2021/06

後悔の靴






去年、MANHOLEに通ってくれる若者がどうしてもどうしてもどうしても欲しそうにしていたので譲ることにした僕のモンキーブーツ。
春だろうが夏だろうが秋だろうが冬だろうが晴れだろうが曇りだろうが雨だろうが雪だろうが舗装されたコンクリートだろうが土埃と生ゴミの汁にまみれた外国の道だろうが気まぐれに行った山道だろうがなんとなく寄った港町だろうが、おじさんの汗にまみれ、おじさんの適当な手入れにもめげずに磨けば簡単に綺麗になったゴートレザーのモンキーブーツ。





ちなみに以前CLASSのBlooklynをリリースした際に登場した彼だ。
若い子はスラッとしているし体格もいいんだけど何故か足が小さい人が多い気がする。
奇跡的にサイズがぴったりで「ま、散々履いてるし、なんか喜びそうだからいいかな。」と譲ることにした。元々丁寧な性格だったようで、すごく綺麗に履いてくれていて嬉しい。

そう、嬉しい。んだけど、すぐに後悔した。
別に譲ったことは後悔していない、むしろ彼が冒頭の文章を見て引き取ったことを後悔しないか心配だ。
この靴が手元にないことが寂しい、今も引きずってる。
「ま、散々履いてるしいいかな。」の中の「散々履いてる」という部分を自分の中で全く考慮していなかった。割と自分の中で履きたいタイミングが多い靴だったのである。特に天気がグズグズしている日。靴が汚れるとか傷つくとかそういうことを気にしたくない日。足元にそんなにボリュームを出したくない日。
なんにせよ靴は買った瞬間にそれぞれ役割が生まれる気がする、あまり手放さない方がいい。
大切にしすぎて履かないくらいだったら、(極端なことをいうと)散々履いて履きつぶした方が気持ちがいいのかもしれない。





と、いうわけでまた仕入れた。
一度手放した靴を全く同じ革で買うのも我ながらアホっぽいので、今回は甲革にスーパーバックをあてた物も用意してみた。






革を変えることで僕がこの靴に期待する役割以外にも、何か新しい発見があるかもしれない。







インサイドストレート/アウトサイドカーブの内振りの靴。
つま先から足首にかけてまっすぐに伸びる羽根がなんともスマートだ。
そういえば初めてこの靴を仕入れた際、代理店の方が「吊り込むのが大変なんだよね〜。」と言っていた。
僕は靴を作れるわけではないのでその苦労が具体的には想像出来ない、だけど職人さんの努力はちゃんと履き心地にも見た目にも表れている。

置いてある状態だと男性的で武骨なブーツ。
実際に履くと、線の細さに気付くはずだ。
何より土踏まずを締め上げくるぶしを包むような着用感は、この靴ならではのものだと思う。




” F.LLI Giacometti “
– FG496 – [MENTA]
MARO KID NERO ¥116,600- (tax included)
SUPER BUCK NERO ¥115,500- (tax included)





と、自分が買える気満々で書いているけど相変わらず動きは早い。
というよりMANHOLEのお客さんの動きが早い。


ゴートレザーは40/41。
スーパーバックは40/41/42。
果たして僕は買うことが出来るのか。。。なんにせよどこかのタイミングでまた革変えても変えなくてもオーダーしたいです。


ちなみに昨日紹介したサンダルは40Hのみになりました。
サイズが合う方は是非。




河上 尚哉

〒107-0062
東京都港区南青山4-1-3 セントラル青山003号室

M : info@manhole-store.com
T : 03 4283 8892







FG330、木型:SANDALOを用いたダブルモンクストラップサンダル。

たくさん履いたし、たくさん紹介してきた。
でも何故か飽きが来ない。
「来年は一旦仕入れるのやめようかな。」と思っていても、気付いたらオーダーしている。

去年は夏を着地点に仕入れたんだけど何故か3月には売り切れた。
今年は欲しい時期に欲しい人に行き渡るように6月に仕入れてみた。
「納期遅れたら致命的だから、やめといた方がいいよ〜。」と、代理店の方には少しだけ止められたけど。

万が一残ったら来年また売り場に並べればいい。
靴なんていくらあっても邪魔じゃない。





さて、FG330。
ご覧の通りつま先がない、捨て寸がない。
普段よりもサイズをあげて履く必要がある。
普段通りのサイズで履くとトゥから足のつま先が飛び出る。

肝心なのは「どのサイズまであげて履くか。」なんだけど、これは紹介するお店や販売員によって異なると思う。
ノルベジェーゼ製法かマッケイ製法かでも若干変わる。
そして、何よりお客さんの足の形で変わってくる。

普段41〜41Hを彷徨ってる僕。
幅広甲高、足の指は長い。
この靴はマッケイだと42H/ノルベジェーゼだと43に落ち着いた。というか、乱暴な言い方をするとなんでもいい。
本格靴の作りをしているけど、サンダルはサンダル。
「サイズすらも適当に履ける」という気軽さが、僕らがこの靴に対して飽きを感じない理由なのかもしれない。



” F.LLI Giacometti “
– FG330 – [SANDALO] ¥86,900-(tax included)





甲革はフレンチカーフ。
ブレイク(マッケイ)製法/シングルのレザーソール。

たまに「Vibramのモデルは仕入れないんですか?」と問い合わせを頂きます。
どっちでもいいっちゃどっちでもいいんですが、こういうまじめな革はレザーソールの方が軽くて返りが良くておすすめ。何よりこの、華奢な感じがいいです。
エキゾチックレザーはVibram履かせるとおもちゃっぽくて可愛いから好きです。

来年は何を仕入れようかなあ。





河上 尚哉

〒107-0062
東京都港区南青山4-1-3 セントラル青山003号室

M : info@manhole-store.com
T : 03 4283 8892




2021年上半期最後の砦:SADEのトラウザーズが大分無くなったのでMANHOLEも簡単に模様替え。
ラックが一本無くなってスッキリ。ずっと気になっていた合わせ鏡も解消。
「広くなっていいじゃ〜ん。」なんて朝から二人で話しているけど、スペースが空いた途端に何か新しい什器が欲しくなるから困ったものです。
これは、また買ってしまうかもしれませんね〜。





オープン時からレイアウトを変えてない古着コーナーも、そろそろ何かしら変化が欲しい。
什器を新しく買うたびに「もう置く場所が無いな。」と思うのですが、ラック減らせばまだまだ買い物出来ますね。頑張ります。






さて、予定通り靴が入荷。

フレンチカーフのダブルモンクストラップサンダル、サイズ:40H〜43H。
ゴートレザーのモンキーブーツ、サイズ:39〜43。
スーパーバックのモンキーブーツ、サイズ:39〜42。

結構な足数用意したので気になっている方は是非。
7月に入るまで洋服の入荷は無いはずなので、僕はしばらくカウンター越しに靴を眺めながらぼーっとしようと思います。






そういえば象のスリッポンも紹介し忘れてました。
靴、たくさんあって楽しいです。



それではまた。



河上 尚哉

〒107-0062
東京都港区南青山4-1-3 セントラル青山003号室

M : info@manhole-store.com
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こんにちは。
MANHOLEの中台です。

インドの伝統的な手仕事による特徴的な生地や刺繍によるものかなんなのかは定かではないが、明らかに何かを発しているPERIOD FEATURESのシルクシャツ。
お店のどこに並んでいても目に留まる。

ボックスカット、サイドスリットのレギュラーカラーシャツ。
どうやって着たらいいのか、僕らは未だに分からない。
だけど、多分ただ単純に着るだけなんだとも思う。







たまにお店にも顔を出してくれるデザイナーの津村さん。
なんだか興味深い人なので僕らは津村さんに色々質問をする。
その度に天才的なエピソードが返ってくる。

天才はなぜかインドに行く。
絶頂期のビートルズやドノヴァンも当時インドへ。
行き着く先は東洋思想なのか。

ジョージ・ハリスンの師、シタールのレジェンド奏者:ラヴィ・シャンカルはジョン・コルトレーンやフィリップ・グラスにも大きな影響を与えた。

インドの音楽理論は精神性も重要視されている。
彼らはきっと技術を学びに行ったわけではなく、文化や思想、体験を求めていたのだろう。
ビートルズは毎日数時間の瞑想をしていたらしい。
その結果、音楽性には分かりやすく変化が出ている。

津村さんがどういう経緯でインドに行ったのか気になるところ。
建築を見に行く以外のきっかけが、もしかしたらあるのかもしれない。
(そういえば、洋服やブランドに関する質問は全然してない。)







さて、インドの手刺繍はものすごく時間と手間がかかる。
まさに非合理的(雇用を生み出す意味では合理的、だけど生産された物は何故か使われずに倉庫に積み上げられていくものもあるそう)だけど、僕らが心から美しい/楽しいと思うものは何故だか無駄が生み出すものだ。

PERIOD FEATURESのシャツの魅力は刺繍の凄さや生地の迫力だけではない。
「好きだから、良いと思うから。」を追求する信念と、「好きだから、良いと思うから」を形にする津村さんの意思を、僕らはこのシャツから受け取ることが出来る。


このシャツは人の念が込められたシャツ。
そういった背景を知っていようが知っていまいが、見るだけ触るだけ着るだけでそれを感じる。

「シャツ」にしてはかなり高価。
「シルク」で「手刺繍」だから、もちろん気軽に洗濯なんて出来ない。
着回しがどうこうなんてレベルではない、今の僕らではただ着ることしか出来ない洋服だとも思う。



” PERIOD FEATURES “
– Hand-Embroidered Silk Shirt –
¥140,800-(tax included)




だからこそ、河上はこのシャツをお店で紹介したいと思ったんだろう。
天才がインドへ行くように、津村さんがシャツを作るように。
僕らは「良い」と思う物を売り場にならべる義務がある。

頭で理解出来ない/心打つものは洋服以外にいくらでもあるけど。
中でも洋服の良いところは「ただ着るだけ」で、その文化や思想/精神性の一端に触れることが出来る部分にある。



MANHOLE official instagram


中台 竜郎

〒107-0062
東京都港区南青山4-1-3 セントラル青山003号室

M : info@manhole-store.com
T : 03 4283 8892

SADE – PT01 –




太いウェストベルト/フロントの6つ釦/サイドアジャスターがアイコニックなデザイン、SADEのトラウザーズ:PT01。

何回こすったんだろうか、と自分でも思うくらいの登場頻度。
だけど、お客さんから「河上さん、夏用のグレーのスラックスが欲しいんです。」と言われた際に「俺も欲しい。」と思ったのでもう一度作ってもらった。
買ったことがある方ならなんとなくわかると思うけど、変に癖になるパンツ。





生地をのせかえただけで仕様は一緒。
前回のような変則グレーではなく、今回作ったのはミディアムグレー。
どうやらデッドストックのロロピアーナの生地のようで、取りきれるだけ作ってもらった。
全部で17本。

サイズは0/1/2の3サイズ。






グレーのスラックスに合わせ方なんてきっと無い。
自分が、その時、かっこいいと思うように着て欲しい。



” SADE “
– PT01 – ¥52,800-(tax included)








河上 尚哉

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