ULTERIOR for MANHOLE #2
ULTERIOR for MANHOLE – STANDARD TUBULAR SERIES –
こんにちは。
MANHOLEの河上です。
本日はULTERIORデザイナーの牧さんと2人で進めてきた別注アイテムの紹介を行います。

< ULTERIOR>
日本古来の美意識のひとつに表現素材を極限まで絞り、素材が持つ本質的な魅力で「余白」や「不均衡(不完全)」の美しさを表現する手法があります。
それは西洋の左右対称を成す豪華絢爛な美しさとは全く異なり、静かなる強い美しさが漂っています。
それこそが隠れた本質的な感覚であり、日本人の根底にあるアイデンティティのひとつではないかと考えています。
– BRAND CONCEPT –
使い捨てるよりも永く使えるモノの方がよりモダンだと考えます。
奇を衒ったモノではないけれど見るだけでなく、使うことで高揚感が得られるモノ。
日常の中で必要最小限な機能や目的を含んだ心地の良いモノ。
日々の積み重ねから生まれる新しい発想を大切にしながら、着ることではじめて個性化するような余白のあるアイテムを提案していきます。

ULTERIOR for MANHOLE
” HONEYCOMB WAFFLE CASHMERE SWEATER ”
Color : OFF WHITE / BLACK
Size : F
Price ¥63,000+tax-
冬はインナーとして。
春と秋は一枚でも重宝するサーマルカットソー。
通常の天竺カットソーと違い、生地に表情がある為ニットのようにも使える優れもの。
ただ、生地感が薄すぎるものはすぐに生地がやれて貧相に感じてしまったり、生地感が厚すぎるものはゴワゴワして着づらかったり。
単純にサイズが大きければ良いというわけでも無いけど、小さすぎるとタイトフィッティングすぎて使い物にならない。
良いサーマルを探す事は本当に難しい。
だから、常に探してしまうし、良くても悪くても今までに見たことが無いものを見つけるとついつい買ってしまう。
僕がお願いするULTERIORの別注は、永く続くサーマル探しに終止符を打つものを目指しました。
HONEYCOMB WAFFLE CASHMERE SWEATERはその第一弾。

US ARMYのアンダーウェアとして採用されていたハニカムワッフルのサーマルカットソー。
それをあえてセーター仕立てにして14Gで編み立てたものが、ULTERIORのハニカムワッフルセーターです。

袖と裾のリブの上部には、FRENCH NAVY のセーターに採用されている矢振り柄のディテールを施し、同じミリタリーアイテム同士をバランスよくミックス。
また、仕上げに洗いの行程を繰り返し縮絨する事で、カシミヤならではである柔らかさと上質な質感を最大限引き出しています。
カシミヤ100% の糸を贅沢に使用することで、アンダーウェア、且つミリタリーアイテムという、 無骨で粗野な印象のアイテムを、上品かつノーブルな雰囲気を纏ったアイテムに昇華させました。

カシミヤ特有の滑らかな肌触り。
繊維質が細く、スケールもまばらで突起が小さい上、天然カシミヤに含まれた油脂分がこの滑らかな質感を生み出します。
サーマルは編み地に空気を含む為、保温性が高い。
更にカシミヤの細い繊維質が熱伝導率の低い空気をたくさん抱き込みます。
吸湿保温性の高いカシミヤの糸と、サーマルの編み地というのは非常に相性が良いのです。





比較的安価で、日常的に着ることが出来て気軽に洗えて汚れても気にならないサーマルカットソー。
市場に存在する種類も豊富。
現行で製造されている老舗のアンダーウェアブランドからも数多く「使えるサーマル」というものがリリースされています。

一方、このULTERIORのHONEYCOMB WAFFLE CASHMERE SWEATERは素材がカシミヤ100%。
近年の原毛の価格高騰などの事情もあり、価格も決して安いとは言えません。
ただ、サーマルのように日常的に着やすく肌に近い洋服だからこそ、カシミヤのような上質な素材をより身近に楽しめるはず。
「カシミヤだから良い。」と言った漠然とした人から聞いたような感想ではなく、日常的に着ることでしかわからない本質的な良さを感じて欲しいと思い、今回の別注をULTERIORデザイナー:牧さんにお願いしました。

僕は心の底から「自分が欲しい。」と思えるものしか作りたくないし、お客様に提案したくない。
ULTERIORのHONEYCOMB WAFFLE CASHMERE SWEATERはその中の一つ。
大切に、丁寧に、そして適当に着ることの出来る最高の洋服です。
※ULTERIOR for MANHOLE ” HONEYCOMB WAFFLE CASHMERE SWEATER ” の発売は、8月17日(土)を予定しております。
河上 尚哉