cantate for MANHOLE #1
ULTERIOR for MANHOLE – STANDARD TUBULAR SERIES –
ULTERIOR for MANHOLE – HONEYCOMB WAFFLE CASHMERE SWEATER –
< cantate >
“cantate”は松島紳によって2015年に誕生したハイファッションブランド。
cantata(カンタータ)とはオーケストラ伴奏付きの声楽曲を意味します。
歌が楽器に、楽器が歌に共鳴する様に関わる全ての方の日常に寄り添う 「ハレとケのワードローブ」がコンセプト。
その日常がどれだけ時間を経ても、cantate を手に取って頂ける様に。
cantate が考えるいい洋服とは、 日本が誇る「手仕事」を駆使し、“至高”の素材を使った洋服です。
人の手から機械産業へと取って代わり、 職人と呼ばれる人たちがいなくなることが懸念されています。
cantate はその希有な技術を継承したブランドとして 世の中にアーカイヴしていきます。
例えばジャケットは内側のポケットに南京玉縁・揉玉・松葉閂を採用。
アイロンで布を立体的に仕立て上げるくせとりを施し、 シャツは綿糸でエレガントに見えるよう 35 針/3 cmの細かいステッチ。
生地はシャトル織機、超低速レピア織機で空気を含んで織っているため、ふっくら目が詰り丈夫に仕上がります。
どれも大量生産は出来ない洋服ですが、見て触り着た時に説得力が生まれる物創り。
「cantateの洋服が持つ魅力を、日常的に使用することで更に感じて欲しい。」
自分で実際に着て、お客様に販売して、自分もお客様が納得してきた素材を選んで別注をお願いすることにしました。
cantateデザイナー:松島さんとはブランド設立当初からの付き合い。
別注アイテムも数型一緒に作ってきました。
MANHOLEで新たに何かを作るなら、彼がインラインで作らなそうなアイテムを作ることでお互い新しいアイデアを持ち寄る事が出来るのでは無いか、という気持ちで始めた企画です。
洋服とは人と人とが繋がって出来るもの。
アイデアを生み出すのも、デザインするのも、作るのも、売るのも、着るのも全てが人の手によるもの。
僕達が目指すのは機械的な工業製品では無い。
背景に必ず「ある特定の人」を多く感じさせるモノづくりがしたい。
cantate for MANHOLE
” ROYAL FLANNEL WOOL LINER JACKET “
Color : Navy
Size : 44-46 / 48-50
Price : ¥148,000+tax-
今回の別注を企画するに至った経緯は、「ダウンジャケット以外の選択肢で、とにかく暖かい洋服をお客様に提供したい。」
という単純な理由から。
2019年1月20日に前職を辞め、独立の為に真冬の東京を駆けずり回った僕は一つの結論に辿り着きました。
「東京の冬は意外と寒い。」
一日の大半を暖かい店内で過ごし、寒さを感じるのは行きと帰り道だけ、という生活を7年間ほど繰り返していた僕はそんな事にすら気付かずに今まで洋服を販売していました。
かといって、それを着てしまえば完結してしまうような洋服を勧めるのも味気ない。
お客様自身が色々な種類の着こなしを想像出来るような洋服を作りたい。
そこで思い浮かんだのが、MANHOLEバイヤー:中台が昔良く着ていたミリタリーのライナー。
既に価値が認められたいわゆる「ヴィンテージ」のような物でも無いけど、バランスの良い古着。
その「なんでも無いもの」に新しい価値を付け足したい。
<ROYAL FLANNEL>
表地に採用したウールは、オーストラリアのタスマニア島で採られたポロワースという原毛を使い、梳毛に織り上げたオリジナル素材です。
生地に「ロイヤルフランネル」を施し、カシミヤのような滑らかな肌触りが特徴。
着るほどに身体にフィットします。
過去、この素材を用いたカバーオールをお客様にお渡ししてきましたが、一人一人に会うたびにそのカバーオールを着ていたのがとても印象的でした。
< SILK BLANKET >
裏地に採用したのはトップグレードのシルク毛布。
軽くて柔らかくて暖かく、もともと寝具として開発された生地なので、肌触りも極上です。
過去にこの仕様のMA-1と、AWARD JACKETをお渡ししたそれぞれのお客様からの口コミ:「暖かすぎて室内ではすぐに脱がないと汗だくになる。でも気持ちいいからずっと着ていたい。」という感覚を、更に多くの方に感じて欲しい。
ウール100%のスーパー140のトップ糸で編み立てられた袖口のリブ。
柔らかく、しっかりと手首を包み込みます。
「腕周りが着膨れても、暖かすぎてもストレスになる。 というか、シルクブランケットもそうだけどROYAL FLANNELも肌馴染みの良い素材だから、その良さも感じて欲しい。」という理由から、シルクブランケットは身頃のみに採用。
袖はそのままROYAL FLANNELの一枚仕立てにしています。
それでも都市部の室内は暖かくて蒸してくるので、ライナーのベンチレーションの仕様はそのままに。
当て布はシルクテープ。
元ネタはライナーなので、元々釦は付属しません。
コートやブルゾン等に脱着する為の釦ホールのみが存在します。
ただ、それだけでは少し味気ないので、鼓ボタンで前合わせが出来るようにしました。
もちろん用いるのはcantateのプロダクトの顔を引き締める本水牛のホーン釦。
その為、このジャケットの前合わせは釦ホール位置にはありません。
右身頃と左身頃のちょうど中心の位置にあります。
潔く釦を全て外してそのまま羽織っても。
右前にして彼女に羽織ってもらっても。
洋服とは、人と人とが繋がって出来るもの。
cantateデザイナー:松島 紳氏が築きあげてきたもの、MANHOLEオーナー:河上 尚哉が築きあげてきたもの。
そして、それにMANHOLEバイヤー:中台 竜郎が加わって新たに築きあげるもの。
それが一つの形になったもの:MANHOLEによるカンタータ。
※cantate for MANHOLE ” ROYAL FLANNEL WOOL LINER JACKET ” の発売は、8月17日(土)を予定しています。
河上 尚哉