裏切りのパンツ

こんにちは。
MANHOLEの河上です。
「春夏は6月か7月。秋冬は12月か1月。その時期は出来るだけお店を空にして、海外仕入れに行こうか。」なんて、お店を開ける前に中台と話していたのが懐かしい。
お店を出して一年も経たないうちに、そのざっくりとしたスケジュールすら崩されるとは思わなかったのですが。。。嘆いてもしょうがない。
というわけで、今年は夏の暑さに真っ向から立ち向かうべく夏の終わる9月頃までを見据えて仕入れをしています。
去年は日本の夏をあまり楽しむことが出来ませんでした。
今年こそはちゃんと、暑い時期に着る洋服と向き合ってみよう。

今日紹介するCLASSのKarachiは、7月〜9月に訪れる日本の夏を見据えて仕入れたもの。
全面にパンチングが施されたウルトラスエードを使用したリブパンツ。
「物理的に穴が無数に空いているだけで、こんなに風が通るんだ・・・!」という、当たり前のようで今まで体感したことの無い清涼感を感じさせる穿き心地。
「風が吹くのを肌で感じる。」というよりか「自分の体が風を迎え入れる。」ような感覚。
「湿度が出てきた/気温が高くなるタイミングで、こんなパンツがあったら嬉しいよね〜。」なんて思いながら、自分たちでも引くくらいたくさん仕入れておきました。

さて、「湿度が出てきた/気温が高くなるタイミングで、こんなパンツがあったら嬉しいよね〜。」という考えの元に仕入れたCLASSのKarachi。
そんな僕の勝手な思惑をあっさりと裏切るかのように、しっかり1月に入荷しました。
そういえば「いつ頃入ってきますか?」という僕の質問に、「1月頃です。」と、デザイナーさんはちゃんと答えてくれていた気がします。
う〜ん、やっぱりめちゃくちゃいい。でも早い。外は寒い。どうしよう。
きっと、こんなどう見ても涼しいパンツを1月に気にする人はいないだろう。
かと言って、このパンツを出し渋ることが出来る程、物が無い。お店に並べるしかない。
お客さんには「湿度が出てきた/気温が高くなるタイミングで、こんなパンツがあったら嬉しいと思うので、その時に穿いてみてください。穿くのを我慢しきれなかったらレギンスやフリースパンツの上から穿いても良いと思います。」と、案内しよう。

さて、「湿度が出てきた/気温が高くなるタイミングで、こんなパンツがあったら嬉しいだろうなあ。」という僕の勝手な思惑をあっさりと裏切るかのように1月に入荷したCLASSのKarachi。
「こんなどう見ても涼しいパンツを1月に気にする人はいないだろう。」という、僕の予想を裏切るかのように、店頭では試着してくれる方も多い。
優しさのつもりで伝える「(時期的に)早いから、まだ買わなくてもいいんじゃないですかね。」という僕の制止を振り切って買われていく方も多い。
確かに僕らも、自分に新しい体験をさせてくれそうな物が目の前にあったら。
外が寒かろうが暑かろうが、季節に合おうが合うまいが、買っている気がする。
と、いうわけで当初の計画は全て白紙に戻すことにした。
もしかすると早い時期に渡すことで、僕らも想像がつかなかった着方をお客さんが考え出して、僕らを感動させてくれるかもしれない。



CLASSのKarachiというパンツは本当に面白い。
仕入れる度に「今までで一番かっこいいKarachiだ。」と言っている気がする。
半年前の象の型押しが納品された時も、「今までで一番かっこいいKarachiだ。」と言っていた気がする。
僕がリブパンツにハマったのは、完全にこのKarachiというパンツに引っ張られたからだ。
持っている人も、持っていない人も、一度穿いてみてほしい。
特に今回のKarachi。
「透けないのかな?」という誰もが抱く疑問は、足を通した瞬間にどこかに吹き飛んでいる。
一度穿くと、買わない理由を探す方が難しい。





僕がいくらMANHOLEで無計画な仕入れをしているつもりでも。
無意識に頭の中で組み立てながら仕入れをして、それがピタリとハマった時の気持ち良さが心に染みついているのを、今回のコロナ禍で実感した。
思うように行かないのが気持ち悪い。それを気持ち悪いと感じてしまっている自分が少し嫌になる。
何事も計画通りにはいかない、思惑通りにいかないからこそ、前を向いて次を考えることが出来る。

” CLASS “
– Karachi – [Punching ULTRA SUEDE ]
¥41,000+TAX-
僕の販売計画からお客さんの反応まで。
全てを良い意味で裏切ってくれた、CLASSのKarachi。
この「どう考えても透ける」という。
男性服の禁忌的項目にど直球で挑戦した結果生まれた新感覚の穿き心地。
少し興味を持って穿いてみると、意外と透けないことがわかる。
安心してほしい、僕らも下着は透けさせたくない。
どうしても気になる人はジャケットを羽織るなりシャツを着るなりして工夫すればいい。
暑がりの僕はむしろ、夏場にジャケットやシャツを羽織ることが出来る可能性をこのパンツから感じるのだ。
そうこうしている内に「透ける / 透けないとか、もはやどーでもいいことかもしれない。」と前向きに受け入れるところまで、着る人の気持ちを持っていってくれる気がする。
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