよなあ。多いってだけで別に絶対にニットがいいってわけではないけど」と言っていました。
要するに、好きだから並べていて、なんでもいいわけじゃなくて、選ばれているということです。


Stefan Cookeのコットンニット。

WHITE(白/灰/紫)
GREY(濃灰/灰/赤)
NAVY(紺/桃/白)

以上の3カラーウェイズ。
そして当然、100% COTTON。コットンニット、と一口に言いましてもよく古着で見かけるようなベーシックで比較的ガシッとしたコットンニットとは全然違うハイゲージのコットンニット。
自然とドレープが流れる、薄手のコットンニット。
ドレープが流れる、なんてふつうコットンニットを見てもあまり思いつかない描写だったはずですが、自然と出てきました。これはそんなコットンニット。

WHITE

NAVY

GREY


先ほど、「これはそんなコットンニット。」なんてちょいキザなパンチラインを宣ってしまいましたが、ぼくの認識ではコットンニットは気取らない。ざっくり、ロンTとスウェットの間くらいの感じ。だから良いんですよねちょうどよくて。このコットンニットも当てはめるとすればもれなくそこ。しかし、これは改めましてSTEFAN COOKEのニット。カットソーではありません。


どこか、このカラーパターンからはスポーティな雰囲気が漂います。スポーツウェアではありません。時折見とれるドレープからは、その薄手の生地の表情も相まって気品さえ感じます。でもこれはあくまでコットンニット。そういうバランス感覚が全体に行き渡り。これはそんなコットンニット。
商品名は「LINEBACKER JUMPER」でした。うん、その通りだ。


要するに!こんなコットンニットはそうそうなさそう。特別に感じます。
中台さんはステファンクックのことを「古着でこんなのあったら最高だよなって思わせてくれるブランド」として形容していました。あるかもしれないけどやっぱりそうそうなさそうです。ちなみに、気付くと嬉しい英国製。だからなんだってわけでもないけれど、気付くと嬉しい英国製なんです。
ひとつひとつが元々特別なオンリーワンですからなんて言われたらそりゃ全部そうなのかも知れませんが、そんな気を遣う必要を感じさせません。
これは良い。固有な直感そのまま、「コットンニットっていいですよね〜」くらいの柔らかさで着ちゃいたくなってください。

“Stefan Cooke” – LINEBACKER JUMPER – MADE IN THE U.K
Color: WHITE, NAVY, GREY Size: S, M
¥85,800-(tax included)




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定番と消耗

“CLASS” -CCGS16UNI B-
Color:SUN BLEACH BLACK Size:1,2 ¥39,600-(tax included)


CLASSには所謂「定番的な品番」は存在しません。
が、この形のカットソーだけは唯一、ほぼ毎シーズンコレクションにラインナップされています。
それって定番的品番じゃないの?というのはもっともな言葉ですが、このカットソーはCLASSにとって定番ではなく消耗品的な立ち位置だそうです。
「うん。で、それってどう違うの?」という疑問が湧いてくるのも自然ですが、前提というのはものすごく大切なことなんだよなあ。何でもかんでも後付け出来るけど、前提だけは後付けが出来ない。


今回の「PEEL OFF YARN MERCERIZED COTTON HIGH GAUGE JERSEY」は本来ツルピカサラサラになるはずのマーセライズドコットンの糸をあーやこーやしてあーやこーやしたクタクタカットソー。個人的にこれから受ける印象はヴィンテージのそれではなく90年代のデザイナーズブランドのそれです。カットソーというシンプルな構造の洋服ながら、CLASSが見てきたもの、好きなもの、興味があるもの、形にしたいもの、それらのバランスを確かに感じられる洋服です。

さて、ほぼ毎シーズンコレクションにラインナップされる、ということはすなわちMANHOLEにもずっと並び続けているということになります。
カシミヤのもの、キャメルのもの、コットンのもの、ジャカードのもの、変なコットンのもの、変なワッフルのもの、ストッキングみたいなもの、ステンレスのもの、コットンのものかと思いきや裏毛がヘンプでステンレスのもの同様なんかのタイミングで物理的な刺激を感じるものなど。
適当に記憶を辿っただけで色々な生地のものを並べてきたんだなあ、という一方で当然完全に忘れているものも中にはあり、お客さんとの「そのCLASSのカットソー、なんでしたっけ?」で「あー、そんなのありましたねー」というやり取りは結構嬉しいし楽しい。
ただのファントークなんですが、本来消耗品として残らないはずのものが、残っているという。

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そんなDechamps


フランスはParis、Passage de chantier。Dechampsのアトリエはそこにあります。
デザイナーのお2人には数ヶ月前、MANHOLEに遊びにきてくれたときに初めてお会いしました。
ぼくは数年前に一度パリへ旅行しましたが、持ち前の情弱さでその存在を知らず、訪れることができませんでしたと書こうとしたら虫の知らせ、調べてみるとその頃まだDechampsはなかったようです。
しかし、そのルーツは約150年前に遡ります。詳しくは過去BLOGを。
その日、そんなに多く言葉を交わしたわけではないけれどなんだか素敵な時間が流れたような気がします。途中「あ、そういえばぼく仏文科卒だった」と思い出し、思い出すくらいですから素人に毛も生えてないくらいの仏語力なのですがせっかくだからと拙い言葉を伝えてみると、「きみはいい感じに話すね!ね、じゃない?」と笑顔で褒めてくれました。そのままなにやら話を続けてくれましたが・・・あとはお察しくださいませ。ニコニコ。メルシーボークー。のちに河上さんから「彼らはドイツ人だった気がするなあ」と、聞かされました。ニコニコ。ダンケ シェーン。



というわけで、Cropped Crewneck。
河上さんが気持ちよく着られる時期まで袋に入れて隠していました。で、今正に気持ちよく着られる時期。
このシンプルな型名の通り、丈の短い丸首のスウェット。左胸にはネームのチェーンステッチ。どうやら当初この刺繍は無しにするという話もあったようですが、いや、やっぱりと、ご覧の通りあります。あってよかったと思います。絶妙なオリーブにゴールドの糸の鎖文字が映えます。
素材は100% COTTON。


タグの”Composition : 100% COTTON”を読み上げ、「すごく気持ちいい生地です、これは良いやつです」という他にぼくの語彙ではこの気持ちよさをうまく表現できないのが歯がゆいですが、とろりと素晴らしい肌触り。裏地はパイル、だけど度詰されたヘビーなパイルではなくいわゆるミニ裏毛のようなロンT感覚で着られるスウェットとも言えるでしょう。


以前河上さんがデザイナーの2人にパリでよく行くとこある?と、尋ねたところ「よくセーヌ川付近を散歩する」と答えてくれたそう。あえて言うなら、なんの変哲もなさそう。ぼくも10区かどこかの繁華街で飲んだ帰り道、気づいたらセーヌ川沿いをトボトボ散歩していたくらいですからね。しかし当時ふと思ったんです、「ん?」と。
なにが「ん?」かというと、同じなのです。日本にいる時と。てことは自分は川沿いなぜか好きなのだなあと気付かされると共に、川にはなにかがあるんだなあとぼんやり思いました。彼らもいつかMYジャパニーズ川沿いを気に入ってくれたら嬉しいです。河上さんのお気に入りは隅田川だそうです。
ってぼくらの身の上話なんてしている場合ではありませんよね。

このCropped Crewneckは、とてもいいです。
なぜかって、あえて言うなら、なんの変哲もなさそうなところでしょうか。


ふつうにスラックスを穿いているだけだっていいし、


いわゆるふつうのスウェットからは出ない領域のシャツに出てもらってもかわいいです。

Cropped Crewneck オン フーディ。


たぶんふつうのスウェットを着るんだったら、考えなさそうな組み合わせをふつうな感じにするのも気分がいいですよね。袖の裾にも身頃の裾にもリブはついておらず、上胴からストンと落ちる感じはレイヤードしがいがありますし、最近お気に入りのベルトがなんの気なしにチラリと覗く様はレイヤードしなくてもいい感じ。


さっき、「なんの変哲もなさそうなところがいい」と言いました。
それじゃあ、所謂ふつうが好きってこと?
丈が短いけど、それは変哲ではないの?

まあふつうも好きだしじゃないのも好きだと思います。
短いのは変哲、だしこのスウェットの特徴だと思います。
それでもなお、なんの変哲も「なさそう」なところが魅力的に映ります。
「なさそう」というのは、「なにかある!」ということです。

うまく言葉にできなくて申し訳ないですが、はじめからそんな気なんて無かったのかも知れません。
彼らのアトリエで作られたこの洋服を、なんの気なさそうに、着てみては?
いつもの散歩、のつもりで歩き始めたらどこかに辿りつく日もあると思います。そんな日っていい日ですよね。

Dechamps” -Cropped Crewneck-
Color : OLIVE Size : S, M ¥93,500- (tax included)



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