” F.LLI Giacometti ” – SANDALO – [ ELEFANTE NERO ]

こんにちは。
MANHOLEの河上です。
本日も引き続きF.LLI Giacomettiのオープントゥのダブルモンクストラップサンダルを紹介します。
型自体の説明は特にいらないと思うので、今日は革の説明を。



甲革に採用したのは象の革。
そういえば、象の革自体の説明も先シーズン2回くらいしたのでもしかすると必要無いのかもしれません。
ローファーが想像以上に動きが早くて買えなかったのは未だに残念だけど、お客さんが嬉しそうにお店に履いて来てくれるのでいいかあ。

軽くて丈夫で水にも強い象の革。
手入れは必要ありません。
昨日のパイソン同様、フッ素系の防水スプレーをかけて履いた後に埃を落としてあげるだけで十分です。

これは私物の象革のトレッキングブーツ。
雨の日に最高のパフォーマンスを発揮してくれるので、ついつい酷使してしまうのですが甲革自体のダメージは特に感じられません。
ミッドソールは傷がついて地の色が見えて来ているけど、別にそれも補色してしまえばどうとでもなります。
価格のハードルさえ乗り越えてしまえばすごく適当に履ける靴なのです。


今回のモデルはサンダルだから、そんなに革自体の耐久性や、耐水性も必要ないのでは無いか、と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
ただ、日本のこれからの気候では必ず雨を意識しなければなりません。
常に車で移動するような方であれば関係無いかもしれませんが、僕らはそんな生活を送っていないので、予想外の雨でも「ちょっとやだなあ。」くらいの気持ちで履く事が出来るに越したことは無いのです。
その点、このシューズはビブラムを履かせているので安心。
雨が降ってもちょっとインソールが濡れて接着面が剥がれるくらいなので、いくらでもなんとでもなります。
靴自体の湿気はオープントゥなので勝手に逃げてくれますが、雨などで過剰に濡れた場合はしっかりと水分を取ってあげれば大丈夫だと思います。

このシューズで定期的にリペアを意識するのはインソールとトップリフトくらい。
なんせ革靴を履く上で一番傷つきやすいトゥの部分がごっそりと抜けている靴なので、雑な歩き方をした際や、悪路を歩いた際、重い荷物を持ち運んでいる際に気付いたら致命的な傷がついている〜、なんて悲しみを生み出すことの少ないシューズでもあります。
(歩き方が雑な僕はそこも気に入っています。)
シーズンが終わったらインソールを換えて、トップリフトの交換/トゥスプリングの直しが必要であればリペアするくらい。
僕はレザーソールの場合、ある程度ソールが削れたらハーフラバーを貼っています。
返りは若干悪くなるけど、シーズンが終わったらハーフラバーし直すくらいでまた次のシーズンもストレス無く履くことが出来ます。
ビブラムの場合は定期的にトップリフトを張り替えれば良いので、より気兼ねなく履くことが出来るかもしれません。
「磨くのめんどくせえなあ。」なんて思いながら磨いていても、この5,6年ほど履いたフレンチカーフの濡れたような質感を見ると、「靴を手入れする時間も悪くないな。」と感じられる瞬間があります。
通常の革靴よりも磨く範囲も少なく簡易的にケアの出来るシューズ。
そういう意味でも、興味はあるけど革靴を履いたことが無い/履いてみたい方には、最初の一足としてオススメできる靴でもあり、永く楽しめる靴でもあるのです。

” F.LLI Giacometti ” – SANDALO –
DOUBLE MONK STRAP SANDAL [ ELEFANTE NERO ]
¥125,000+TAX-
店頭だと昨日紹介したパイソンのパッと見の衝撃に持って行かれてあまり目立っていないエレファントレザーですが、パイソンと履き比べた後は「一足目だからこっち(エレファント)の方が落ち着く。」と買われていく方が多い印象です。
パイソンとエレファントを比較対象にしている時点でどうかと思いますし、エレファントレザーが落ち着くのもちょっと間違っているような気がしますが、やはりサンダルになっても迫力満点、雰囲気のある良い革です。
前シーズンのローファーの反省も踏まえて結構数を積んだつもりなのですが、残すところ41Hの一足のみ。
欲しい方はお早めにどうぞ。
僕は残ったら買おうと思ってましたが、こんなに早々に諦めることになるとは思いませんでしたよ。。。
河上 尚哉