2026/04

SCのCK


コットンニットって、いいですよね。
MANHOLEといえば、コットンニットがよく並んでいる印象でした。
河上さんは以前「手に取る前まではいつ着たらいいかわかんねえ洋服なんだけど、いざ気に入ったものを見つけて着てみると、いつ着てもいい洋服なんだなってことに気付いた。それから好きになった。ウールのニットは調子に乗って「えいっ!」って洗濯機に突っ込むと急に縮んだり急に痩せたりするけど、コットンだとそういうのも少ないし。このお店はテーラードジャケット多いし。ジャケットのインナーはカットソーよりもニットの方が落ち着くことの方が多いんだよなあ。多いってだけで別に絶対にニットがいいってわけではないけど」と言っていました。
要するに、好きだから並べていて、なんでもいいわけじゃなくて、選ばれているということです。


Stefan Cookeのコットンニット。

WHITE(白/灰/紫)
GREY(濃灰/灰/赤)
NAVY(紺/桃/白)

以上の3カラーウェイズ。
そして当然、100% COTTON。コットンニット、と一口に言いましてもよく古着で見かけるようなベーシックで比較的ガシッとしたコットンニットとは全然違うハイゲージのコットンニット。
自然とドレープが流れる、薄手のコットンニット。
ドレープが流れる、なんてふつうコットンニットを見てもあまり思いつかない描写だったはずですが、自然と出てきました。これはそんなコットンニット。

WHITE

NAVY

GREY


先ほど、「これはそんなコットンニット。」なんてちょいキザなパンチラインを宣ってしまいましたが、ぼくの認識ではコットンニットは気取らない。ざっくり、ロンTとスウェットの間くらいの感じ。だから良いんですよねちょうどよくて。このコットンニットも当てはめるとすればもれなくそこ。しかし、これは改めましてSTEFAN COOKEのニット。カットソーではありません。


どこか、このカラーパターンからはスポーティな雰囲気が漂います。スポーツウェアではありません。時折見とれるドレープからは、その薄手の生地の表情も相まって気品さえ感じます。でもこれはあくまでコットンニット。そういうバランス感覚が全体に行き渡り。これはそんなコットンニット。
商品名は「LINEBACKER JUMPER」でした。うん、その通りだ。


要するに!こんなコットンニットはそうそうなさそう。特別に感じます。
中台さんはステファンクックのことを「古着でこんなのあったら最高だよなって思わせてくれるブランド」として形容していました。あるかもしれないけどやっぱりそうそうなさそうです。ちなみに、気付くと嬉しい英国製。だからなんだってわけでもないけれど、気付くと嬉しい英国製なんです。
ひとつひとつが元々特別なオンリーワンですからなんて言われたらそりゃ全部そうなのかも知れませんが、そんな気を遣う必要を感じさせません。
これは良い。固有な直感そのまま、「コットンニットっていいですよね〜」くらいの柔らかさで着ちゃいたくなってください。

“Stefan Cooke” – LINEBACKER JUMPER – MADE IN THE U.K
Color: WHITE, NAVY, GREY Size: S, M
¥85,800-(tax included)




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定番と消耗

“CLASS” -CCGS16UNI B-
Color:SUN BLEACH BLACK Size:1,2 ¥39,600-(tax included)


CLASSには所謂「定番的な品番」は存在しません。
が、この形のカットソーだけは唯一、ほぼ毎シーズンコレクションにラインナップされています。
それって定番的品番じゃないの?というのはもっともな言葉ですが、このカットソーはCLASSにとって定番ではなく消耗品的な立ち位置だそうです。
「うん。で、それってどう違うの?」という疑問が湧いてくるのも自然ですが、前提というのはものすごく大切なことなんだよなあ。何でもかんでも後付け出来るけど、前提だけは後付けが出来ない。


今回の「PEEL OFF YARN MERCERIZED COTTON HIGH GAUGE JERSEY」は本来ツルピカサラサラになるはずのマーセライズドコットンの糸をあーやこーやしてあーやこーやしたクタクタカットソー。個人的にこれから受ける印象はヴィンテージのそれではなく90年代のデザイナーズブランドのそれです。カットソーというシンプルな構造の洋服ながら、CLASSが見てきたもの、好きなもの、興味があるもの、形にしたいもの、それらのバランスを確かに感じられる洋服です。

さて、ほぼ毎シーズンコレクションにラインナップされる、ということはすなわちMANHOLEにもずっと並び続けているということになります。
カシミヤのもの、キャメルのもの、コットンのもの、ジャカードのもの、変なコットンのもの、変なワッフルのもの、ストッキングみたいなもの、ステンレスのもの、コットンのものかと思いきや裏毛がヘンプでステンレスのもの同様なんかのタイミングで物理的な刺激を感じるものなど。
適当に記憶を辿っただけで色々な生地のものを並べてきたんだなあ、という一方で当然完全に忘れているものも中にはあり、お客さんとの「そのCLASSのカットソー、なんでしたっけ?」で「あー、そんなのありましたねー」というやり取りは結構嬉しいし楽しい。
ただのファントークなんですが、本来消耗品として残らないはずのものが、残っているという。

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そんなDechamps


フランスはParis、Passage de chantier。Dechampsのアトリエはそこにあります。
デザイナーのお2人には数ヶ月前、MANHOLEに遊びにきてくれたときに初めてお会いしました。
ぼくは数年前に一度パリへ旅行しましたが、持ち前の情弱さでその存在を知らず、訪れることができませんでしたと書こうとしたら虫の知らせ、調べてみるとその頃まだDechampsはなかったようです。
しかし、そのルーツは約150年前に遡ります。詳しくは過去BLOGを。
その日、そんなに多く言葉を交わしたわけではないけれどなんだか素敵な時間が流れたような気がします。途中「あ、そういえばぼく仏文科卒だった」と思い出し、思い出すくらいですから素人に毛も生えてないくらいの仏語力なのですがせっかくだからと拙い言葉を伝えてみると、「きみはいい感じに話すね!ね、じゃない?」と笑顔で褒めてくれました。そのままなにやら話を続けてくれましたが・・・あとはお察しくださいませ。ニコニコ。メルシーボークー。のちに河上さんから「彼らはドイツ人だった気がするなあ」と、聞かされました。ニコニコ。ダンケ シェーン。



というわけで、Cropped Crewneck。
河上さんが気持ちよく着られる時期まで袋に入れて隠していました。で、今正に気持ちよく着られる時期。
このシンプルな型名の通り、丈の短い丸首のスウェット。左胸にはネームのチェーンステッチ。どうやら当初この刺繍は無しにするという話もあったようですが、いや、やっぱりと、ご覧の通りあります。あってよかったと思います。絶妙なオリーブにゴールドの糸の鎖文字が映えます。
素材は100% COTTON。


タグの”Composition : 100% COTTON”を読み上げ、「すごく気持ちいい生地です、これは良いやつです」という他にぼくの語彙ではこの気持ちよさをうまく表現できないのが歯がゆいですが、とろりと素晴らしい肌触り。裏地はパイル、だけど度詰されたヘビーなパイルではなくいわゆるミニ裏毛のようなロンT感覚で着られるスウェットとも言えるでしょう。


以前河上さんがデザイナーの2人にパリでよく行くとこある?と、尋ねたところ「よくセーヌ川付近を散歩する」と答えてくれたそう。あえて言うなら、なんの変哲もなさそう。ぼくも10区かどこかの繁華街で飲んだ帰り道、気づいたらセーヌ川沿いをトボトボ散歩していたくらいですからね。しかし当時ふと思ったんです、「ん?」と。
なにが「ん?」かというと、同じなのです。日本にいる時と。てことは自分は川沿いなぜか好きなのだなあと気付かされると共に、川にはなにかがあるんだなあとぼんやり思いました。彼らもいつかMYジャパニーズ川沿いを気に入ってくれたら嬉しいです。河上さんのお気に入りは隅田川だそうです。
ってぼくらの身の上話なんてしている場合ではありませんよね。

このCropped Crewneckは、とてもいいです。
なぜかって、あえて言うなら、なんの変哲もなさそうなところでしょうか。


ふつうにスラックスを穿いているだけだっていいし、


いわゆるふつうのスウェットからは出ない領域のシャツに出てもらってもかわいいです。

Cropped Crewneck オン フーディ。


たぶんふつうのスウェットを着るんだったら、考えなさそうな組み合わせをふつうな感じにするのも気分がいいですよね。袖の裾にも身頃の裾にもリブはついておらず、上胴からストンと落ちる感じはレイヤードしがいがありますし、最近お気に入りのベルトがなんの気なしにチラリと覗く様はレイヤードしなくてもいい感じ。


さっき、「なんの変哲もなさそうなところがいい」と言いました。
それじゃあ、所謂ふつうが好きってこと?
丈が短いけど、それは変哲ではないの?

まあふつうも好きだしじゃないのも好きだと思います。
短いのは変哲、だしこのスウェットの特徴だと思います。
それでもなお、なんの変哲も「なさそう」なところが魅力的に映ります。
「なさそう」というのは、「なにかある!」ということです。

うまく言葉にできなくて申し訳ないですが、はじめからそんな気なんて無かったのかも知れません。
彼らのアトリエで作られたこの洋服を、なんの気なさそうに、着てみては?
いつもの散歩、のつもりで歩き始めたらどこかに辿りつく日もあると思います。そんな日っていい日ですよね。

Dechamps” -Cropped Crewneck-
Color : OLIVE Size : S, M ¥93,500- (tax included)



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いいなあ



CLASS、CCGS05UNI B。作りたくて作ったんだろうな、というテーラードジャケット。
説明できることはあるけれど、このジャケットに関するそれは説明ではなく蛇足になる気がするから割愛。

僕から感想を添えるとしたら「着たことがないから着てみたい、憧れがあるから着てみたい」とかそういう種類のジャケットではなく「ただただ格好が良くて着てみたい」と思える最高のジャケットだと思う。普段誰かからの感想なんて期待していないけれど、このジャケットを羽織っている日は会う人からの「なんか、、、素敵なジャケットですね」みたいな言葉を期待してしまう気がするし、実際そう言ってもらえると思う。格好が良いジャケットはたくさんあるけれど、同時に着ていて気恥ずかしくなるものもある中で、このジャケットは華やかなのに「着ていて気恥ずかしくなる派手さ」を感じないのは一体何故だろうか。

“CLASS” -CCGS05UNI B
Color: WHITE/ BLACK Size:2 ¥311,300-(tax included)



最高に格好が良いジャケットだと思って仕入れた、最高に格好が良いジャケットが届いたと思った、そして今も最高に格好が良いジャケットだと思いながらMANHOLEに並べることが出来ている。
売れる売れないじゃなく、売れなくてもいいし「うわー!最高に格好が良いジャケットですね!」みたいに言ってくれるお客さんに渡す日も楽しみにしている。
僕も誰かにそう感じさせるような、こういう洋服を作ってみたい。


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色一つで


こんにちは。河上です。
「雨だな、象だな」というように、優秀な道具として履いています。F.LLI Giacomettiの象のトレッキングブーツ:FG105。
手にした当時は「うわー!象だー!」みたいな感じで道具としても優秀な装飾品でしたが、象の顔付きになれた頃に僕の中で優秀な道具になりました。つまり、雨の日に象を履くことが普通になりました。
「天然シボ」なんて言葉で片付けるわけにはいかなそうな象特有の腑、染めるのすら難しいほど詰まった表皮、の割に内部はスポンジのような構造らしく、ノルべジェーゼ製法かつビブラムを履かせても尚軽く感じる。で、染めるのすら難しいということは手入れも楽、ブラッシングのみ、あとはビブラムを履き替え続けるだけでOK。
悪天候時に「今日はこれじゃないな」という理由以外で履かない理由があまりないんですよね。

といっても、濡れた後に適切な処置さえすれば(履きたいか履きたくないかは別として)雨の日に履けない靴なんてそんなないし雨に濡れてムラになる種類の革の顔付きも「ま、生きてたらそんなもんだよな」と許せるタイプなので、雨の日だろうがなんだろうが(外に出る時間が短時間で済む東京であれば)別にどんな革でもいいんですが「雨だな、象だな」みたいに脳みそを使わずに反射神経で履ける靴が手元にあるというのは僕にとって良いことです。

で「ま、生きていたらそんなもんだよな」みたいに許せるが故、そして「カーフやパイソンのような線の細い印象の靴が履きたいな」という気分が故に僕の初代象:FG257、コインローファーの登場頻度は最近少なめ。
ただ、久しぶりに引っ張り出すとかっこいいなあ。
そういえば、中台の誕生日にあげた赤黒い象のフリーザーマンブーツも彼が冬にたまに履いているのを見るととても良く見える。象には男心をくすぐる何かがある。


とつぜんこんにちは、吉田象です。
確かあれは高校生活が終わりにさしかかった頃、かつMANHOLEに通いはじめて半年が経とうとしていた頃でしょうか。象の靴を買いました。

コゲ茶ャッカブーツ。歴戦のシューレースがぞうさんのしっぽみたいですね!

当時ぼくはハンバーガー屋でバイトしてたんですが、いやはやまさか。ジュージュー牛肉をこんがりバンに挟み続けていたあの時間が象の靴に変身するとは思ってもみませんでしたね。さすがに購入当時の記憶はぞうぞう薄れてきていますが、「それ、象の靴」という河上さんの一言に「え?」と驚いたのはパオンと覚えています。しかも、「雨もいける。雪だっていける。」とのこと。雨の日にかっこいい靴がなんの心配もなく履ける、きっと当時のぼくにはそれだけで十分だったんでしょうね。ちなみに今でも十分ですがね。
・・・それから時は経ち、吉田青年は友だちに誘われて見知らぬ山奥の廃墟(ほぼ屋外)で開催されるという謎のイベントに行くことになります。当日夜、大雨ゾーゾー。雨天中止になるような類のイベントでは無かったのでぼくらもGO。雨なのでね、当日の服装はというと、ADIDASのジャージ短パンにレインコートみたいなやつ。足元はといいますと、象。そりゃもちろん、雨なのでね。全幅の信頼をおいていますからね。到着。雨。大泥。ん?ドロッドロ。ぬかるみとかいうレヴェルではない。THOUGH、むろん気にしませんよ。なぜならぼくの足元はゾウだから。
♪♪♪・・・遊び疲れて、幸い雨も止み、夜が明けてきて「そろそろ帰るか〜、どっか温泉でも寄ってさ」「いいねえ!」そう答えたぼくはふと足元をみてびっくり!泥だらけ!象のブーツが泥だらけ!おそらく、みなさんの想像を大幅に絶するというかもはやゾッする泥具合。ぬかるみに立っていると、どこからが靴で、足で、どこまでが泥なのか判別がつかないくらい。泣きそうでしたよ、パオン。確かに河上さんも泥についてはなにも言ってなかったな……当時のぼくは「騙された!!」とまで思ったかも知れません。(中略) 自宅に帰宅し疲れ果てているので爆睡、そして目を覚ますと玄関には泥の靴。なんだっけこれ。ああ……そうか……でも……もしかしたら……と一念発起。ブシャーと水をぶっかけまくって歯ブラシでゴシゴシしたらびっくりするくらいすぐ蘇りました。うん、なんなら一昨日のキミより綺麗だよ。そういえば、象って、そうですもんね。

いや、なに勝手に思い出話に花咲かせて大してうまくもないダジャレで締めたつもりになってんだ!


今回の象、それはスクエアトゥのこれまたいいベージュ。色名はミルクシェイク。キュートかつエレガントな色と当然ワイルドな肌理が、相まってもはやエレファント!そりゃあそうですね。
冗談はこれくらいにして、一目でこの象も好き。なんていうか、洋服と合わせるの楽しそうですね。

つま先に汚れがついている個体
クラックのような腑が細かい個体
クラックのような腑が全くない個体


と、ダジャレを書きまくった悠人はそそくさと学校に向かったので再び僕にバトンタッチです。
「河上、今回は象の新色があるぞ!」ということで象の新色、ミルクシェイク。
ご覧の通り、先日紹介したうなぎ同様薄く染められたことによって個体によるムラや汚れが存在する色ですが、最初からピカピカしていないので最初の一歩が踏み出しやすいと前向きに捉えていきましょう。生きていたからな、当たり前なんですよ。


僕や悠人の中で良くも悪くも「雨の日靴」となった象を、洋服と合わせたい存在に引き戻してくれる色。
加えてこのトゥの形はかつてのスキーブーツが出自だけれど、現代では洋服と合わせる為にある。
つまり、この靴は僕たちにとって「丈夫で悪天候に強く手入れも楽」という実用的な特徴以外に履く理由を新しく与えてくれる靴だ。
色一つで、単純だけど。色一つで、既に通り過ぎた物をもう一度楽しむことが出来る。

“F.LLI Giacometti” -FG568- [CHUKKA BOOT]
Forma:MARMOLADA Q, NORVEGESE with VIBRAM
Color: ELEFANTE MILK SHAKE ¥220,000-(tax included)


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