” CLASS for MANHOLE ” – HIPPIE MODERNISM –
” CLASS for MANHOLE “ – HIPPIE MODERNISM –
” ULTERIOR for MANHOLE “ – HONEYCOMB WAFFLE SWEATER –
” cantate ” – Fluffy Sweat Pants for MANHOLE –
”cantate” – Fluffy Crewneck Sweat Pullover for MANHOLE –
こんにちは。
MANHOLEの河上です。
先日触りだけ紹介した” CLASS for MANHOLE ” – HIPPIE MODERNISM – 。
今日はもう少し丁寧に。
用いたのは東レが開発した人工皮革:ウルトラスエードの中でも一番厚みのあるもの。
通常洋服を作るのには使われない、靴やブーツに使う素材です。
CLASSでは過去に何度か使われていました。
特有の立体感、着た際の線の出方がとても美しく、最先端の機能素材でありながらどこかレトロな表情がユニークに映る生地でもあります。
僕らはそれをCLASS2020SSコレクションにラインナップされる、70年代に作られた某ブランドからインスパイアされたカバーオール:HIPPIE MODERNISMに乗せると、とてもマッチするのでは無いかと考えCLASSデザインチームに依頼することに。
仕上がりを見てとても楽しい気持ちになりました。
作っておいてなんですが、以前のブログでも書いた通り僕らはインラインのものでも別注のタイプでもどっちでも良いのです。どっちも欲しい。
嬉しいのはデザイナーさんが長い時間をかけて考えたコレクションの中に自然に馴染むように出来上がったこと。
デザイナーでもなんでも無い、僕らの安易でスピーディなアイデアで作られた別注だけが飛ぶように売れる状況なんておかしいじゃないですか。
僕たちが作る洋服は、インラインで作られた洋服の邪魔をしないような、それこそ「別注でもインラインでもどっちでもいい。」くらいの空気感になるべきなのです。
この別注はそういった意味でも完成度の高いものになったような気がします。
今シーズンは今まで自分の中では「無い。」とされていた色、物に挑戦したい、して頂きたいシーズンでもあります。
今回の別注3型はそれを自然に取り入れることの出来るアイテムのような気がするのです。
デニムが嫌いな僕が、ブルージーンズを合わせてみようかな、なんて思っちゃうほどに。
しっかりと生地感はあるけど、秋冬シーズンの力強いウールの質感にも負けない。
春夏シーズンの軽やかな生地や爽やかな色に合わせても浮かない素材:ウルトラスエード。
寒い時期は風を通さない防風性、暑い時期には内側の湿気を逃す透湿性があるのもこの素材の特徴です。
洋服としての楽しさ、道具としての快適さが両立できる洋服です。
もちろん「新しいものに挑戦して欲しい、新しい色に挑戦して欲しい。」というのは僕らのエゴでしかありません。
既に売って来た手持ちの洋服と馴染むことが無ければ、ただ新しい物を売りたいだけで終わってしまう。
それだとこれを作った意味が無いのです。
既に持っている洋服と合わせた際に楽しさを感じる事が出来、更に自然と「こういう物を合わせてみても良いのかもしれない。」と思えるような物を目指しました。
全力で力を抜いたような格好だけど、全力で力を入れています。
ただ快適さを求めるだけでは品がない。
ただかっこよさを求めるだけでは息がつまる。
ただ上質さを求めるだけではつまらない。
僕らはそれぞれが考えて選び抜いて、結果的に適当になる感じが楽しいのです。
これは度々登場するBEAMS時代の先輩から頂いたコート。
今回のCLASSの別注と共通点の多い物です。
通常洋服に用いられないような素材を用いた、立体感のあるグレーのコート。
このコートをもらったのは既にCLASSの別注のオーダーを流した後ではありましたが、僕が自信を持って本別注をお勧めできる理由は、もしかするとここにあるのかもしれません。
見るたびにその人らしさをどこかに感じられるもの。
妙にタイミングが合うもの。
自分のバランスと同じようで。どこかが、何かが変わりそうな物。
人とタイミングとバランス。
僕らはこの3点で世の中が成り立っていると考えています。
今回の別注3型は好きな人たちの手で、タイミングも合い、バランスも良く作ってもらう事が出来ました。
売れようが売れなかろうが、とても自信があります。
共感してもらえる方々に、お渡しできれば嬉しいです。
Photography/
Kent Nagayoshi
Model/
Kotaro Sato
Styling/
MANHOLE
※”CLASS ” – HIPPIE MODERNISM for MANHOLE -は1月24日(金)より販売を開始致します。
河上 尚哉