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2022/11

異形・増幅



毎シーズンのことながら、CLASSの展示会に足を運べば必ずと言っていいほど何かしらの「驚き」を持ち帰ることになります。2022年秋冬のコレクションを見て、僕が最も驚かされたアイテムを今日は紹介します。というか、上の写真がソレなのですが。

こんにちは、鶴田です。



上部半分はマットなウルトラスエード、下半分はもじゃもじゃのフェイクファー(ウール×アクリル)。ウルトラスエードの裏面にはコットン100%のカラーデニムをボンディング。脇の下にはカラーデニム面がパネル状に切り替えてある。上部・下部それぞれのフロントにはダブルジップ搭載。



さらに、上部と下部はスナップボタンの着脱で切り離すことができる。つまり、セパレートでも着用可能、というもの。

なんて複雑な洋服なんだろう。

ダブルジップ、ボンディング、デタッチャブル、フラットシーム、ショート&ロング、ニュートラルカラー&ヴィヴィッドカラー…。過去にCLASSが発表してきたアイテムを構成する様々な要素すべてがこの一着に詰まっている気がした。そもそも、どの部分から考え始めれば、このような形にたどり着くのかが分からないほどの異形。

とりあえず、シンプルに着てみる。



ジップをすべて閉めてシンプルに着てみても印象は変わらない。スリムな上部、膨らむ下部。造形のインパクトがしっかりと残る。こんな洋服は見たことないけれど、一方では直感的にカッコいいと思える自分もいる。



コンパクトな上部を生かしてデニム上下の中にレイヤードした中台。僕が着たときとは異なる意味で違和感が発動している。



試しにスナップボタンを外し、上下セパレートで着てみよう。



もじゃもじゃを取り外すと、圧倒的なショート丈に変化する。ハーフ丈のコートとレイヤードすれば、ぷかぷかのバランスが可愛い。



ツイードジャケットにもじゃもじゃ単品をセット。不思議と違和感が少ないのは、スコットランドのキルトみたいに見えるからかも。



いや…あるか、違和感。しかし、それは僕にとって好ましい形の違和感だ。



コートなのかブルゾンなのか、巻き物なのか。表なのか裏なのか。自然なのか、不自然なのか。様々な疑問がそのままの形で各所に混在する洋服。なんて複雑な形をしているんだろう。


“ CLASS ”
– CCCA01UNI A –
size : 1 / 2
color : BEIGE × BORDEUX
¥203,500- ( tax included )



上の写真、冒頭の写真と同じ洋服とは思えないほど、更に異形のフォルムに変わり果てている。しかし、ふと気づいた。

このフォルムを作ったのは一体誰だ?堀切さん?いや、違う。下半分を取り外して、キルト風に腰巻きしたのは一体誰だ?堀切さん?いや、違う。他ならぬ、自分自身じゃないか。誰に指示されたわけでもないのに、自ら進んで心と体を使い、このようなフォルムに変形させていたのは僕自身だった。

そこで、もう一度、気づいた。堀切さんが作ったのは、複雑な洋服なんかじゃない。むしろ、粘土のような洋服だと。僕は粘土を与えられた子供のように、夢中でフォルムを作ろうとしていたことに、気づいた。プラモデルでもジグソーパズルでもなく、粘土。 完成形を目指すのではない。心と体を使って遊ぶのだ。見た目の複雑さに心を惑わされてはいけない。そのシンプルな心の在り様を、これだけ複雑な形を使って提示されていたことに半年ぶりに気づいて、僕は少し震えた。

現在の世の中がどれだけ複雑でいびつな作りに思えようとも、僕らはやはり楽しむしかないのだ。自らの心と体を使って。それは極めてシンプルな考え方であり、とても本質的な行為だと思う。




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鶴田 啓

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“ CAUSSE GANTIER ”
– Oscar-
COLOR:Indigo / Picasso / Dark Olive / Chocolate
¥48,400- (tax included)




今、僕たちが普通に生活する上で「レザーのグローブを身につけない理由」はたくさん思いつきそうなものではありますが。
今、改めて、何も考えずに、レザーのグローブを身につけてみませんか。




今、僕たちが普通に生活する上で「レザーのグローブを身につけない理由」はたくさん思いつきそうなものではありますが。
今、改めて、何も考えずに、レザーのグローブを身につけてみませんか。

別にMANHOLEで用意したgantier causseのグローブでなくてもいいと思います。
が、僕らはこのgantier causseのグローブを実際に目にした際、「欲しいな」という気持ちになりました。
レザーのグローブを身につける必要がない生活の中、このレザーのグローブを手にした時、「レザーのグローブを身につける理由」を自分の中のどこかに見つけました。

この小さな革小物が自分の今まで普通に過ごしていた時間をほんの少しだけ変えてくれそうで、ワクワクしませんか。



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河上 尚哉

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MANHOLEで新たに取り扱いを始めるアイテムが、またひとつ。それはレザー製のグローブ。

ネクタイやドレスシャツもそうだったけど、お店として新しいアイテムにチャレンジするときは良い意味でドキドキする。単品としてだけでなく、他のアイテムとの組み合わせを含めると可能性が大きく広がるような気がするから。

こんにちは、鶴田です。



それにしても、革の手袋を着けた人って、あまり見かけない。

防寒性よりも操作性を重視する時代、つまりいつでも携帯電話を触っている現代人にとっては、手袋自体がそれほど便利なものではないのかもしれない。



そう考えると、ネクタイも同様だ。ネクタイを締めていないと出かけられない場所なんて(会社も含めて)ほとんど残っていないし、ジャケット自体を着なくなっているのだからコーディネート的にもあまり必要とされていない。

しかし。

MAHHOLEのお客さんたちは違った。ネクタイもドレスシャツも自分達らしく受け入れて、存分に楽しんでくれている。むしろ、その新しいチャレンジを求めている感じすらある。さらに、MANHOLEに今まで足を運んだことがなかったお客さんたちも、僕たちが売っているジャケットやネクタイに興味を持って覗きに来てくれるようになった。

つまり。

必要とされているのはアイテムではなく、楽しみそのもの。みんな、楽しみを求めている。だとしたら。



必要とされているのはアイテムではなく、楽しみそのもの。みんな、楽しみを求めている。だとしたら。僕らは、まず、冬の寒さから手先を守ってくれる防寒アイテムとしてではなく、カッコよく楽しめるファッションアイテムとしてレザーグローブを取り扱うことにした。



そこで思い当たったのがCAUSSE GANTIER。1892年創業の老舗で、有名メゾンブランドの製品も手掛けるMade in Franceのグローブメーカー。良質な素材を立体裁断・縫製することで美しさと着けやすさを兼ね備えている。

なんていうと、いかにもブランドプロフィールっぽいけれど。簡単に言うと僕が実際にCAUSSE GANTIERのレザーグローブを使っていたことが仕入れの主な理由。もちろん、今も抜群に気に入っている。



自分が実際に使ってみて、質が良くて楽しくてカッコいいものをお客さんに紹介する。それはバイイングの基本でもある。お客さんに買ってもらえるかどうかはいろんな意味でドキドキの二の次にやってくる。



僕がCAUSSE GANTIERのグローブを気に入っているポイントは主にふたつ。

ひとつ、カッコいい。
ふたつ、楽しい。



そう、楽しくてカッコいいのだ。


“ CAUSSE GANTIER ”
– Oscar-
color : Indigo / Picasso / Dark Olive / Chocolate
¥48,400- ( tax included )



今回、MANHOLEで仕入れたのは同ブランドの中で最もプレーンなモデル「 Oscar 」。これは、僕が実際に愛用していたものと同じモデル。しなやかでスムースなシープスキン素材、手の甲のステッチも控えめ。過剰なハンドステッチアピールも無く、実にフランスものらしいシュッとした素っ気ない顔立ち。

イギリスやイタリアの高級グローブを前職時代に取り扱ってきたが、僕はそれらがイマイチ好きになれなかった。最高峰の名品とされているペッカリー素材を使った某・英国メーカーのものだって、迫力があるのは分かるけど全然いいと思えずにいた。そんな中で手に入れたCAUSSEの「 Oscar 」は自分が思い描いていたレザーグローブのイメージにピッタリだった。

クオリティはもちろん大事だが、まずはパッと見で洒落ているもの。それが僕のイメージだったので、今回MANHOLEで仕入れたものは一気にコーディネートを楽しくしてくれるカラーレザーのものを中心に選んだ。鮮やかなブルーのIndigo、燃えるレッドのPicasso、グレー味がある繊細なグリーンのDark Olive、深いダークブラウンのChocolate。シリアスなブラックをあえて外し、メンズではなかなかお目にかかれないような色をピックアップした。これも、レザーグローブの楽しさを追求した結果。



本格的な作りであるにも関わらず、それを前面に押し出すことのない端正な表情。絶妙な発色。Dark Oliveだけドットボタンをゴールドで配している繊細さも良い。色の名前に「Picasso=レッド」と付けるあたりもフランス的でウィットに富んでいる。



もうひとつ、重要なポイント。それはライニングが薄手のシルクだということ。カシミアのニット地をライニングに使ったものはシルクのそれに比べて防寒性では優れているが、着用時の見た目にそれなりに厚みが出るのだ。僕はレザーグローブの肝はピチッとタイトな着用感・ルックスだと思っているので、アンライニング、もしくはシルクライニングのものを好む。隆々としたボリュームのペッカリーグローブを好まない理由もそこにある。



楽しそうにしている人の周りには人が集まってくる。それはファッションに限ったことではないが、ファッションに関してはより顕著にそのテンションが伝わるだろう。初めて挑戦するアイテムならば、なおさら楽しんでいる人から買いたい。僕はそう思う。なによりも、このカラフルなレザーグローブそのものが楽しそうな顔をしていると思う。

機能性の高さや社会的な必要性を軽々と飛び越えて、僕らの行動を牽引してくれるアイテムとはそういうものだ。このグローブを着けている間はスマホ操作を止めて、冬の散歩道を存分に楽しんでみたくなる。カッコよく、楽しく、どこまででも歩いて行けそうな気がする。黄色や赤に色づいた紅葉の並木が歩く僕らの姿を出迎えてくれたら、それって最高じゃないか。





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鶴田 啓

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” ACRONYM®︎ “
– S32-PX –
¥132,000-(tax included)










USED
– 40’s Denim apron –




USED / Carhartt
– 54inch Denim Pants –






” CLASS “
– CCCA17UNI A –
¥202,400-(tax included)


















” CLASS “
– CCCA17UNI B –
¥184,800-(tax included)











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わあ、このベスト、かわいいですね。
良い色だなあ。


サイドのジップもかわいいですね。
ニット地も肉があるしふんわりやわらか。
一体いくらなんだろう。


たかーい








高いけど欲しいrenomaのニットベスト:victoire。
4本撚りのカシミヤだから〜とかCorgi製だから〜とか色々な理由はあるんだろうけど、高いものは高い。けど欲しい。
20万円、グラップラー刃牙が400〜500冊くらい買えるし刃牙シリーズが3セットくらい揃うなあ。

形はオーセンティックな釦式のニットベスト。
本来ジャケットのインナーとして用いられることの多い形だけど、renomaのvictoireの場合両脇にダブルジップが付属する。

この両脇のダブルジップが付属するだけで「本来ジャケットのインナーとして用いられることの多い釦式のニットベスト」が、全く違う着方をイメージ出来る洋服に変わる。
そもそも、その「全く違う着方がイメージ出来る」ところにたどり着くまでに色、形、付属、全てのかわいらしさに目を奪われる。
が、高い。
お客さんから「すごい値段ですね」と言われた際、「確かにすごい値段ですよね」と返すことしか出来ないし僕らもお客さんのその言葉にちゃんと共感を覚えるけど、高いけど欲しい。
だって、こんなに楽しそうなんだもん。
コートを持っている人は同じくらいの値段のコートを買うよりもこのベストを買った方が楽しいかもしれないし、グラップラー刃牙は一冊ずつでいいし刃牙シリーズは各家庭1セットずつでいい。








” renoma ” – victoire –
Color : BEIGE / YELLOW /ORANGE
Size : FREE
¥203,500-(tax included)






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河上 尚哉

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ブレザー(英:Blazer)。

スポーツ部の制服、或いは乗馬用の軍服を起源とするメンズ服の定番として、幾度となくリバイバルを繰り返している、もっともベーシックなジャケットのひとつ。日本では1980年代ごろに学校の制服として広く取り入れられたらしく、いまや「メンズ服」と限定的に語るのも憚られるほど世間一般にまで浸透していると思う。いずれにしても、ブレザーの起源は英国にある。

僕が所有するブレザーの中で最も本格的なのものが、10年前に英国のビスポークテーラーであつらえたもの。頑丈さ、重厚さ、正当性、いかなる角度から見ても(この場合は軍服由来の)超本格派である。その分、堅苦しい、重たい。もちろん、そこが持ち味でもあるのだが。



“僕が英国の仕立屋で誂えたブレザーに比べると、 renomaのブレザー「VERNEUIL」 はむしろ軽快な印象だ。モーリス・レノマが活躍した1960年代という時代は、メンズ服が既成概念を飛び越えて解放された時代。自由なデザインも自由なコーディネートも自由なTPOも、この時代に花開いた。だからこそ、このブレザーを前にして、僕らは1960年代の着方に縛られてはいけない。60’sも関係ない。パリも関係ない。セルジュ・ゲンズブールも関係ない。”

これは昨春のブログで僕が書いた一節である。

8か月後のいま読み直しても、やはり同じことを思う。


” renoma ” – VERNEUIL –
COLOR : NAVY
SIZE : 44/46/48/50
¥132,000-(tax included)


renomaのブレザー「VERNEUIL」が再び入荷した。

このブレザーについては前回の入荷時(2022年2月末)にも散々とあれこれ書いてきたので、今更クドクドと説明することはないのだが。念のため、ディテールを振り返っておこう。



スリム&ロングなシルエット、長めの着丈と高いシェイプ位置、肩線まで届こうかという大ぶりなワイドピークドラペル、フラットなシルバーメタルボタン、背骨の位置まで深く切られたセンターベント、モヘア混でザラッとした微光沢の英国生地。

ほんの数行でまとめることができるこれらのディテール。

冒頭で僕が着ていた英国製の一着と比べると、あらゆる点で違いがあることは写真レベルで見ても何となく伝わると思う。(生地のウェイトや各所の寸法など)数値的な違いはここに列挙しても意味が無いので割愛するが、「何となくの雰囲気で伝わるほどに」、英国製のブレザーとrenomaの「VERNEUIL」とでは纏っているムードが違う。そして、このブレザーが持つオリジナリティを探ると、そこにはモーリス・レノマというデザイナーの存在がある。



ブレザーを取り換えただけでも、全体のイメージが劇的に変わる。英国製のものにはないスラっとしたフォルム。remomaブランド黎明期(1960’s~)の時代感が濃密に反映されているかのようだ。モーリス・レノマというレジェンダリーデザイナーに敬意を表するかたちで、堀切氏が丁寧にデザインしたのだろう。勿論、僕らは「VERNEUIL」を当時のムードのままに着こなす必要などない(堀切さんもきっとそう思っている)が、伝説的なブランドの世界観を再解釈・再構築するデザイナーにとっては、やはり創始者の名前を避けて通ることができない。



renomaの展示会の度、堀切さんが僕らに見せてくれる膨大な資料。歴史の断片を繋ぎ合わせるように、当時のストーリーに想いを馳せるところから始まるリブランディングという作業。このサジ加減にこそ、それを任される人間のセンスや編集力が表れる。自身の名前を冠したCLASSと同時進行で、他人の名前を冠したrenomaのコレクションをデザインすることは思っている以上にセンシティブな作業だろう。



例えば、河上。MANHOLE企画のニットポロの上から「VERNEUIL」を羽織っただけで、そこには何とも言えない洒脱なムードが流れる。適当に、無頓着に、いわゆるノンシャランなドレスアップ感覚はrenomaの洋服の真骨頂だろう。モーリス・レノマが何十年も前に作り上げたこの空気感をエッセンシャルに抽出し、現代の洋服として再び構築する。堀切さんが手掛けるrenomaが、単なる焼き直しに陥ることなく本質を伝えているのは、その抽出のS精度が異常に高いからだと思う。



一方で、僕らが手掛けるLeonardやGaryのアイテム群。これは、ドレスシャツやテーラードジャケットを僕らの今の気分に合わせて企画しているため、自分たちの中にある穴を深々と覗き込む行為だとも言える。



堀切さんにとってのrenomaと、僕らにとってのGary。それぞれが本格的なテーラードアイテムでありながら、それぞれが生み出されるまでの過程は全く違う。他人の名前と、自分の名前。どちらの名前に対して、より大きく責任を持たなければならないのか。そこに優劣はないし、そんなことはどうでもいい。 だからこそ、MANHOLEにはそれぞれのテーラードアイテムが並んでいる。堀切さんがモーリス・レノマのルーツを掘り下げたジャケット、自分たちの現在を自分たち自身で掘り下げたジャケット。そして、それらを受けて止めてくれるお客さんという、更なる他人の存在。

こういった意思の伝搬こそが、まだまだファッションを面白くしてくれると僕らは信じている。



他人という存在の中にこそ、自分でもまだ気づいていない自分自身が含まれていたりするのだから。堀切さんもそういった感覚でrenomaの服作りを楽しんでいるのではないだろうか。

僕らが作ったGaryのジャケット、堀切さんが作ったrenomaのジャケット、他のデザイナーが作った各ブランドのジャケット。すべてのアイテム。そのどれもが、MANHOLEの店内でまだ見ぬあなたの来訪を待っている。それは自己完結の先にある風景。 他人の感性に身を委ね、自分自身を存分に楽しんでほしい。



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鶴田 啓

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“MANHOLEのテーラードジャケット、Gary。この企画を進行する上で僕と鶴田さんが一番最初に決めたのは「本格的なテーラードに全く興味のない中台が着たいと思えるようなモノを、そして本格的なテーラードに全く興味のない中台が着続けてくれるようなモノを作ろう」という目標”

昨日の、河上のこの言葉通り。

三型あるGaryの中でも特にダブルブレストのモデルは中台を意識して企画した。8つボタンのダブルブレスト、英国生地屋のサージ、ネイビーチョークストライプ。迫力のある形、そして強い生地。現代のニュートラルな時代感とジャケット事情のなかで見ると、ひときわダイナミックな印象を与えるモデル。

こんにちは、鶴田です。


” Gary “
– 8BW JACKET –
Navy chalk stripe ¥132,000-(tax included)



そんな僕らの想いを知ってか知らずか、入荷後に中台が「このダブルのジャケットが欲しい」と言い出した。

「着てみなよ」と僕は勧めた。とりあえず、今日着てきた洋服の上からでも、と。



最近、気に入って(ロンTのように)着ているニットポロの上からサラリと羽織る中台。「このままでも意外とイケるんすね」と言いながら、鏡の中の自分の姿を確認している。

そもそも、このジャケットは通常だとジャケット単品に成り得ないような顔立ちをしている。左胸の箱ポケット、フラップ付きの両玉縁ポケット、8つボタンのダブルブレスト。スポーツコートとして扱うにはドレッシー過ぎる。メタルボタン付きのブレザーならばいざ知らず、リアルホーンボタン/ネイビーのチョークストライプ生地ならば組下のパンツが欲しいところだ。

ただ、そこが面白いと思って企画した。必ずしもスーチングでドレッシーに着なければいけないわけではない。それが、この企画の肝でもある。

続けて、僕からいくつかのコーディネートパターンを中台に提案してみた。



中台にとってのデイリーアイテムであるジャージやFUZZY HATに合わせて着てもらう。加えて、最近彼がハマっているらしいドレスシャツ。少し前に、このブルーを自分で購入していた。そのリアリティ。

下半身の脱力感。その一方で、ジャージのトップスとして合わせても緊張感抜群のGary。まるで、英国ビスポークかのように構築的なシルエットと立体感。前胸からウエストシェイプ位置へ流れるようなラインが美しい。そして、ジャージへのコントラストへと続く。

もうひとパターン、彼に提案してみた。



中台の前職でもある古着屋のフィールドにGaryのジャケットを馴染ませてみた。ボロボロのブラウンダック、ヴィンテージのエプロン、そしてタンクトップ。テーラードジャケット。お互いが馴染まないもの同士だからこその融合がそこにある。

「こんなんでいいんですか?ハチャメチャじゃないすか。これでいいなら、何だってイケんなぁ」と笑う中台。中台が笑ってくれると、僕も気持ちがいい。



シャツ襟が無くても=インナーがタンクトップだとしても美しく立つ、ノボリ。首の後ろに吸い付いてくるような上襟の裁断やアイロンワークはテーラードアイテムの最重要ポイントでもある。圧倒的なジャケットの後ろ姿。

「中台が着たくなるようなジャケットを企画したかった」

厳密に言うと「中台と同じように、今まで本格的なテーラードに全く興味のなかったお客さんが着たいと思えるようなモノ」を僕らは企画したかった。それは、例えばスーツの組上のようなジャケット。セットアップが成立しないことで不自由な自由が手に入る。正解の一角を突き崩すことで、答えが無限のものとなる。 そして、今まで興味・関心がなかった人々の興味・関心を惹くためには、まず圧倒的なカッコよさが必要とされる。それは、蘊蓄や説明や知識ではなく、見た目がほとんど全てを支配する世界。

もしも、僕に洋服屋として(スーツを売ってきた人間として)河上や中台に対する一日の長があるのだとすれば、僕にできることは「やってみせること」。本当の意味での技術面は、この企画をサポートしてくれたプロフェッショナルな職人の人々にお任せするとして、僕は見た目を作る。そう思ってきた。

手八丁口八丁の説明よりも、むしろ後ろ姿の方が何かを雄弁に物語る局面があることは、洋服に限った話ではない。



まず、自分でやってみせて、その姿が本当に良ければ人は自然とついてくる。中台も本能的に分かっているのだろう。僕と河上が用意したジャケットを着た中台の、あるいはこのジャケットを買ってくれたお客さんたちの後ろ姿を見て、さらに興味を持つ人が増えてくれると僕らは嬉しい。

デザイナーズブランドの洋服に比べると各ディテールの作りの意味が密やかである分だけ、テーラードアイテムは背中で語る。

理屈だけど、理屈じゃない。口で言うのは簡単だけど、口に出すまでが難しい。

ひとしきりのコーディネートを終えた後、中台が僕に訊いてきた。「ジャケットの、この(ポケットの)フラップが外に出ているときと出ていないときがあると思うんですけど、それってどういう意味があるんですか?」

「それはね…」と、僕は答え始めた。



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先週の火曜日、以前から企画を進めていたMANHOLE企画のテーラードジャケットが届いた。
計24着。ストックがパンパンになりそうだったのでパッと値段を決めてすぐにお店に出すことにした。

一般的には「オリジナル商品」に区分されるこのジャケットではあるが、鶴田さんがデザインとディテールを決め、サヴィルロウのとあるビスポークテーラーで経験を積んだ杉本さんに既製のパターンを引いてもらい、そのパターンを東北岩手に工房を構える国内屈指のMTM工場へ持ち込み、広尾の有栖川公園脇にオーダーサロンを構えるLECTEURの五十嵐さんらによる細かなクオリティコントロールののち完成したのが「MANHOLE企画のテーラードジャケット」である。

全員がそれぞれの分野でプロとしての経験を積み、プロとして活躍しているメンバーだ。
この方達が何故、MANHOLEに協力してくれているのかは僕自身一番よくわかっていない。
だけど、このジャケットの発案から完成に至るまで、全員で楽しく真剣に企画を進めることが出来たのだけはわかる。

作りがどうこうやディテールがどうこう、デザインがどうこうはひとまず置いておいて、楽しく真剣に進めることの出来た仕事はお客さんに紹介する上での一つの自信となる。





ナチュラルショルダー、ノッチドラペル、サイドベンツ、3パッチポケット、軽い仕立ての段返りシングル3Bが1型2生地。
ロープドショルダー、浅いカマ底、ピークドラペル、サイドベンツ、Vゾーンの浅い構築的な仕立ての8BWが1型1生地。

現状、生地ネームどころかブランドタグすらも付属しない無名のジャケットではあるが、便宜上僕らはこれらのテーラードジャケットを「Gary」と名付けることにした。

Garyの製作を依頼したテーラード工場はサンプルサイズを試着し、それに合わせて裏地や釦や生地などを選ぶメイドトゥオーダー(MTO)はもちろん、あらかじめ採寸して細かなフィットを得られるメイドトゥメジャー(MTM)にも対応が出来る。
が、MANHOLEはテーラーではなくセレクトショップだ。
まずは僕らがシーズンごとに用意する吊るしのジャケットを楽しんでほしい。



英国310gmsのチェック生地


英国450gmsのブラウンウールフランネル


英国390gmsのネイビーチョークストライプ



背を抜いた段返りのシングル3Bはどんな生地でもハマる気がした為、割となんでも良かった。なのでシングルの生地選びは鶴田さんにお任せし、ダブルは通常ジャケット単体では使わないような生地を僕と鶴田さんで選んでみた。

さっき書いた通りシングルは割となんでもいい。
が、今回用意したチョークストライプの8BWのジャケットは、現行のデザイナーズブランドから本格靴、ドレスウェア、USEDやVINTAGEまで並ぶMANHOLEだからこそ出来る提案がある予感がして、ワクワクしている。



” Gary “
Size : 42/ 44 / 46 / 48
– 3B SINGLE JACKET –
Check wool¥129,800-(tax included)
Brown wool flannel ¥140,800-(tax included)
– 8BW JACKET –
Navy chalk stripe ¥132,000-(tax included)



MANHOLEのテーラードジャケット、Gary。
この企画を進行する上で僕と鶴田さんが一番最初に決めたのは「本格的なテーラードに全く興味のない中台が着たいと思えるようなモノを、そして本格的なテーラードに全く興味のない中台が着続けてくれるようなモノを作ろう」という目標。

ノリに寄ったモノは、僕らが作らなくても誰かが作ってくれる。
質に寄ったモノも、僕らが作らなくても誰かが作ってくれる。
だとすれば、僕らはノリと質を両方併せ持ったモノの一つとして、このジャケットをお客さんに紹介したい。


※商品の特性上、通信販売等のお問い合わせにはご対応が出来ません。
何卒ご了承ください。




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河上 尚哉

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” NICENESS “
– GOLD –
[ キャメルカデットニット ]
¥149,600-(tax included)











” NICENESS “
– NORTH –
[ クラシカルフレアードスラックス ]

Color : BROWN
¥69,300-(tax included)











” NICENESS “
– NORTH –
[ クラシカルフレアードスラックス ]

Color : BROWN
¥69,300-(tax included)










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今日、お昼のブログで河上が紹介していたMANHOLE企画のハイゲージニットポロ。モノ自体の説明や、企画に至るまでの経緯は彼が書いてくれた通りなので「どうしよっかな、何を書こうかな」と思いながらも、とりあえず筆を滑らせています。

こんばんは、本日の夜の部を担当する鶴田です。

そうだ、色。色の話にします。



全5色展開、YELLOW、LILAC、OFF WHITE、TAUPE、LIME。糸の良さがそのまま素直に表れた、美しい発色。それにしても偏った色展開。黒や紺、グレーが無い。なんて言うと、いかにも狙った感があるかもしれない。けれど「なんか綺麗な色が欲しいよね~」というのが3人の素直な共通意見だったから仕方ない。OFF WHITEやTAUPEなどのニュアンスカラーは、やっぱりメゾンブランドの表現力には敵わない。だからこそ、この2色。とても美しい。



そしてYELLOWは昨年のMOCK NECKシリーズでも特にみんなのお気に入りだった色。昨年、MOCK NECKのYELLOWを購入された方は今回のポロも敢えてYELLOWを選んでニットオンニットのアンサンブルで着てみるのも楽しそう。それくらい、いい色。



そして、綺麗な色としてあと2色くらい想定の外にあるカラーパレットを探していた僕は、ふと或る写真に目を留めた。パリのメトロ構内か、ブロンドヘアーの女性がカメラに向かってピースサインを送るその写真。彼女が着ているキャミソールと、その背景にあるタイル壁。組み合わせが美しくて、ピンときた。

キャミソールのLILACと壁のLIMEそのままのイメージでポロシャツの色にした。



サンプル段階でボタン色を決めることになったが、全5色、それぞれのカラーマッチングを緻密に考えていくよりも、むしろすべての色を生かせるボタンを選びたいと思ったので、少し透けるくらいのクリアなボタンを全色統一で選んだ。結果として、正解だった気がする。ちょっとチープでレトロな感じが可愛い。



襟型や成型については、河上が書いた通り。念入りに時間をかけて企画しただけあって、かなり良いものができたと思う。

自分たちとしても、これだけ納得がいくものが出来上がれば、あとは着るだけ。



どう着ても、美しい。



大幅に前下がりを付けた襟元にはスペースがあるので、ハイネックやシャツ襟を重ねてもいいし、スカーフなどで飾り付けてもいい。なにより、襟が低いことで気が抜けた感じに見えるのが、今の僕らには心地よい。



きちんとしたテーラードに合わせても、ご覧の通り。



4サイズ展開だが、リブのテンションがそれなりにきっちりしているので、たっぷりとブラウジングさせれば、袖丈や着丈はどうとでも融通が利く感じもいいと思う。股上が深いパンツに合わせても、スッキリ丈に収まる。

ちなみにサイズ感について。178㎝ / 68㎏の鶴田が3サイズ(Sサイズは僕には小さいので除外)を着比べてみた。ポロのインナーにはCLASSのタンクトップを1枚着用している。

Mサイズ着用

Lサイズ着用

3XLサイズ着用



身幅や袖幅が段々と広くなっていくのが分かる。元々低いネックポイントは3XLになると更に大きく下がる。ドレープの度合いは変化するが着丈、袖丈はどのサイズもほぼ同じ位置で(リブによって)止まっている。ご参考までに。



ハイクオリティで美しいポロシャツ。色も素材も成型も美しい。シンプルに着ても、レイヤードしても、アンバランスに崩しても、美しい。綺麗な洋服に合わせて着ても、ボロい洋服に合わせて着ても、美しい。それは僕ら3人がそれぞれに持っているバランス感覚が、ちょうどそんな感じの三角形をしているからかもしれない。


MANHOLE – made in Italy –
” 18finezza knit polo L/S “
Color : YELLOW/LILAC/OFF WHITE/TAUPE/LIME
Size : S/M/L/3XL
Material : wool 100%
Price : ¥63,800-(tax included)



色も素材も襟型も前下がりもサイズ感も、ちょっとだけ独特なハイクオリティニット。メゾンブランドの正三角形とも、老舗ニットメーカーの二等辺三角形とも違うフォルムで、MANHOLEなりの美を描きながらそこにあるポロシャツ。是非どうぞ。



” 18finezza knit polo L/S ” は11月18日(金)より販売いたします。オンラインストアへの掲載は同日正午を予定しています。






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鶴田 啓

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